「人は誰だって組織の一員(Member)」をコンセプトに、グループなど組織に所属する一人にスポットを当てるドキュメント企画「Member」。第四弾は11月25日にメジャー2枚目のアルバムをリリースする九州発のアイドルグループ・LinQ所属の北山真緒さん。途中加入でいきなり飛び込んだアイドルの世界で彼女が見出した役割とは。

北山真緒


「原さん、ダンス教えてください」
その一言が、なかなか言えなかった。結局、一週間かかった。

九州発のアイドルグループ・LinQが結成されたのは2011年4月。早くも6月には追加メンバーである2期生のオーディションが始まった。その中に、当時14才の北山真緒の姿があった。

「アイドルになりたいなんて全然思っていなかったです。ひたすら保育士になるって思ってました。」

2015年10月。これが初のロングソロインタビューとなる北山真緒は、ふと4年前の自分を振り返るように話し始めた。当時思いも描いていなかった今の自分の姿と比較するかのように。

「地元で『いとしまPR隊Lovit's!』が結成されるときにお母さんの友達に『行きなよ』って言われてオーディションの用紙渡されて。『いやー、アイドルは無理無理(笑)』って思っていたんですけれど、オーディションに行かせたいお母さんと喧嘩になって『それなら意地でも受けてやろう』って思って行ったら受かって。

その後Lovit's!のメンバーとしてデビューした後にLinQの定期公演に行ったんですよ。そのステージを見て『これは楽しそうだ』って思って。とにかくみんなが楽しそうなんですよね。その後プライベートでも定期公演を見に行ってそこで『ああ、絶対入りたい』って思いました。」

思わぬ形で飛び込んだアイドルの世界。そこで出会ったLinQは、とても楽しそうに見えた。特に憧れたのがLinQの初代リーダー・上原あさみだった。

「本当にあさみさんはエンターテイナーで、MCでは楽しいし、カッコイイ曲はカッコイイし、ステージ中とても楽しそうなんですよ。その楽しさが伝わってきて『アイドルって楽しいんだ』って。そこでアイドルをやりたいなって思いましたね。」

やがて彼女は2012年2月に2期生11人の1人としてLinQに加入。LinQにとって、初めての追加メンバーだった。結成から1年弱とはいえ既にできあがっているものに対して後から参加する、しかも最初の追加メンバーとして...。

「最初、何かを聞くのが怖くて。直子さん(※原直子。現LinQ副リーダー)が怖かったわけではないのですが、わからないことを聞きづらかったんですよね。」

原直子はけっして怖い人ではない。だが、高校だったら年上の先輩でもせいぜい2つ上。LinQに入っていきなり8才上の人と接するのは同じメンバーとはいえやはり気が引けた。周りを取り巻くスタッフも大人ばかり。そんな世界にいきなり飛び込んだ彼女にとっては、まさに右も左もわからない状態。そんな加入当時のこの経験が、結果的にLinQにおける北山真緒、という存在を形成した。

「新しく入ってきた人たちは誰かに聞くのが怖いと思うので、だからこそ、こっちから話しかけてあげようって。」

北山真緒


彼女に最初の転機が訪れたのは、2013年1月だった。

福岡を拠点に活動するLinQは、毎週末福岡にある天神ベストホールで定期公演を行っているが、定期的に東京をはじめとしたアイドルのイベントにも出演している。それは、少しでも地元以外のファンを増やして福岡に足を運んでもらう、という一種の営業活動で、LinQの知名度向上の上で欠かせない活動なのだが、北山真緒はなかなか遠征メンバーに選ばれなかった。初めて選ばれたのは、2013年1月にリリースしたシングル『CHIKU-TAKU』のリリースイベントだった。

「私の次に入った3期生がすぐに遠征メンバーに選ばれたこともあって、『やっと自分が行ける!』って思ったんです。そこでは福岡では受けられない刺激を受けて、もっと頑張らないといけないなって思うことが増えましたね。その後、2014年2月に東京での5人公演という、リリースイベントではないライブの遠征メンバーに選ばれたときもうれしかったです。そこでまた刺激があって。そこもターニングポイントでした。

次のターニングポイントは...実際、今ですかね。『LinQuest』のリリースイベントが終わった、まさにこの今がターニングポイントだなって思います。今まで月一で東京に来ることなんてなかったんですよ。なのに今回8月の海賊団(5人公演)、9月の『LinQuest』、10月の5人公演と初のクラブイベント、ハロウィントレイン、そして11月に初の海外となるラオス、12月には初の和歌山のイベントと、初めてだらけなんですよ。だから今頑張らないといけないという。」

思えば9月に発売されたシングル「LinQuest」は初めて全メンバーにソロパートがあるが、北山真緒のパートは「今だ-」。偶然なのか必然なのか、それはまさに彼女のためのパートだった。

北山真緒

全て遠征をターニングポイントに挙げた彼女。では北山真緒にとって、遠征とは何なのだろう。そこには、他のメンバーが遠征に行くのを福岡で見送ってきた彼女だからこその思いにあふれていた。

