一眼レフがより求めやすい価格になったり、スマホのカメラ性能がアップしていることなどから、写真を気軽に楽しむ人が増えています。特別な瞬間だけではなく、何気ないモノ・コトなど、日常生活を切り取ることもあたりまえに。
そんな中、「すれすれ写真」というモノが、Google+の利用者を中心にひそかな話題となっているらしく、編集部が調査・実践してきました。
「すれすれ写真」って何?
最近Google+(グーグルプラス、と読みます)内で話題となっている「すれすれ写真」、皆さんご存知ですか?
その前にGoogle+についておさらいしておきましょう。Google+とは2011年6月に発表されたGoogle社のSNS(※)のこと。利用するためにはGoogleアカウントが必要です。
Google+の主な機能には、遊び仲間や会社関係など実生活と同じようなグループ分けのできる「サークル」、興味関心の同じ仲間が集う「コミュニティ」、同時に最大10名が顔を見ながらビデオチャットできる「ハングアウト」などがあります。
さて、この「すれすれ写真」は、Google+の写真愛好家たちの間で流行している写真のこと。道路や壁、被写体などの「すれすれ」の位置に、カメラをセットして撮影した写真を指すのだとか。
※Facebookやmixiなどのコミュニティ型のWebサイトのことです。
視点を変えるだけで世界が変わる!
試しに地面や壁、そのほか被写体に近づき、カメラから世界を覗いてみました。
すると不思議!
自分が小人か小動物になって、人間の住む世界に迷い込んだかのよう。
視点が変わるだけではなく、今まで何の気なしに見ていた世界が、びっくりするほど新鮮に見えてくるのです。
部屋の中でも外でも、どんなところでも、手持ちのカメラやスマホ・携帯電話のカメラで、少し試してみて下さい。きっとその世界観に驚いてしまうはず。
愛好家会長に聞く!「すれすれ写真」を上手く撮るコツ
「すれすれ写真」を上手に撮るコツを知りたい、ということで、「すれすれ写真サークル」会長のchiho satoさんにお話を聞いてみることにしました。
Google+内で一番最初に「すれすれ写真」を発表し始めたのがsatoさんでした。それに共感する人は多く、今では400人以上が参加する写真サークルへと育っています。
このサークルではイベントも行われています。11月17日には「2012すれすれフォトウォーク in 横浜」が開催され、サークル内の何人かがオフ会感覚で集まり、横浜を巡りながらすれすれ写真を撮って楽しみました。
当日は13人程度が参加したそうですが、同時にオンラインイベントも開催され、物理的に参加できない人は、期間中に写真をたくさんアップして楽しんだのだとか。
元々子どもの頃から道ばたの花などを撮るときに、しゃがみ込んで被写体と同じ高さから写真を撮るのが好きだったというsatoさん。これまでに撮りためた写真を見ると、すれすれになっているものが多いそう。
「初めから『すれすれ写真』と呼んでいたわけではないのですが、そういった写真を撮るときは、どうしてもカメラを地面や壁などのすれすれの位置に持っていかないと撮れなくて、そこから『すれすれ』という言葉をつけてみようと思ったのです」
いつも見ているものがすれすれ目線になると、とても新鮮に見えてくることが楽しくて、長年「すれすれ写真」を撮り続けているそうです。。
「上手く撮るコツは、平面や直線を上手く取り入れること。たとえば、タイルの模様や白線、溝などですね。奥行き感やその場の臨場感を出すように撮ることも大事ですね」
「すれすれ写真」に向いている被写体もあるのだそう。
「奥行きのあるものがいいですね。たとえば、道路や線路、床や壁、ビル、水面や大きめの木などが撮りやすいと思います。小さな人形などを床に置いて撮ることもあります」
・・・なるほど、構図や被写体などとても勉強になりました。satoさん、ありがとうございます!
今後もオンライン・オフライン問わず、イベントを積極的に開催していくそうなので、気になる人はGoogle+の「すれすれ写真サークル」をチェックしてみてください!
編集部でも試してみた
satoさんからのアドバイス、お手本写真を参考に、『エンジョイ!マガジン』編集部でも、実際に「すれすれ写真」を撮影してみました。作品集をご覧下さい。
海岸を歩いたときの足跡に近づいてみた
山歩き最中にそっとしゃがんでみると・・・
太陽が水平線に沈むすれすれ
しゃがむだけで自分が小人で子どもが巨人になったかのよう!
沖縄の海岸を地面すれすれに撮影
いかがでしたでしょうか?
どれも皆、普通に撮影したときには決して表現できない世界観や臨場感のあふれる1枚になりました。
カメラだけではなく、スマホでも十分楽しめる「すれすれ写真」、皆さんも早速試してみて下さいね。