皆さんは「トラックボール」というデバイスをご存知でしょうか。マウスと同じ役割をするツールの一つですが、カーソルをボールの回転で操作するという点で、使用感がマウスとは大きく異なります。
「いいって聞くけど、結局のところどうなの?」という方向けに、実際にマウスをトラックボールに替えた筆者が、マウスとの違いやメリット・デメリットを紹介します。
そもそもトラックボールとは?
一般的に、トラックボールは「本体を動かす代わりに付属のボールを回転させカーソルを移動するポインティングデバイス」を指します。PC周辺機器メーカーから多くの種類が発売されており、好みのものを選ぶことができます。
トラックボールの種類
ひと口にトラックボールといっても、その種類は多様です。
・マウスにボールがはまった形状のもの
・長方形の板の真ん中にボールがはまっているもの
・ゲームのコントローラーのような形のもの
など、多くのバリエーションが存在します。また、通信規格も有線・Bluetooth・無線2.4GHz通信の三種類が用意されています。
マウスに近い形状のものは、トラックボール初心者にも比較的使いやすいでしょう。
トラックボールは在宅ワークにもおすすめ
トラックボールは、在宅ワークにもおすすめのツールです。それは、マウスと違って本体を動かしてカーソル移動する必要がないから。そのことで、以下のようなメリットがあります。
・幅10cm程度の省スペースでも使用できる
・滑りの悪い机でもストレスなく使える
・マウスをぶつけて飲み物をこぼす危険がない
場所を選ばず活躍できるため、在宅ワークでも強い味方といえます。
Logicoolのトラックボールを実際に購入
この記事を作成する1か月ほど前、筆者はマウスからLogicoolの「ERGO M575」というトラックボールに買い換えました。マウスから乗り換えた際の使用感の違いや、使い心地を紹介していきます。
トラックボールの外観
ERGO M575はマウス型にボールが付いたタイプのトラックボールです。買い替えるにあたり他のタイプも検討したのですが、使い方が具体的にイメージができなかったので、マウスに近いこのタイプを選びました。見た目は皆さんがイメージするマウスに近いのではないでしょうか。
ボールの他に、クリックボタンを始めとした各種ボタンとホイールがついています。
実際に手を置くとこのような具合です。ボールはピンポン玉と同じくらいの大きさで、親指で転がして操作します。
ERGO M575はそれまで使用していたマウス(Logicool M546)と比べると二回りほど大きいです。「縦: 13.4cm」「幅: 10cm」「高さ:4.8cm」となかなかのビッグサイズ。実際に手を置いてみるとわかるのですが、恐らく男性でも手の小さい方だと収まりきらない大きさです。
トラックボールは大きめの商品が多いため、手の小さい方は使いづらさを感じるかもしれません。
ボタンに好きな操作を割り当てることができる
ERGO M575は、各ボタンの操作を自分好みにカスタマイズできます。機器の購入後、Logicoolの公式サイトから「Logicool Options」というアプリケーションをダウンロードし、機器を連携すると以下のように割り当て画面が表示されます。
割り当てられるものは「進む」「戻る」など基本的な操作のほか「スタートメニューの表示」などさまざまです。
よく使う機能を設定することで、必要な操作をワンタッチで行なえるため、作業効率の向上が期待できます。
ボールは取り外し可能
ERGO M575のボールは取り外すことができます。裏面にボールを押し出せるよう穴が空いており、強く押すことでボールが簡単に外れます。
▲実際に外してみたところ
使用するにつれて汚れてきた場合は拭き掃除ができます。長期の使用を見越した嬉しいポイントです。
Logicoolのトラックボールを1か月使って感じたメリット・デメリット
実際にERGO M575を購入・使用するなかで、いくつかメリット・デメリットを感じました。トラックボールの購入を検討している方向けに紹介したいと思います。
カーソル移動が滑らか
親指でボールを転がしてカーソルを動かすという性質上、移動は非常に滑らかです。手首を動かすこともなく画面上の好きなところにさっと移動できる快感はトラックボールならではといえます。
狭いスペースで本体を動かす必要がない
PC周りの作業スペースが広く取れない場合、本体を動かさなくて良いトラックボールは非常に便利。マウスであれば、設置場所が狭いと画面上の移動距離が足りず、同じ場所に本体を戻して何度も動かさなくてはいけないこともありますよね。トラックボールの場合、こういったちょっとしたストレスとは無縁です。
手に馴染み疲れにくい
ERGO M575は人間工学に基づいた設計で作られています。そのせいか、手首を動かす必要がなく手のひらをトラックボールに預けるような形になるため、手が疲れにくいと感じました。
ただし、これは各商品の形状や使用者の手の大きさによっても差が出るポイントかと思います。手の疲れでトラックボールを検討されている場合、サンプルを設置している店舗で実際に触ってみると確実です。
価格が高い
マウスと比較した場合、トラックボールの価格はやや高めです。マウスであれば安価な商品は1,000円台から販売されていますが、トラックボールの主要な価格帯は4,000円台から。筆者の購入したERGO M575は6,050円(税込)です(2021年3月時点のロジクール公式通販価格)。
性能はほどほどで良いので、価格を抑えたいという方には少々敷居が高いかもしれません。
細かいカーソル位置の調整には慣れが必要
トラックボールを使い始めて感じたのですが、細かいカーソル位置の調整は少々難しく感じます。指一本で縦横無尽に移動させることができるのがトラックボールの強みですが、一方で「動きすぎる」ことも多くあります。
ただ筆者の場合、この問題は「慣れ」によって解消できました。また、トラックボールの多くはボールの感度を調整できますので、自分に合ったスピードを選んでみることでも、難しさは軽減されると思います。
パソコンの使用時間が長い人にはとくにおすすめ
トラックボールをとくにおすすめしたいのは「パソコンの使用時間が長い人」です。手首の負担軽減やショートカットの設定による効率アップが見込めます。日頃のちょっとしたストレスを軽減できますので、ぜひ検討してみてください。
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