Wordの差し込み印刷でExcelの宛名を印刷・文書作成する方法

Wordの「差し込み印刷」機能を使って、Excelデータから住所や宛名を効率的に挿入&文書化する方法を紹介します。宛名ラベル作りや文面が同じで宛名が違う文書が簡単に制作可能です。

書類の添え状などを作成していて「宛先に相手の会社名や名前をいちいちコピペするのが面倒」と思ったことはありませんか?Wordの「差し込み印刷」機能を使えば、あらかじめ作成しておいたExcelデータを元に複数の宛先を効率的に入力できます。

つまり「差し込み印刷」とは、文書の中に別のファイルのデータを「差し込み」そのままの形で印刷できる機能です。宛名のデータをExcelに入力しておき、Wordの添え状の文書に「差し込み印刷」ができます。

今回は、Wordの差し込み印刷でExcelの宛名を印刷・文書作成する方法を紹介するので、ぜひ試してみてください。

※今回の記事では「Microsoft 365」を使用しています。

Wordの差し込み印刷でExcelの宛名を印刷・文書作成する方法

Excelの宛名リストを活用したWord用の文書を大量かつ便利に作る方法を紹介します。

1.Excelで元となる宛先データを作る

Wordで差し込み印刷を行うには、まず元となるExcelデータを作りましょう。

会社の書類には「会社名」「部署名」「担当者名」といった分類項目があると便利です。この項目に分けてExcelで表を作成すると、後でWordへの反映作業がしやすくなります。

この表のデータが、そのままWordに反映されます。自分にとってわかりやすい名称でデータを分類しましょう。

2.Wordの宛先にExcelデータを反映させる

続いてWord文書にExcelデータを反映させていきます。下の図で「◯◯◯株式会社~」と書かれた部分にデータを反映させていきましょう。

「差し込み文書」タブを開きます

まず、Wordの「差し込み文書」タブを開きます。そして、画面上部にある「宛先の選択」をクリックして「既存のリストを使用」を選択しましょう。

データファイルの選択画面が表示されるので、先程作ったExcelデータを開きます。
続いてデータが記載されているシートを選択し、OKをクリックしましょう。

ここではシートは1枚しかありませんが、複数枚シートを作成している場合は、自分が使いたいデータが何枚目のシートにあるか確認しておく必要があります。

「差し込みフィールドの挿入」をクリック

シートの選択が済んだら、Word画面上部にある「差し込みフィールドの挿入」をクリックしましょう。ここで「会社名」「部署名」「担当者名」という項目が出てきます。これが最初に作ったExcelデータの分類項目です。

この項目を上から順にクリックしていくと、「会社名」「部署名」「担当者名」と書かれている箇所にExcelの宛先データが反映されます。

この段階で、Word文書内のレイアウトを決めておきましょう。

「結果のプレビュー」をクリック

次に、画面右上の「結果のプレビュー」を選択し、三角のアイコンをクリックしていくと、Excelデータの宛先が上から順に反映されていきます。

Word文書の文面が決まったら、あとは印刷すればOKです。

なお、一度Excelファイルと関連付けしたWord文書は、その後読み込むときに下記のようなSQLのメッセージが表示されますが、そのまま「はい」を選んで使用して問題ありません。

相手によって文面を少しずつ変える方法

ここまで紹介した方法を使えば、Wordで作成した招待状などの文書に、名前や部署名、住所といった項目を、入力した相手の分だけ出力することが可能です。ただし、もともと作成していたWord文書内の文面に関しては、同じ内容がそのまま反映されます。そのため、「この取引先の文面だけ少し変えたい」という場合もあるでしょう。

そのような場合には、「差し込み文書」の「完了と差し込み」をクリックして「個々のドキュメントの編集」を選択することで、Word文書ごとの編集が可能になります。

Word文書ごとに細かく編集が可能なので、相手に応じた内容に変更して保存、印刷しましょう。

Outlookと連携して一斉送信することも可能

Outlookと連携することで、本文冒頭の宛名を変えるなどしてメールの一斉送信もできます。

「差し込み文書」の「宛先の選択」メニューから「Outlookの連絡先から選択」をクリックします。すると、Outlook内の連絡先フォルダが選択できますので、指示に沿って入力していくことでメールを一斉送信することが可能です。

Excelのリストさえあれば大量のWordファイルが簡単に作成可能

今回紹介した方法を使えば、Excelのデータを複数のWord文書にいちいち入力することなく「差し込み」が簡単に実施できます。

「Excelで宛先データを作るだけで本当にWordに反映できるの?」と疑心暗鬼だった人もいるでしょう。しかし、きちんと手順を踏めば、Excelデータを簡単にWord文書へ差し込めるんです! また、相手先に応じて微妙に文面を変えたり、Outlookとの連携で作成した文書を一斉送信することも可能です。

今回は添え状を例に説明しましたが、差し込み印刷はラベル作りや年賀状の宛名書きにも活用できます。さまざまな用途で活用できますので、ぜひこの機会に使いかたをマスターしてください。

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ラチーコ

IT、エンタメ、ファッションから介護、債務整理関係まで節操なくカバーする副業ライター