スマートフォンの写真、結局どこに保存するのがベストか

スマートフォンのカメラがどんどん進化して、簡単に綺麗な写真や動画を撮れるようになりました。一方、データの管理方法はしっかり考えなくてはならない課題に。残しておきたい思い出をどうやって保存すべきか改めて考えてみました。

スマートフォンのカメラがどんどん進化して、簡単に綺麗な写真や動画を撮れるようになりました。写真を撮ったら、1枚の容量は2MBくらい。1080p/60fpsの動画を60秒撮影したら180MBでしょうか。

一方、端末のストレージは、まだまだ64GBや128GBがメインストリームですので、これが満杯になったら撮り溜めた写真のデータをどこか別の場所に保存するしかありません。

こうなった時にどうやってデータを保存すべきなのか——。その明快な答えはなく、定期的に頭を悩ます課題となっています。

クラウドストレージは維持費がかかる

主なデータの管理方法を復習すると、クラウド上に保存するか、手元の記憶媒体に保存するかの2通りが存在します。しかし、どちらも一長一短あるのが事実。

まず、クラウドストレージサービスに写真を保存する場合には、基本的に維持費がかかります。少し前ならば、この手のテクニックとして「Googleフォトなら無料だからデータは圧縮されちゃうけど、とりあえずUPしておこう!」という定石を紹介できたのでしょうが、この容量無制限のアップロードも2021年5月末で終了。基本的に、どのサービスでも、毎月あるいは毎年の利用料が発生するものと認識しておきましょう。

無料 有料 備考
Googleフォト
(2021年6月〜)
15GB

※「Google One」の無料プランに備わっている容量

100GB:月250円
(年3000円相当)
200GB:月380円
(年4560円相当)
2TB :月1300円
(年1万5600円相当)※「Google One」の有料プランに備わっている容量
・UPできる写真や動画は、最大1600万画素 or 1080p HDまで

・「Pixel」シリーズのスマホからUPする場合は無料で容量無制限

・6月1日より前にUPした写真にはポリシー変更の条件は適用されない

Amazon Photo 5GB 100GB:年2490円
1TB:年1万3800円
・Amazonプライム会員(年4900円or月500円)なら追加費用なしで無制限・圧縮なしで使える。ただし、動画は5GBまで

・追加容量は1TBごと年1万3800円で、最大30TBまで契約できる

iCloud 5GB 50GB:月130円
(年1560円相当)
200GB:月400円
(年4800円相当)
2TB:月1300円
(年1万5600円相当)
・「Apple One」では、月1100円でiCloud 50GB分に加え、Apple Musicなどほかのサービスも使える(ファミリープランでは月1850円でiCloud 200GBに加えほかサービスも)
Dropbox
(個人向け)
2GB 2TB:年15,840(or月1,650円)
3TB:年26,400円(or月2,640円)
OneDrive 2GB 100GB:月224円
(年2688円)
1TB(※):月1284円
(年1万5408円)※Microsoft 365 Personal
dフォト 5GB 10GB:月110円
(年1320円相当)
25GB:月275円
(年3300円相当)
50GB:月440円
(年5280円相当)
・容量追加は「クラウド容量追加オプション」として

(料金はすべて税込です)

こうしたクラウドのサービスを利用する場合には、料金さえ払えば、大量のデータを安全かつ容易に管理できるのがメリットです。しかし、大量のデータをまとめてアップロード、あるいはダウンロードしようと思ったときに、手間と時間がかかります。また、継続して料金を支払っていても保存できる容量が単純に増加していくわけではないので、「これから数十年料金を払い続けるのか?」と冷静になってみると、割高に感じることもあります(長期的に考えると容量増加はの可能性もありますが——)。

例外的には、「Amazonプライム」などの有料サービスをすでに契約している場合には、クラウドに写真を保存するサービスを追加料金なしで利用できることもあり、リーズナブルです。

また、LINEのアルバム機能は基本的に無料で利用できます。1つのトークに対してアップロードできる写真の数には限界こそありますが、1000枚/アルバム×100アルバムをUPできるので、数は十分です。ただし、データが圧縮されているほか、大量の写真をアップロードしている場合には、閲覧できるまでに時間がかかってしまうなどの課題も……。使い勝手が良いかどうかは、疑問が残ります。

