小林製薬の糸ようじ」「のどぬ~るスプレー」「トイレその後に」・・・などなど、実にストレートでユニークな商品名が印象的な小林製薬。商品づくりやネーミングはどのように行われているのか、小林製薬株式会社・広報総務部の網盛美紀さんにインタビューしました!

ウケ狙いじゃない! 一番大切なのは"わかりやすさ"

――ユニークな商品名ばかりですが、ネーミングはどの部署で行っているのでしょうか?

「基本的にはマーケティング部のそれぞれの製品の開発担当者を中心とした開発チームで考えています。開発担当者は、多い時は100以上の候補の中から絞っていき、最終的には社長の決裁を経て、決定されます。

開発チームでアイデアを出しあうスタイルは、通称『ドロドロ開発』と言われています。担当者同士が延々とドロドロと意見を戦わせながら泥臭く取り組むため、この名前がついています」

――ドロドロ開発! 小林製薬ならではのユニークな商品名が泥臭く飛び交っている光景を想像すると、鬼気迫るような、少し微笑ましいような・・・。では、現在のようなネーミングセンスに至った経緯や、きっかけを教えて下さい。

「当社は、今まで市場になかった"あったらいいな"をカタチにしたニッチな製品を開発しているため、『何をしてくれる製品なのか』をわかりやすく伝える必要があります。今まで市場になかった製品のため、わかりやすくないと、お客様の目にも止まりませんし、ニーズに対する"気付き"を提供することもできません。

そのため"わかりやすさ"を徹底的に追求したマーケティングが特徴的であり、『パッケージ、ネーミング、広告、店頭』といった、お客様と製品の接点全てに対してわかりやすさを大事にしています。
それらへのこだわりや開発・定着活動は『投資』であり、決して思いつきやウケ狙い、社長の独断で選んでいるわけではなく、前述の通り、綿密な戦略と経験値にもとづき、会議で決定しています」

――確かに商品名を聞いただけで何に使うのかがわかりますよね。中でも筆者は「髪の毛あつめてポイ」とか、もうそのままズバリ!なネーミングが好きです。ちなみに、日用品の第一号商品は何だったんでしょうか?

「第一号は、1969年発売の『ブルーレットで』、当時、水洗化率が20%を切っている中での新市場創造の製品でした。『ブルーの水の流れるトイレット』が名前の由来で、この当時からわかりやすいマーケティングは始まっています。

また、近年では、海外からの観光客にもわかりやすいパッケージが受け入れられ、主に『熱さまシート』『サカムケア』など当社製品を日本土産としてご購入いただいております」

――もう頭の中で「♪ブルーレット、おくだけ」が鳴り響いております。

自由な社風が新たなアイデアを呼ぶ!

――そういえば、小林製薬独自の社風があると聞いたことがあるのですが・・・?

「当社では、自由に意見を交わせられる社風が製品開発の根底にあり、開発担当以外の全社員が製品アイデアを考える『全社員提案制度』(1982年導入)があり、たとえば広報担当の私も提案をすることができます。

また役職に関係なく、会長・社長含め『◯◯さん』と呼び合う『さん付け制度』(1995年導入)も、気軽に意見交換ができる社風づくりの土台になっていると思います。

また、社内に『小林』姓が多いため、会長の一雅は『Kさん』、副社長の豊は『Yさん』、社長の章浩は『Aさん』とイニシャルで呼んでいます」

――外資系企業だとよくお互いを下の名前で呼んだりする話を聞きますが、イニシャルってユニークですね(笑)。今後も従来のインパクトあるネーミングで消費者のみなさんを楽しませてほしいです!

「当社のビジネスモデルが変わらない限り、今後もこの"わかりやすさのマーケティング"は継続されると思います。ネーミングが目立ちますが、パッケージやCMにも『わかりやすさ』が凝縮されていますので、ぜひ注目してご覧いただけると嬉しいです」

――CMもわかりやすくて楽しいですよね! みなさん、これからも新商品に期待ですよ!

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Kana.mM(かな)

編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立し、そろそろ10年。旅行、不動産、広告、生活系のジャンルで執筆活動中。趣味は野球観戦と戦争ゲーム。アナログ心を忘れないデジモノ好きを目指しています。

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