個人的な感覚ではありますが、最近「トレンド」という言葉を目にする機会が増えたような印象があります。ファッションやグルメで使われる言葉というイメージが強かったのですが、ニュースやSNS含むウェブサイトまわりで。
さて、この「トレンド」という言葉の意味をハッキリと説明することができますか? 筆者もよくよく考えて調べてみたところ、実は使う場面によって微妙に意味が変わってくる言葉だということが判明しました。恥ずかしい思いをする前に予習しておきましょう!
大元の意味は「傾向」だけど、ネット上では……
意味が分からない言葉は、まずは辞書にあたりましょう。
「デジタル大辞泉」では、トレンドは「傾向。趨勢 (すうせい) 。ファッションの流行や経済変動の動向など」を意味すると書かれています。
筆者の場合、「トレンド」という言葉をよく目にするのはTwitter(ツイッター)なのですが、ツイッターでいう「トレンド」は多くの人につぶやかれているキーワードの傾向。ツイッター公式では「ツイッター上で最も盛り上がっている話題」と説明されており、ツイッターの特性と同様に「なう=リアルタイム」で変動していきます。
※2016年10月28日のトレンド表示です
ウェブ版ではこんなふうに、地域別のトレンドまで知ることができるんです!
また、googleでは、googleで検索された特定のキーワードの時系列での検索数の推移(「検索ボリューム」と表現されます)を「トレンド」と呼びます。
「青木」で調べてみるとこんな感じ。以下に多く検索されている国や関連キーワードが続きます。
青木は日本だけでなくアメリカや中国、オーストラリアでもよく検索されているみたいです。何故だ…。
Google Trendsのトップページでは、過去24時間で検索ボリュームが大きく増えたキーワードをランキング形式で紹介しています。(※画像は2016年10月28日のトレンド表示です)
検索エンジンで上位にページを掲載させることが大きな目標となっているウェブ業界において、Google Trendsは必須のプログラムと言えます。
注意すべきは経済界での「トレンド」
さて、注意しなければならないのはここから。
株式投資で使われる「トレンド」は少し意味合いが異なります。ニュースで「日経平均株価は下降トレンドに転換しました」みたいな言い回しでよく聞くアレです。
株における「トレンド」は、ファッションやキーワードのような「人気」ではなく「傾向」の意味合いで使われます。ご存知の通り、株価は日々上昇したり下降しているものですが、まとまった期間を流れで上昇していると「上昇トレンド」、下降していると「下降トレンド」と表現されるようになります。
上記の写真に掲載されたグラフでは、最初のほうは下降トレンド、中央部分が上昇トレンドになっていると言えますね。日々の変動のアウトラインを結んだ線を「トレンドライン」と言い、これを見極めることは株に携わる人の必携スキルとされています。
辞書に掲載された意味から乖離しているわけではないけれど、意外な広がりがある「トレンド」という言葉。
正しいニュアンスを読み取って、よりいっそうスマートな社会人になりましょう!