知らなかったでは済まされない!SNSで気をつけるべき4つのこと

TwitterやFacebook、LINEにInstagram...。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の出現によって、外国人や有名人、さらには国家元首(!)まで、さまざまな人と手軽にコミュニケーションが取れる時代となってきました。

しかしその手軽さが災いしてか、ネット上でのトラブルは増え続けるばかり。身内や友人などの小さな諍いならまだしも、ひどいものは懲戒免職や殺人にまでつながります。

何気なく行っているSNS以上での行動に、どのようなトラブルが潜んでいるのか――。インターネット関連のトラブルに精通する清水陽平 弁護士に話をうかがいました。

その1.写真へのタグ付けは相手の了承を得よう

Facebookに友人などが一緒に写っている写真を投稿した場合、タグをつけることができます。タグをつけると、その人のタイムラインにも投稿が表示されます。

仕事だと言って参加した飲み会の席で、その場の写真をFacebookタグ付けでアップされた結果、奥さんにウソがばれるということがあり得るわけです。「そもそもこのようなウソをつかなければいい」という話でもありますが、どこで何をしていたのかということを知られたくない場合というのは、当然あり得ることだと思います。

プライバシーがインターネット上に公開されることになるため、タグ付けはプライバシー侵害の問題を生じ得ます。多少のことであれば注意をされたり、怒られる程度で済むことも多いだろうと思いますが、生じてしまった実害が深刻であった場合には損害賠償請求されるリスクは存在しています。

タグ付けをせずに、自分以外の人が写っている写真をアップしただけでも同じことが言えます。タグ付けをすることで、タグ付けをされた本人が写真がアップされたことを認識しやすくなるため、トラブルが顕在化しやすいということです。

したがって写真をアップする場合には、必ず一緒に写っている人の同意をとるか、一緒に写っている人にはモザイクをかけるなどの加工をするべきです。

その2.スマートフォンの位置情報設定をこまめに確認を

スマートフォンはGPS機能が標準搭載されていることなどから、アプリ側で取得した位置情報を発信する機能を備えたアプリが多くあります。

たとえば写真に位置情報が付加されているような場合、写真データを見ればその人がどこで写真を撮ったのかが分かってしまいます。そのため、知らず知らずに自分と一緒にいた人のプライバシー情報を垂れ流しているおそれもあるのです。

このことが原因でトラブルになった例というのはあまり聞きませんが、スマホで写真を撮るのなら、位置情報を付加しない設定にしておく方が良いと思います。

その3.子どもの写真の掲載はよくよく考えるべき

親であれば「我が子の写真を見てほしい」という気持ちがあるということは、理解できます。

しかし、子どもは親の所有物ではありません。子どもは子どもで権利を持っています。勝手にアップされた写真が自分の意に沿わないということであれば、アップした親に対して削除を求めたり、損害賠償を請求することも可能です。

現状で「そのようなことはあり得ない」と思っていたとしても、インターネット上に投稿した写真は削除しない限り、基本的に残り続けます。そのため、今後何か親子間でトラブルがあったときにそのような請求を受けてしまうリスクがあります。

また「その2」同様、友人の子どもと一緒に写っている写真を勝手にアップした場合、友人の意に沿わないかもしれません。友人との人間関係が悪化するおそれがあります。

さらに、子どもの写真がコラージュされてポルノサイトに流用されたり、実際に裸の写真をアップしていたものが児童ポルノとして流通するといった事例もあるようです。

その4.匿名アカウントでも発信者は特定できる

匿名アカウントでの誹謗中傷は、もっとも多い事例です。

ツイッターは匿名で利用でき、複数アカウントを作ることも容易です。誹謗中傷するためのアカウントを作るような者も少なからずいます。

一見すると匿名で行われる誹謗中傷でも、発信者情報開示請求という手続きを経ることで、誰がやっているのかを特定することは可能です(※)。特定後は損害賠償請求をするほか、刑事告訴をしていくということもしばしばです。

損害賠償額は100~200万円くらいになることもあります。また、名誉毀損の法定刑は「三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金」とされています。

年齢が上がり社会的な分別もついているはずの人たちも、インターネット上で匿名ということになると過激な言い分になることが往々にしてあります。そのため、過激な書き込みをするということ自体がリスクであるといえます。

※ 発信者情報開示請求は、ブログやサイト運営会社、またはプロバイダーに対し、誹謗中傷を書き込んだ人物の個人情報を開示するよう請求するものです。請求に対して情報を開示するかは審査が行われます。必ずしも個人情報が開示されるわけではありません。

トラブルなく、安全にSNSを活用するために

当たり前のことですが、SNSはインターネット上に「公」に「開」かれているということを認識する必要があります(公開範囲を友人限定にしていても、容易にコピー&ペーストできるという点を考えるべきです。)。また、一旦インターネット上に公開したものはコピーされてしまうリスクがあり、それが拡散してしまうと、すべてを削除することはほぼ不可能です。

そのため、リスクの高い投稿はしないよう、投稿前に一度立ち止まって考えることが必要だと思います。

また、ネット上だと過激なことを言う人も多くなりますが、無責任な発言が現実世界で許されないのと同様、インターネット上でも当然許されません。特に、ツイッターのように匿名性が高く、気軽に投稿できるSNSサービスとなると、その点を忘れている人がほとんどのようで、無責任かつ攻撃的な投稿が非常に多いです。

しかし、匿名であっても発言元を特定することは可能であり、発言に対する責任を問われる可能性は常にあるのです。このことを常に頭に留め、楽しく安全にSNSを利用してください。

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取材協力:清水陽平弁護士

法律事務所アルシエン 共同代表パートナー
2007 年弁護士登録(旧60期)。2010 月11 月法律事務所アルシエンを開設。
インターネット関連事案の取り扱いが特に多く、インターネット上で行われる誹謗中傷の削除、投稿者の特定については、2009年に2ちゃんねるがシンガポール法人の管理下になってから削除について日本第1号事案を、2014年にTwitter、Facebookに対する開示請求について、それぞれ日本第1号事案を担当し、いずれも認められている。

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青木美帆(あおき みほ)

ライター/エディター。バスケットボール専門誌の編集部を経て、バスケット、野球、サッカー、その他スポーツや教育の現場を奔走中。目標は日本のバスケット文化を豊かにすること。ITオンチ代表として、身近な疑問をやさしく丁寧に解決します。⇒twitterfacebook

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