食品の保存に欠かせない食品用ラップフィルム(以下、ラップ)は、家庭にひとつはあるグッズですよね。

このラップ、使う食器によってくっついたり、くっつきにくかったりと、謎の多いアイテムでもあります。
そんなラップの不思議や疑問を解決するべく、『サランラップ』でおなじみの旭化成ホームプロダクツ株式会社・マーケティング部門のKさんにお話をうかがいました。

※本文中の内容は、旭化成ホームプロダクツ株式会社が製造・販売する『サランラップ』製品についての回答となります。

『サランラップ』はなぜ食器にくっつくの?旭化成ホームプロダクツにその理由を聞いてみました。

ラップはなぜ食器にくっつくの?

――ラップは接着剤がついているわけでもないのに、食器にのせるとピッタリくっつきますよね。これはどういった原理なのか知りたいです!

「ラップが食器に密着するために、主に3つの力が作用しています。
ひとつはファンデルワールス力です。フィルムと対象物が密着するとき、フィルムと対象物(食器)の間には、分子間の引力が働いており、この引力がファンデルワールス力と呼ばれています。この力は、接する面積が大きいほど強く働きます。

2つめは静電気的結合ですね。正の電気を帯びたもの(対象物=食器)と負の電気を帯びたもの(サランラップ)が結びつこうとする現象が起こることにより両者がくっつきます。

3つめには、フィルムの弾性を利用し、フィルムと対象物(食器)との隙間を気圧の低い状態にして密着させる、減圧吸着の作用が挙げられます。

フィルム表面の平滑性と、フィルム全体の適度な柔軟性が、これら3つの力を生み、物理的・化学的相互作用が起こることでラップはお皿に密着するのです」

理系がサッパリな筆者には、ちょっと難しかったようです・・・。ファンデルワールス力とは初めて耳にしました! 引力や静電気が作用して食器にくっつくのですね。

ラップにくっつく食器と、つかない食器の違いは?

――ラップがピッタリくっつく食器と、なかなかつかずにサラリとラップを受け流す食器があるような気がするのですが・・・これはなぜなのでしょう?

「『サランラップ』のくっつきやすさにはいくつかの要因がありますが、わかりやすく説明すると、ラップとの相性がいい、ガラスや陶磁などで表面が平らな食器にぴったりくっつきます。
一方、一見表面が平らに見えるステンレスや木製の食器などは拡大してみると実は凸凹があり、ラップと接触する面積が小さくなるため、くっつきにくくなります」

食器の素材によってくっつき方が変わるということなのですね。たしかに陶磁器やガラス製の食器には、ラップが吸いつくようにつくような気がします。

冷蔵室・冷凍室に入れておくと硬くなるのはなぜ?

――ラップを食器にかけて冷蔵庫で保存しておくと、取り出したときにラップが硬くなることもありますよね。これもかなり、ナゾです。

「バターやチョコレートなどの食品と同様に『サランラップ』も温度によって硬さが変化します。冷蔵庫から出した直後のラップは若干硬くなっていますが、とがったツメなどでラップに傷がつかない限り、破ける可能性は低いかと思われます。
これとは別に、ラップに食品を直接包んで冷凍した場合、ラップをはがす際にラップを切った後の切れ目から裂けることがあります。この現象を防ぐことは現段階では難しいのですが、今後の商品改良の課題となっています」

ラップも温度によって硬さが変わるのですね! 冷凍しても破けにくい、ラップの登場が待ち望まれます!!

色々な値段のラップ商品が出回っているけど・・・?

――最近は100円ショップでもラップが手に入りますが、品質はどのように違うんですか??

「どの会社のラップ製品も透明なフィルムなので、一見違いがわかりにくいですが、ラップは原材料によって、性能に大きな差があります。比較的安く販売されているラップはポリエチレンやポリ塩化ビニルなどを原材料としているものがほとんど。『サランラップ』はポリ塩化ビニリデンでできています。ポリ塩化ビニリデン製の製品は酸素や水分を通しにくいので、食品の鮮度を保ち、ニオイを通さないため、性能が高いと言えるでしょう」

なるほど! 原材料が違うのですね。
鮮度を長く保ちたいなど、性能のいいものを求めるのなら、原材料にこだわって買うのがポイントかもしれません。

ラップの便利な使い方を教えて!

――食品保存に便利なラップですが、「こんな使い方もできる!」という豆知識などがあれば教えてください!

「『サランラップ』は、水不足の時や災害時にも大変役に立ちます。食器にラップを敷き、食べ終わった後はラップを捨てるだけで食器を洗う必要がありません」

そんな使い方もあったとは・・・。防災袋にラップを入れておくと、いざという時に役立ちそう。

これからのラップはどう進化する?

――最後に、「最近のラップはこんなにスゴイ!」といったエピソードがあれば知りたいです!

「『サランラップ』は常に商品の改良を進めています! フィルムをつまみやすくする波形フラップや、巻き戻りを防ぐためのニス加工、また、左右どちらの手で握ってもフィットするための底面のエンボス加工など、製品そのものの素材はもちろん、どなたでも使いやすいよう、パッケージには様々な工夫が施されています」

『サランラップ』はなぜ食器にくっつくの?旭化成ホームプロダクツにその理由を聞いてみました。

素材そのものはもちろん、パッケージも改良が重ねられて、どんどん使いやすくなっているようです。ラップも日々進化を遂げているのですね~。

※『サランラップ』は、旭化成ケミカルズ株式会社の登録商標です。

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Kana.mM(かな)

編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立し、そろそろ10年。旅行、不動産、広告、生活系のジャンルで執筆活動中。趣味は野球観戦と戦争ゲーム。アナログ心を忘れないデジモノ好きを目指しています。

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