Microsoft社の表計算ソフト「エクセル(Excel)」はビジネスには必須なソフトのひとつです。ただ、便利な機能がいろいろとありすぎて、かえって慣れるまでは使いづらいことも……。
たとえば、エクセルには初期設定で曜日や月などのリストが設定されており、簡単に並べ替えができます。しかし、「部署や課ごとに」「案件の重要度ごとに」のように初期設定以外のリスト、独自の定義で並べ替えたいときには自分で新たなリスト(定義)を作成する必要があるのです。
これは「ユーザー設定リスト」と呼ばれる便利機能ですが、慣れていないとちょっと分かりづらいものです。そこで今回は、この「ユーザー設定リスト」を定義する方法をご紹介します。
ユーザー設定リストとは?
エクセルには入力したデータの並べ替えをする便利な機能が搭載されています。その際、並べ替えの定義となるのが「リスト」と呼ばれるものです。
リストには、エクセルに初期設定としてある「組み込みリスト」と、ユーザーが後から独自の定義で作成できる「ユーザー設定リスト」があります。
たとえば、曜日や月、干支は「組み込みリスト」にありますが、名簿を部署ごとに並べたり、案件を重要度ごとに並べたりするには「ユーザー設定リスト」を使って、自分で作成する必要があります。
※「組み込みリスト」内のリストの編集または削除はできません。
ユーザー設定リストの作成の仕方
では、実際に「ユーザー設定リスト」を作成してみます。
作成方法は2パターンあります。
値を直接入力する場合
ひとつはポップアップウィンドウに値を直接入力する方法です。以下が、その手順になります。
1.「ファイル」→「オプション」から「詳細設定」→「全般」を選び、下のほうにある「ユーザー設定リストの編集」を選びます
2.「ユーザー設定リスト」の「新しいリスト」を選んだ状態で、「リストの項目」のボックス内に値を直接入力(項目ごとにEnterキーで行を変えます)します
3.リストを入力し終えたら、「追加」をクリックします
4.「OK」を2回クリックします
※本記事では、「Microsoft Excel 2019」を使用しています。バージョンによっては操作・表示方法の異なる場合があります。
セルから設定する場合
もうひとつの作成方法は、事前に「ユーザー設定リスト」として設定したい値をセルに入力しておき、エクセルの範囲指定からそれらの値を抽出する方法です。以下が、その手順になります。
1.新たな定義を並べ替える順でセルに入力します
2.入力したセルをすべて範囲指定します
3.「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「全般」→「ユーザー設定リストの編集」の順番でクリックしていきます
4.「リストの取り込み元範囲」に範囲指定したセルが表示されているのを確認して、「インポート」をクリックします
5.「ユーザー選定リスト」に新たな項目(定義)として表示されているのを確認したら、「OK」を2回クリックします
これで新たに定義が作成されました。あとは、実際にエクセルのデータを並べ替えるときに、新たに作成した「ユーザー設定リスト」を使うだけです。
リストを削除するには
なお、作成した定義を削除したいときは、以下の手順からできます。
1.「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「全般」→「ユーザー設定リストの編集」の順番でクリックしていきます
2.削除したいリスト(定義)を選択して、「削除」をクリックします
一度試しておくと意外と難しくない!
今回は、エクセルのデータを独自の定義で並べ替えられる便利機能「ユーザー設定リスト」の作成の方法や、削除の仕方についてまとめてきました。
一度試しておくと意外と難しくないので挑戦してみてくださいね!