ゲーミングイヤホン、マウス、キーボード…。ゲーム用デバイスの選び方

パソコンゲームをより快適にしてくれる、さまざまなゲーミングデバイス。今回はそのなかから、ゲーミングイヤホン・ゲーミングキーボード・ゲーミングマウスの選び方のポイントをまとめました。自分に合った周辺機器を見つけるための参考にしてみてください。

ゲーミングイヤホンの選び方

パソコンゲームと言えば、プロのプレイヤーがヘッドセットを装着して画面に向かっている光景でおなじみ。見た目もかっこいいゲーミングヘッドセットは専門店に数多く並んでおり、見ているだけでも購買意欲をそそられますよね。
対して、「ゲーミングイヤホン」はヘッドセットと比べると見劣りする印象もあります。音質も音圧もヘッドセットには敵いませんし、耳全体を覆うヘッドセットのほうがFPSに適している──という話も聞きます。
しかし一方で、イヤホンならではのメリットがあることも見逃せません。
ヘッドセットのように蒸れることがなく、装着していて重さを感じることもなく、しかも使い勝手がいい。長時間のゲームプレイにも耐える「軽さ」と「使いやすさ」を兼ね備えたゲーミングイヤホンは、決してヘッドセットの下位互換というわけではないのです。パソコンゲームのみならず、普段遣いできるのも嬉しいポイントですね。
そんなゲーミングイヤホンを選ぶ際には、おもに以下の3つがポイントになります。

1. マイクの有無

普段から友人とボイスチャットをしながらゲームで遊んでいるという人は、まずマイクの有無を確認しましょう。
ゲーミングヘッドセットの場合、ボイスチャット用のマイクは標準装備と言えるくらい多くの商品に付いていますが、ゲーミングイヤホンの中には付いていないものもあります。人気商品にはだいたいマイクが付いている印象もありますが、購入の際には念のため確認するようにしましょう。

2. 「密閉型」と「開放型」

「密閉型」は、いわゆる「カナル型」と呼ばれるタイプのものですね。オーディオプレイヤー用の商品でもよく見かける、イヤーピースを耳に入れて聴くタイプのイヤホンです。
対する「開放型」は、「インナーイヤー型」と呼ばれるタイプのもの。密閉型のように遮音性は高くなく、音が漏れやすい設計になっていますが、それゆえに長時間の使用でも疲れにくいというメリットがあります。音の臨場感や質の面でも、開放型のほうが優れているという指摘も。
それぞれに異なる特徴を持つ両者ですが、ゲーミングイヤホンの多くは「密閉型」を採用しているのが現状です。周囲の音を遮り、ゲームの音だけに集中して耳を傾けられる密閉型のほうが、パソコンゲームに適しているわけですね。
もちろん、開放型のゲーミングイヤホンも選択肢は豊富にあります。専門店などで一度、聴き比べてみるといいかもしれません。

3. 有線接続か、無線接続か

一般的なイヤホンがそうであるように、ゲーミングイヤホンにも「無線接続」の商品があります。
メリットとしては、BluetoothやWi-Fiでパソコンと接続するため「コードが絡まったり断線したりする心配がない」こと。しかし同時に、無視できないデメリットとして「音声が遅延することがある」という問題もあります。
ですので、音ズレが致命的なミスにつながりかねないゲームをメインで遊ぶ人は、「有線接続」のゲーミングイヤホンを選ぶのが無難だと言えるでしょう。USBで簡単に接続できるタイプのほか、音質に優れたステレオミニ接続のイヤホンもあります。
商品例

Razer Hammerhead Pro V2

COUGAR MEGARA

ゲーミングキーボードの選び方

パソコンゲームをプレイするのにマウスと並んで欠かせないのが、ゲーミングキーボード。
一見すると普通のキーボードと変わらないようにも見えますが、操作性や使用感は段違い。キーの打鍵感や反応速度の良さは言うに及ばず、複数のキーを同時に認識してくれたり、特定の動作を割り当てるマクロ機能を搭載していたりと、ゲームをより快適にプレイするにはぜひとも揃えておきたい存在です。
こだわろうと思えばいくらでもこだわることのできるゲーミングキーボードですが、ここでは以下の3点に絞って選び方をまとめました。

1. 「メカニカル」と「メンブレン」

ゲーミングキーボードの大きな特徴であり、選ぶ際にまず考えたいのが、キースイッチの種類。というのも、キーの中に入っているこの「スイッチ」の違いによって、打鍵感や静音性が大きく変わってくるからです。
「メンブレン」方式は、一般的なキーボードでも広く採用されているリーズナブルなタイプ。静音性に優れたソフトな感触が特徴ですが、その柔らかさゆえに「押したかどうかがわかりにくい」というデメリットもあります。
対する「メカニカル」方式は、ゲームに特化したゲーミングキーボード。キレのいい打鍵感と打てば響くような反応性が魅力で、複数のキーの同時押しを認識してくれるなど、ゲームプレイが快適になる機能を搭載しているのもこのタイプです。
メカニカル方式のキーボードは打鍵感によってさらに細かく分類することができるほか、両方のいいとこ取りをしたような「静電容量無接点式」というタイプもあります。特にキーボードについては実際に触ってみないとピンとこない部分もあるかと思いますので、お店に足を運んで確認してみるといいでしょう。

