「業務で突然動画編集が必要になったけれど、動画編集ソフトがない……」こんなとき、Windows10のユーザーであれば、標準搭載の「フォト」が利用できます。フォトは画像の閲覧ソフトだと思われがちですが、実は簡易的な動画編集機能を搭載しているのです。
この記事では、フォトでできる動画編集の使い方と、実際にどんな動画が作れるのか、ご紹介していきます。
Windows搭載の「フォト」で動画編集ができる
画像閲覧ソフトとして広く知られる「フォト」には、動画の編集機能が搭載されています。「たまにしか動画編集をしない」「複雑な編集は必要なく、専用ソフトを用意するほどでもない」という方にはぴったりのツールといえます。
ただし「キャプションの色変更ができない」「ツール上で音声の編集ができない」など、使用できる編集機能は限定的です。専用のソフトと比較すると物足りなさを感じる点も多いので注意してください。
では、具体的にどのように編集できるのか、次項から見ていきましょう。
フォトで動画編集をする方法
では、具体的に「フォト」を使って動画編集をする方法を解説していきます。
プロジェクトの作成から動画保存までの流れ
フォトを使ってゼロから動画を作成する場合、手順は以下のとおりです。
- 新規のプロジェクトを作成する
- プロジェクトに動画に使用する素材を取り込む
- 取り込んだ素材を編集する
- プロジェクトから動画をエクスポートする
1. 新規のプロジェクトを作成する
まず「フォト」を起動し、画面上部の「ビデオエディター」タブを選択してください。
「新しいビデオプロジェクト」というボタンがありますので、クリックしてプロジェクトを作成します。
プロジェクト名を決定すると、編集画面が表示されます。
2.プロジェクトに動画に使用する素材を取り込む
動画作成には、元となる動画や画像などの素材が必要です。まずはこの素材を取り込みます。
「フォト」の動画編集画面は、以下のようになっています。
素材を追加するには、プロジェクトライブラリ(赤字の部分)の「追加」ボタンをクリックします。ローカルフォルダの一覧が表示されますので、使用したい素材を選んでください。
3.取り込んだ素材を編集する
素材の取り込みに成功すると、プロジェクトライブラリに一覧が表示されます。これらの素材は、画面の緑のエリア(ストーリーボード)にドラッグ&ドロップすることで編集が可能になります。
画像だけを繋げれば、静止画メインの動画になりますし、ビデオ撮影した動画などを繋げて長い動画を作ることもできます。もちろん、画像と動画を組み合わせて動画を作ることもできます。
あとは任意に長さを調整したり、BGMをつけたり、テキストを追加して動画を作成します。「フォト」で利用できる編集機能については、後ほど詳しく紹介します。
4.プロジェクトから動画をエクスポートする
動画ができたら、動画ファイルとしてエクスポートします。編集画面の右上に「ビデオの完了」というボタンがありますので、クリックしてください。
ビデオの完了ボタンを押すと、保存する画質の選択画面と、保存先フォルダの選択画面が出てきますので、適したものを選んでください。
無事に保存できたら、動画の出来栄えを確認してみてください。
フォトに搭載されている編集機能
フォトに搭載されている編集機能は、動画編集の専用ソフトと比べると限定的です。あくまで必要最低限と思った方がよいでしょう。代表的なものは、以下のとおりです。
【フォトの編集機能(一例)】
- タイトルカードの追加
- ストーリーボードの画像への時間の設定
- テキストの追加
- モーション(ズームインなど)の追加
- フィルタの追加
- BGMの追加
- 動画素材の分割やトリミング
フォトの動画編集機能でできないこと
専用のソフトなら搭載している機能でも、フォトでは使用できないものは多くあります。以下のような機能は、すべて使用できません。
- ツール上での音声の編集(BGMは動画尺に合わせて自動調整される)
- テキストの色の変更(テキストカラーは白のみ)
- 任意の拡張子でのエクスポート(フォトはmp4のみ対応)
- テキストの任意のエリアへの表示(エリアは複数パターンのうちから選択)
このように、できないことも多いため本格的な動画作成作業には向きません。あくまで簡易的な編集のみ可能、と思っておきましょう。
実際にフォトで動画を作ってみた
フォトを使うと、実際にどんな動画を作れるのか実証すべく、簡単なものを作ってみました。(BGM入りのため、音量に注意してください)
簡易的な動画編集なら十分使える
できることは限られますが「字幕の追加のみ」「元動画のトリミングのみ」などの簡易的な作業であれば、フォトの編集機能で対応可能です。Windows10を使っている方であれば誰でも使えますので、ぜひ活用してみてください。