夏といえば、やっぱり冷たいそうめん!
生姜やねぎと一緒につるつるの麺が喉を駆けていく爽快感、夏の味覚の代表格ですよね。
さて、そんなそうめんですが、先日友人たちと「私はそうめん派」「いや、ぼくはひやむぎ派だな」と話題になりました。
あの細さがいいんだよ。いやいや、あのぬるぬる感でしょー。
などと両者の主張を交わすなか、
「あれ? 太いのはそうめんだよね?」
「え、そうだっけ?」
「うそ、、そうめんじゃない? え? でも自信なくなってきたかも・・・」
という、そもそも論な展開となり、みんなでググること30分。
ようやくはっきりした答えが実に明快だったので、今日はこの場を借りてご紹介します!
「そうめん」と「ひやむぎ」の違いは、「太さ」だけだ!
その答えは国が定める「乾めん類品質表示基準」にありました。
これがまたややこしかったために、答えを導き出すのに苦労したのですが・・・
要は「製法」と「長径」によって、以下のように定義されています。
※右列の「うどん」も参考までに!
長径 | |||
---|---|---|---|
1.3mm未満 ● |
1.3mm以上 1.7mm未満 ● |
1.7mm以上 ● |
|
機械製法 | そうめん | ひやむぎ | うどん |
手延べ製法 | そうめん or ひやむぎ
どちらでもよい!
| うどん |
そうなんです。機械製法の場合は、その太さでそうめんとひやむぎがしっかり区別されるのに対して、手延べ製法では、実はそうめんとひやむぎの区別がない! のです。
これには一同驚き!
自分たちがしていた派閥争いが、実は味方同士だった可能性も否定できないんですから。
「機械製法」と「手延べ」製法の違いは?
機械製法と手延べについて、なんとなく違いは機械か手作りかという想像はつきますが、細かくみていくことしましょう。
両者の違いに触れるまえに、まず先に「乾めん」について触れる必要があります。
乾めんとは、「小麦粉又はそば粉に食塩、やまのいも、抹茶、卵等を加えて練り合わせた後、製めんし、乾燥したもの」であり、それらは「干しそば」と「干しめん」で構成されます。
干しそば=そば粉を使用したもの。
干しめん=干しそば以外のもの。
つまり、そうめん・ひやむぎ・うどんはこの「干しめん」に分類されるのです。
そして、その干しめんのうち、食用植物油、でん粉又は小麦粉を塗付してよりをかけながら順次引き延ばしてめんとし、乾燥したものであって、製めんの工程において熟成が行われたものであり、めん線を引き延ばす行為を手作業により行ったものが「手延べ干しめん」となるのです。
簡潔にいうと、「油を足し、よりをかけながら、手作業で麺を細くしていく」のが手延べの特徴なんですね。
めんの太さも場所によって1.3mm以上だったり未満だったりとまちまちになる可能性もあり、手延べ製法においては、そうめんとひやむぎが区別されないのはなんだか納得がいきますよね。
ということで、いかがでしたか?
この夏、そうめんやひやむぎを食べることがあれば、その製品の製法も確認してみてください。もしそれが手延べだったら、あなたが食べているのはそうめんでもあり、ひやむぎでもあるんですよ!