2. テンキーの有無

右側にテンキーが付いているフルサイズにするか、テンキーレスのキーボードにするか。
デスクトップパソコンの場合、テンキー付きのキーボードをパソコン本体と一緒に購入したという人も多いはず。普段からテンキーを使っているという人もいるでしょうし、数字の入力が必要となるゲームの場合はテンキーがあったほうがいいと考えられます。
ですが、まったくそういった操作がないゲームの場合は、テンキーのスペースが邪魔に感じられるかもしれません。特にマウスを大きく動かすゲームをプレイするという人は、テンキーレスのキーボードを選んだほうがいいでしょう。

3. 有線接続か、無線接続か

先ほどのイヤホン同様に、キーボードも有線か無線かを選べます。
パソコン周辺の配線の数が尋常じゃなく、少しでもスペースを削減したいというなら話は別ですが、ゲームに限って言えば、遅延の原因にもなりうる無線タイプのキーボードはあまりおすすめできません。ただ、普段遣いも考慮して選ぶのであれば、無線を検討するのもありかと思います。
商品例

Logicool G213

Corsair CH-9110014-JP

ゲーミングマウスの選び方

キーボードと並んで重要なのが、ゲーミングマウス。
先ほどのゲーミングキーボード同様に、「ゲーミングマウス」として販売されている商品はゲームプレイに最適化された性能や機能を持ち合わせています。自分がよく遊ぶゲームにあわせて、適したマウスを選ぶようにしましょう。
選び方の基準としては、以下の3つのポイントが挙げられます。

1. 「光学式」と「レーザー式」

マウスの操作性に関わってくるのが、動きを読み取る機構の部分。「ボール式」をはじめとしたさまざまなタイプがありますが、ゲーミングマウスに関しては大きく分けて「光学式」と「レーザー式」の2種類に分類されます。
基本的には感度や解像度に優れた「レーザー式」のほうが高性能だとされていますが、マウスパッドとの相性によっては正確に動作しないことも。逆に「光学式」は性能面で若干見劣りするものの、マウスパッドを選ばず、またレーザー式との性能差も誤差の範囲内だと言われています。
ですので、とにかく性能を重視するのであればレーザー式を選びたいところですが、こだわりがなければ光学式を選択しても大きな問題はなさそうです。

2. ボタンの数をチェック

キーボードだけでなくマウス側にも複数の操作を割り当てたい人には、ボタンの多いマウスがおすすめです。
頻繁に行う操作をマウスのボタンに登録しておけば、操作ミスの削減とスピードの向上につながること間違いなし。カスタマイズ性が高い多ボタンマウスはFPSプレイヤーのあいだで人気なほか、場面に応じてさまざまな操作が要求されるMMORPGプレイヤーからも支持を集めています。

3. 有線接続か、無線接続か

イヤホンやキーボードと同じく、マウスも有線か無線かを選べます。
遅延の懸念があることを考えれば、やはり選ぶべきは有線──となりますが、最近は無線でも安定性の高い商品が増えつつある様子。特にマウスを大きく動かすゲームの場合、ケーブルが絡まって操作に支障をきたすこともないとは限らないため、無線接続のマウスも選択肢に入ります。
ただし、無線マウスには「バッテリー切れ」の問題があることも忘れてはいけません。無線タイプを選ぶ際には、バッテリーの持続時間も考慮するようにしましょう。
商品例

Logicool G403

Razer RZ01-02710100-R3M1

まとめ

以上、3種類のゲーミングデバイスの選び方をまとめました。
一口に「ゲーミングデバイス」と言っても、商品によって強みはさまざまです。プレイするゲームのジャンルによっても選ぶ基準は変わってくるでしょうし、操作性や機能の豊富さなど、何を目的にするかも十人十色のはず。それにもちろん、デザインだって重視したいところですよね。
他方では「実際に使ってみないとわからない」という問題もありますが、最近はゲーミングデバイスに特化した専門店も増えてきています。本記事を参考にしつつ、実物を確認したうえで、店員さんとも相談して、自分にぴったりのデバイスを見つけてみるのもおすすめです。

けいろー(@Y_Yoshimune)

フリーライター。ネット大好きゆとり世代。趣味のブログをきっかけに依頼をもらうようになり、勢いで独立。書評・アニメ・グルメ・旅行など何でもござれ。 ⇒ぐるりみち