筆者の持つMacBook ProにはTouch Barというコントローラーがついています。ディスプレイ式のボタンで、開いているアプリケーションによってボタンの機能が可変する仕様で、最初に見たときはなんてクールなんだ!と胸が踊ったのも束の間、いざ使い始めてみたら、なんとも使いづらい。
音量を上げ下げするにも画面の明るさを調節するのも、直感的に操作ができず、一度ボタンを押してから、上げ下げするためのスライダをいじる、というワンクッションがなんとも邪魔くさく、Touch Barを利用するたびにイライラがつのっていきました。
しかし、あるとき「もしかしてカスタムできるのでは?」とふと思い立ち、調べてみるとやはりカスタムする方法があったではないですか! ボタンの機能を変更したり、ファンクションキーを表示させたり、ボタンの並び順を変更できたりと、なかなか自分好みなカスタムも可能で、それを実施してからというものあのイライラともおさらばできました。
同じような思いをしている人がきっといるだろうと思い、今回はこの使いづらいTouch Barのカスタム方法をご紹介しましょう。
カスタムは設定の「キーボード」から
Touch Barのカスタムは、「システム環境設定」から「キーボード」をタップすることで実施できます。
Touch Barは「挙動」と「配置」をそれぞれカスタムできる
「キーボード」の設定画面において、Touch Barは上記のように2つの区分でカスタムが行えます。
1.Touch Barの「挙動」のカスタム
2.Touch Bar内の「配置」のカスタム
ではそれぞれ見ていきましょう。
「挙動」のカスタム
まずは「挙動」のカスタムです。
上記の赤枠で囲った2つの選択肢では、それぞれ以下の項目をカスタムできます。
「Touch Barに表示する項目」の選択肢
まずひとつめの「Touch Bar」に表示する項目です。ここでは
1.Appコントロール
2.Control Strip(展開した状態) ←筆者のおすすめはコレ!
3.F1、F2などのキー
4.クイックアクション
の4つから選択することができます。
それぞれ説明すると
Appコントロール | アクティブになっているアプリに応じてTouch Barにアプリ専用のボタンが表示される。 例:ブラウザを開いているとTouch Barに「アドレスバー」や「戻る」「進む」ボタンを表示。 |
Control Strip(展開した状態) | 音量調整、輝度調整、スクリーンショット、再生、などのボタンをカスタムして設置できる |
F1、F2などのキー | かつて物理ボタンとして存在していたファンクションキーを表示 |
クイックアクション | 自分で任意のアクションを作成し、特定のソフトを開かずにその作業を実行できる(ただし、やや玄人レベルの細かい事前設定が必要) |
長年MacBookを利用してきた筆者としては、Touch Barが実装される前にあった物理キーの配列がやはり使いやすく感じます。それを実現するために、筆者はこの設定項目においては「Control Strip(展開した状態)」を選択しています。
「Control Strip」とは、音量調整や輝度の修正、また画面ロックや再生・一時停止などのボタンの総称で、あらかじめ用意されたそれらのボタン群から自分の好きなボタンを配置することができます。詳しくは「Touch Bar内の配置のカスタム」で後述しますが、この「Control Strip」を選んでおくと、どのアプリを開いていたとしても、Touch Bar内に表示されるボタンが変更されることはなく、常に同じボタンがそこにあることで直感的な操作性を持たせることが可能となります。
なお、ファンクションキーがなくなって困っていた、という方は「F1、F2などのキー」を選択しましょう。
「Fnキーを押して」の選択肢
続いて2つめの「Fnキーを押して」に表示する項目ですが、これはFnキーを押したときに、Touch Barの内容をどれにチェンジさせるか、の設定です。
1.Control Stripを展開
2.F1、F2などのキー
3.クイックアクション
の3つから選ぶことができます。それぞれの項目は前述したのでここでは割愛いたします。筆者は「F1、F2などのキー」に設定しています。
「配置」のカスタム
さて、次はTouch Bar内のボタン配置のカスタムです。
上記の赤枠部分の「Touch Barをカスタイマイズ」をクリックすると、以下のような画面があらわれます。画面上にある好きなボタンを、Touch Barの好きな部分に挿入することができます。
筆者のTouch Barは、左から
1.輝度制御(ダウン / アップ)
2.スクリーンショット
3.音声入力
4.メディア制御(前の曲アップ / 再生・停止 / 次の曲)
5.音量制御(ミュート / ダウン / アップ)
6.通知センター
の順で並べています。
あのなじめなかった「音量スライダ」や「輝度スライダ」から解放され、本当に使いやすくなりました。基本的に音楽を聴きながら仕事をする筆者にとっては、音量やメディア制御をすぐに行えることになったのが最大のメリットです。なお、なにげにスクリーンショットも便利ですよ。