「私の中で、福岡(でのライブ)は遠征よりもっと大切だ、って思っているんですよ。福岡はLinQの地元じゃないですか。ということは東京で知り合ったお客さんに、福岡に何度も来てもらうようにならなきゃいけないんです。なので、福岡でLinQの全てを見せなきゃいけない、って思っているんですよ。だから、リリースイベントで私が遠征できずに福岡だからといって落ち込む、とかではなくて、福岡県外から来たお客さんを『ここでつなぎとめなきゃいけない』、という気持ちがあるんですね。

でも東京のような福岡以外の場所では、まずLinQを広めないといけない。そして、その皆さんに福岡に来てもらわないといけない、という、福岡とは違う思いがあるんです。」

福岡には福岡の役割、そして遠征では遠征での役割。同じLinQにいても活動する場所で、それぞれ別の役割があることに気づいた。

「遠征では、福岡ではできない役割をしないといけないと思う中で、知らないうちに新しい発見をしていくことに気づいたんです。あ、成長したな、これが見られるようになった、ここに気づけるようになった、という発見が遠征で出てくるから。責任感が増える、っていうんですかね。だから東京では『福岡での私は怠けていたな』というところを気づけて、(課題を)福岡に持って帰る、というのが強いですね。」

そんな思いは、2013年2月にリーダーが天野なつに替わってから、より強くなったという。天野なつはどんなに福岡から離れた場所の遠征でも必ず「ぜひ一度ベストホールに来てください」と言い続けていた。その考えが自然と彼女に受け継がれたのかもしれない。

「なつさんは憧れます。周りを見ながら頑張っていたりしている姿に。元々頑張っている姿がカッコいい人に憧れていて。」

元々上原あさみに憧れた彼女。責任感を元にみんなを引っ張っていくリーダーというのは彼女にとっては憧れであり、同時に自分の理想の姿、なのかもしれない。そんな彼女は、今のLinQの状況をどう思っているのだろうか。

「まだまだだなって常に感じてます。甘いなって感じるところがあって。(目標である)マリンメッセに行くって言っても、もうちょっと考えを直すところがたくさんあるなと。なつさんとよく語るのですが、もうちょっとみんなの考え方とかを変えて、マリンメッセに行きたいなって思います。自分たちに対して、あきらめがある、というか甘さがあるんです。周り(メンバー同士)に影響されやすい感じがあって、みんなで変えていかなきゃなって。

マリンメッセに行くって宣言した3周年公演の後くらいから、レッスン後にみんなで話し合う機会が増えたんです。話す内容も、話し合いのレベルも変わったなって思います。たとえば、今までだったらQty(年少メンバー)が、というようなことを個人名で言うようにして、ちゃんとお互いを指摘しあうという。はっきり言うようになりましたね。」

来年4月に迎える結成5周年。1万人規模の地元・福岡のマリンメッセでのライブを5周年目に実現することを目標に掲げているLinQを取り巻く現実は厳しい。このままでは、今と同じことをやっていてはマリンメッセには行けない。そんな状況でメンバーの意識も変わってきた。そんな中で私にできることは...

北山真緒が出した結論は、というより、それは出したというより気づけば自然と始めていた。北山真緒という女性として。

北山真緒

続編を公開しました

ライブ情報
LinQ第732回定期公演 北山真緒Birthday公演「M.Birthdayパリピ2015」

2015年11月23日(祝) 開場12:00/開演12:30
福岡・天神ベストホール
詳細はオフィシャルブログの公演情報にて

「LinQ NEW ALBUM「FRONTIER~LinQ 第三楽章~」初回限定盤A/B付属Blu-ray ダイジェスト映像

リリース情報

LinQ

LinQ メジャー2ndアルバム 「FRONTIER~LinQ 第三楽章~」

発売日:2015年11月25日
ワーナーミュージック・ジャパン

【初回限定盤A】
価格:\4,167(本体)+税 WPZL-31116/7
<CD>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

<Blu-ray>
LinQの「わ」拡大!! ~海外編~
ドキュメンタリー映像収録


【初回限定盤B】
価格:\4,167(本体)+税 WPZL-31118/9
<CD>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

<Blu-ray>
1.ナツコイ -Music Video-
2.ウェッサイ!!ガッサイ!! -Music Video-
3.ハレハレ☆パレード -Music Video-
4.LinQuest~やがて伝説へ・・・ -Music Video-
5.ナツコイ -Dance Video-
6.ウェッサイ!!ガッサイ!! -Dance Video-
7.ハレハレ☆パレード -Dance Video-
8.LinQuest~やがて伝説へ・・・ -Dance Video-


【通常盤】
価格:\3,000(本体)+税 WPCL-12271
<CD>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

【九州盤】
価格:\3,241(本体)+税 WPCL-12269/70
<CD1>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

<CD2>
1.HYBRIDOLL/桃咲まゆ
2.SUMMER DAYS/天野なつ
3.N and F/深瀬智聖
4.SHAKARIKI GROOVY/志良ふう子、新木こころ(Fu-Coco)
5.Hands/一ノ瀬みく

■Information■

LinQ OFFICIAL WEB
http://loveinq.com/

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編集部有本

元エンジョイ!マガジン編集長(2014年10月時点)。かつてBIGLOBE MUSICを担当していた経験を活かし、よりエンジョイ!でウェッサイ!!なマガジンを目指していきます。

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