まずはこの絵をみてください。
これ、ぜーんぶパソコンで描いた絵なんです。しかも、描いた人の中には、60歳を過ぎてからパソコンを始めた方も。
色のにじみ方とか、キャンバスの質感とか、本当の水彩画っぽくてスゴイです。
なにより、始めて3ヶ月くらいですぐにこれだけのレベルの絵が描けちゃうというから、驚きです。
絵心の有無は関係なし! 秘密は「ペイントツールSAI」+「なぞり描き」
SAIというペイント(絵を描く)ソフトウェアを使って描いています。
もともとはイラストやアニメっぽい絵を描くときに、使われることが多いペイントツールなんですが、ちょっと工夫すると水彩画も描けるんです。
ペイントツールSAI ホームページ (試用、ご購入はこちらから)
とはいえ、絵を描くときの最初のハードルって、「デッサン」なんですよね。
形をとらえて正確に線を引くのって、結構ムズカシイものです。
中学生の美術の授業で、ソデを真っ黒にしながら、苦労してデッサンした記憶がよみがえります・・。
しかーし!心配無用です。
なぜなら、描きたい対象をデジカメで撮って、下絵にして「なぞり描き」するからです。
これならバランスが崩れるだの、何度も消したり描いたり、といったことは無いわけです。(詳しくは後述します)
ちなみに、マウスでも描けますが、ペンタブレットを使うと、なぞり描きがとってもラクになるのでオススメです。
絵心無しですけど、パソコン水彩画にチャレンジしてみました
僕もこんな絵が描ければ、毎年の年賀状のデザインに困らないし、ちょっと自慢できるかも?などと期待しつつ、早速チャレンジしてみることに。
そこで、パソコンでの水彩画教室を開いている、ようこ先生に、初心者レッスンを受けてきました。
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古河ようこ先生プロフィール パソコン歴約30年。企業や団体向けにパソコンを分かりやすく教えています。水彩画の他にもムービー、ブログ作成など、幅広いテーマでパソコンが楽しくなる指導をされています。 |
ペイントツールSAIで、素人っぽくない水彩画を描くコツ
ようこ先生いわく、次のポイントをおさえると、最初に紹介したようなプロっぽい水彩画を描けるとのこと。
元美術の先生ということだけあって、なるほどなって感じです。
- 良く見て、少しずつ色を変えながら、太いペン設定で色を重ねていく
- ぐにぐに塗るより、直線でえいっ!と線を引くつもりで、歯切れ良く描くと良い感じ
このあたりを心にとめつつ、早速SAIを起動。ペンタブレットも初めて使うので、ペン先がオドオドしています・・。
トレーニングは四つ葉のクローバーで。
SAIの画面は、こんな感じです。ここからスタートです。
まずはキャンバスを新規作成します。このキャンバスに絵を描いていく訳です。
これから、お手本の絵をなぞりながら、ペンの使い方をトレーニングします。
今回、なぞり描きの手本にするのは、クローバー。最初はこういう葉っぱを描くのがいいそうです。
新しい「ペン入れレイヤー」を作って、葉っぱの縁を線で結んでいきます。
レイヤーって、透明のセロハンみたいなもので、セロハン上に描いたものを重ねていくことで1つの絵を作ります。あるレイヤーに描いた絵は、他のレイヤーに影響しないので、はみ出したり間違ったりしても修正が簡単なんですね。
ちなみにここでは、ペンでぐぐっと線を描いていくのではなくて、葉っぱの縁に点を並べて、曲線で結ぶ機能を使います。こうすると、より自然なカーブが、簡単に描けるんですね。
4枚とも曲線でなぞったところで、今度は色づけです。最初に教わったとおり、ちょっと暗めのグリーンを使って、えいっと色を付けてみました。
少しずつ色を変えながら、何度も色を重ねていきました。ちょっと水彩画っぽくなってきました。
最後に茎を曲線で描いてから、縁取りの黒線の色を落として、完成です。
うーん、先輩方の絵に比べると深みがないのが気になりますが、とりあえず最初の作品になりました。
最後に、鉛筆でサインを入れました。字が下手なのは、どうしようもない。
でも最初のころにくらべて、ペンタブレットの扱いがスムーズになってきました。うれしい!
色を少しずつ重ねていくところは、本当の水彩画と同じ。できあがりも水彩画っぽくなるんですね。
ここまで、初めてでしたけど、30分くらいで完了です。
あとは繰り返し、お手本も変えながら描いていけば、年賀状でハズカしくない絵を描けそうです。
最後はこんな感じで、描いた水彩画をハガキなんかで使いたい!
みなさんも、ぜひパソコン水彩画にチャレンジしてみてくださいね。