神社は、場所によって「〇〇神宮」「〇〇大社」「〇〇神社」などと名前が違います。実はこの称号は適当についているわけではなく、規模や格式などの規則にのっとってついているものです。
この記事では、神社の称号にまつわる豆知識を紹介していきます。年末年始のお参りの前に一度チェックしてみてください。
神社の称号の種類
神社は大きく分けて5つの称号・呼び方が存在し、称号によって格式や規模に違いがあります。それぞれの特徴を見てみましょう。
神宮
神宮という称号のついた神社は、全国に存在する神社の中でも、もっとも格式が高いとされるものです。皇室とゆかりがある、あるいは歴史上の天皇を祭神として祀っているという特徴があります。三重県の伊勢神宮・京都府の平安神宮・東京都の明治神宮などが有名です。
大社
大社の称号を持つ神社は、その地域で広く信仰を集めている大規模なものに多いです。有名なものだと、京都府の伏見稲荷大社・長野県の諏訪大社・島根県の出雲大社などが挙げられます。
宮(みや・ぐう)
宮は、全国のさまざまな神社で見られる称号です。もともとは皇室にゆかりのある祭神を祀っていた神社に限定されていたようですが、無関係な神社も各地に存在します。代表的な神社として、京都府の北野天満宮・安井金比羅宮・栃木県の日光東照宮などが存在します。
神社
各地に存在する小~中規模の神社は「〇〇神社」と名前がついていることが多いです。皆さんの地域にある、地元の方が訪れる一般的な神社を想像してもらえると分かりやすいかもしれません。
社
神社の境内にある他の祭神の小さなお社のことです。拙社(せっしゃ)・抹社(まっしゃ)などと呼ばれます。御子神や后神を始めとした主祭神にゆかりのある神や、神社が建っている土地の土地神などが祀られていることが多いです。
同じ神社が全国にあるのはなぜ?
神宮や大社と呼ばれる大きな神社は、総本社以外にも全国各地に小さな神社があります。稲荷神社や諏訪神社、八幡宮などは国内のあちこちで見かけますよね。
神道では神様は複数に分かれることができるとされており、この分かれた一つ一つの神様を「分霊」「分け御霊」などと呼びます。分霊を招いて祀っているのが、全国に存在する同じ名前の神社です。同じ名前の別の神様が何柱もいるわけではなく、それぞれが同じ神様を祀っています。
神社豆知識で参拝をさらに楽しく
日頃何気なくお参りしている神社にも、隠された豆知識は存在します。あらかじめ知っておくと、身近な神社も違って見えてくるかもしれません。参拝の作法も一緒に覚えておくと、より清らかな気持ちでお参りできると思います。ぜひ参考にしてください。