そのほか、動画データの保存ならば、YouTubeの限定公開機能などを活用する手もあるでしょう。

手元の記憶媒体に保存する

続いて、記憶媒体——つまり、microSDカードや、パソコン、外付けHDD、SSD、CD、DVD、BDなどにデータを保存する方法についてです。特にAndroidのスマートフォンでは、microSDカードでストレージを拡張できる端末も多いため、すでに利用している方も多いでしょう。

記憶媒体にはそれぞれ寿命がありますが、写真を保存する用途ならば、microSDカードやUSBメモリなど、データの長期保存に適さないものは避けましょう。基本的に、外付けの大容量なSSDを使っていれば、使用頻度にもよりますが、5〜10年は余裕で使えるのではないでしょうか。

こうした方法の最大のメリットは、記憶媒体され用意すれば、基本的に維持費がかからないこと。例えば、筆者がMacBook Proで使う想定で購入したポータブルSSD(1TB)は大体1万5,000円。クラウドストレージで1TBを使う場合の相場2年分程度の値段で、長期的に運用できてしまいます。また、大量のデータにアクセスするうえで、通信が不要ですので、一部例外を除き、データコピーなどの操作が比較的行いやすいことも特徴です。

↑筆者が仕事用で購入した「Samsung T5(1TB)」は1万5,000円強だった

一方のデメリットは、破損や紛失によって、データを失う危険性があることです。上記の計算も「あくまで故障しなければ……」といった注釈付きというわけです。

紙に出力する

データが写真の場合には、印刷して出力し、紙のアルバムを作成して保存するという昔ながらの方法も選択できます。メリットは、スマートフォンやパソコンなどのデバイスがなくても、特定の写真を見れることでしょうか。一方、デメリットとして、印刷にかかる費用や、アルバムを編集する手間は馬鹿になりません。大量の写真を管理するためには、現実的な方法とは言えないでしょう。

一方、世の中には、写真を選ぶだけでアルバムを作成して送ってくれるサービスも存在します。自分で編集を行う時間がない人でも、こうしたサービスを利用すれば、アルバム作りが簡単に行えるので覚えておく価値はありそうです。特に、毎月一定枚数までなら無料で印刷してくれるサービスもあるので、チェックしておくと良いでしょう。

結局、どんな方法がベストなのか?

さて、では実際のところどんな方法で写真を管理するのがベストなのでしょうか。現実的には、上述したような方法からひとつだけ選ぶのではなく、組み合わせて保存するのが良いのでは、と筆者は思います。どうしても手間はかかってしまいますが、大事な思い出を確実に残す手段としては有効です。

クラウドストレージサービスを活用して、全ての写真をバックアップ保存しておき、重要な写真は、外付けSSDなど、手元の記憶媒体に保存しておく。あるいは、記憶媒体の破損に備えて、複数のSSDやHDDを使って二重、三重で管理する。さらに、重要な写真はアルバムとして印刷しておく——。こうした段階的な管理を考えてみてはどうでしょうか。

例えば、筆者の場合は、Amazonプライム会員なので、クラウドサービスとしては「Amazon Photo」を追加料金なしで利用し、残しておきたい写真の全体的なバックアップを行うのがリーズナブルだと分かりました。

また、プライベート専用としてポータブルSSD(1TB)をもう一台購入しておき、Amazon Photoと平行して、オフライン環境でも管理しておくと、必要な素材にすぐアクセスできそうです。クラウドサービスと併用することによって、急な故障にも備えられます。

そして、旅行などの記念写真は、定期的にフォトブックなどに出力しておくことで、データとして埋もれさせずに、頻繁に目でみて確認できるでしょう。あるいは、Amazon Photoと連携できる「Echo Show」のようなデバイスを購入して、アップロードした写真をフォトフレームのように表示させるのも有力な選択肢に感じました。

もちろん、必ずしも、ここまで盛り盛りに対策を練る必要はないかもしれませんし、クラウドサービスにUPできたらOKという人も多いでしょう。上記で徒然書いた内容が、何かしらの形で皆さんの写真データ管理のお役に立てば、幸いです。

※価格は2021年3月15日時点のものです。

あなたにオススメ

井上晃

フリーライター。スマートフォンやタブレット、スマートウォッチを中心に、雑誌やWeb媒体向けに記事を執筆する。Twitter:@kira_e_noway