アイデアを簡単に保存。「Scrapbox」を使ってみよう

日々生まれてくるアイデアを整理するためのツールはたくさんあります。どの端末からでも利用でき、関連したメモをすぐに取り出せるオンラインサービス「Scrapbox」を試してみましょう。

「Scrapbox」は2016年から続いているドキュメント管理ツールです。たとえば東京大学では、授業内容をまとめたページを用意する、授業資料を複数人で書き込みながらまとめる、資料を手軽に即時に共有する、質問と回答を書き込んでいくなどの双方向的コミュニケーションスペースを作る、学習者が簡単に目的の資料をみつけられるようにする、などの用途に用いています。

個人、チーム、どちらでも利用できます。利用するアプリはブラウザのみで、パソコン、スマホのどちらでも簡単に閲覧、書き込みが行えます。Scrapboxの用途は広く、授業用の教材作りのほか、企画書、社内マニュアル、議事録など、ドキュメントを扱うあらゆる場面で活用できます。

複数人で同時編集が行えるため、コロナ禍以降は、リモートワークやオンライン授業でコミュニケーションのためのツールとしても重宝されています。
個人利用や非営利の場合の利用は無料で、ビジネスユースの場合は1,100円/月となっています。今回はScrapboxを個人のアイデアストック場所として用いてみましょう。

アイデアを保存する

アイデアという言葉は、少し語感が固いかもしれません。何かに役立つ情報というイメージがありますが、ここではもうすこし広い意味でこの言葉を使いたいと思います。私たちの身の回りには、ちょっとした思いつきや、Webでみた情報、テレビやラジオで聞いた話など、放っておくとすぐに忘れてしまうような雑多な情報があります。

読んだ本の感想、おいしかった店、好きな芸能人のエピソード、仕事上の提案、こうしたバラバラな情報が一箇所に固まり、柔軟に表示できたら便利だと思いませんか?
それを実現するのが、今回ご紹介するScrapboxです。

Scrapboxには、データを簡単に書き残せる、あとから思い出すためのフック(リンクやタグ)をつけられる、タイトルをつけたり分類したりしなくていいという特徴があります。

データを作る

では、実際に使ってみましょう。まず、ブラウザでScrapboxを開きます。
データを作るのは簡単です。画面上中央部にある「+」ボタンをクリックすると、ドキュメントの新規作成モードに移行します。

▲「+」ボタンをクリックする

一行目に文字を入力すると、自動的にタイトルとして認識されます。改行してそのあとに本文を続けていきます。
URLを入れる場合、ペーストすれば自動的にリンクします。

画像を貼り付けるのも簡単です。パソコン上にあるデータを貼り付ける場合は画面に直接ドラッグ&ドロップするだけ。DropboxやGoogleフォトなどにある写真を貼り付けるなら、URLをペーストするだけでOKです。

▲文字を入力していく。改行すると一行目がタイトルとなる。参考ページをつける場合はURLを貼り付ける

動画にも対応しています。YouTubeやDropboxのURLを貼り付けてみましょう。動画再生画面があらわれます。

▲動画もWebページと同じようにURLを貼り付けるだけ

リンクとタグをつける

Scrapboxはドキュメント管理ツールですが、フォルダや階層といった概念がありません。そのかわり、ページとページの間につながりを作ります。
そのための道具が「リンク」と「タグ」です。

リンクはキーワードを「[]」(半角)で囲みます。タグの場合はキーワードの先頭に「#」(半角)をつけます。

▲リンクは[]で囲み、リンクは#をつける

たとえば、原稿のためのアイデアを保存していくとして、そのアイデアがスマートフォンに関係していれば、「#スマホ」「#アプリ」といったタグをつけます。ネット上のサービスであれば、「#ネットサービス」。このほか、そのアイデアを成り立たせている要素を洗い出して、タグあるいはリンクにしていきます。

これで同じタグやリンクを貼ったページ同士が自動的につながります。

▲文中で#ネットサービスをクリックすると、「ネットサービス」のタグあるいはリンクをつけたページが表示される

検索する

データは、一番最近作成されたものや変更されたものが先頭に配置されます。内容を書き換えるために関連したデータを探すには、リンクやタグをクリックするだけでOK。
データにリンクやタグを貼り忘れていても大丈夫です。画面上部にある検索ボックスにキーワードを入力すれば、全文検索を行うことができるので、古いデータを探すのにも苦労しません。

▲画面上部の検索ボックスから全文検索が行える

プロジェクトを公開する

今回は個人的なデータをプライベートに蓄積する方法を紹介しましたが、Scrapboxでは、蓄積したデータを限られたメンバーで共有することもできるし、広くインターネット全体に公開することもできます。

最後にその点をすこし紹介しましょう。

前者を「Private Project」、後者を「Public Project」と呼びます。デフォルトでは、プロジェクトは「Private Project」に設定されています。つまり鍵付きの状態ですね。
鍵付きと公開を切り替えることは簡単に行えます。また、目的に応じて新規プロジェクトを作成することも可能です。

▲「Private Project」を「Public Project」に変更するには、Scrapboxロゴメニューから「Project setting」をクリックし、次に「Make Public」をクリックする

公開用のプロジェクトと、限られたメンバーだけがアクセスできる鍵付きプロジェクトをバックヤードで同時に運用できるので、Scrapboxだけでサービスの提供から運用までを完結することができます。プライベートモードでひたすら個人的なデータを積み上げるのもよし、趣味で作ったデータや写真、動画などを公開するのもよし。利用者のアイデア次第で、幅広く使えるのがScrapboxの特徴です。

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深川岳志

1960年、兵庫県生まれ。大学時代はSF大会(Daicon3、4)の運営にのめり込む。卒業後、編プロを経てITライターに。ショートショートを書くのが趣味。note:https://note.com/fukagawa