デジタル遺産ってなあに?
デジタル遺産は、パソコンやスマホ内に保存された写真やSNSのアカウント、ネットバンキングの口座や電子マネーなど、デジタル形式で保存されたインターネット上の財産をいいます。
デジタル遺産は第三者で把握しづらいため、亡くなったときにデジタル遺産をどうするか、というのがひとつの問題にもなっています。そこで、Appleが新たに「デジタル遺産プログラム」という機能を追加しました。以下で、Appleのデジタル遺産プログラムでできることや使い方についてみていきましょう。
Appleのデジタル遺産プログラムでできること
自分の死後Apple IDのアカウントにアクセスできる人を指定できる
デジタル遺産プログラムは、MacやiPad、iPhoneなどApple IDにひもづくApple製品で利用できる機能です。自分の死後、自分のApple IDにアクセスできるよう、信頼できる第三者を「故人アカウント管理連絡先」に設定しておくことができます。
最近では、プリントされた写真や紙の手紙ではなく、デジタル形式の写真やメールなどのやり取りがメインになっているので、自分に万一のことがあった際、それらのデータにアクセスできる人を指定しておくと安心ですね。
AppleIDやApple製品を持っていない人も「故人アカウント管理連絡先」に指定できる
デジタル遺産プログラムでは、Apple IDやApple製品を持っていない人も「故人アカウント管理連絡先」に指定することができます。また、1人ではなく複数人を指定しておくことも可能です。
デジタル遺産プログラムの使い方をチェック
自分のApple IDに「故人アカウント管理連絡先」を追加する
デジタル遺産プログラムは「故人アカウント管理連絡先」を設定して、相手にアクセスキーを渡すだけなので、とても簡単です。
まずは、自分のApple IDに「故人アカウント管理連絡先」を追加する前に、以下の設定をしておきましょう。
- Appleデバイスでログインしする
- Apple ID で 2ファクタ認証を有効にする
対応OSは、iOS 15.2、iPadOS 15.2、または macOS Monterey 12.1となっています。ちなみに13歳以下の子供は、自分のアカウントで「故人アカウント管理連絡先」を参照することはできますが、設定することはできません。一般のアカウントからは13歳以下の子供を「故人アカウント管理連絡先」として指定することは可能です。
次に、設定から自分のユーザー名をタップし、「パスワードとセキュリティ」>「故人アカウント管理連絡先」>「故人アカウント管理連絡先を追加」と進みます。ここで、ファミリー共有を設定しているアカウントがあれば候補として表示されますが、他の人を設定したい場合は、連絡先を検索して指定することができます。
最後に、指定した相手とアクセスキーを共有する方法が表示されます。アクセスキーの共有方法は2通りあり、1つは紙に印刷する方法。もう1つはメッセージなどで送信する方法です。いずれかの方法で共有すると「故人アカウント管理連絡先」の設定が完了します。
▲iPhoneで「パスワードとセキュリティ」>「故人アカウント管理連絡先」を選択した画面
▲アクセスキーを共有する画面。どちらかを選択して操作を進めると「故人アカウント管理連絡先」の設定が完了する。
「故人アカウント管理連絡先」からアクセスできるデータとできないデータがある
「故人アカウント管理連絡先」に登録された人でも、すべてのデータにアクセスできるわけではありません。アクセスできる故人のデータは以下の通りです。
【故人アカウント管理連絡先でアクセスできるデータ】
- iCloud 写真
- メモ
- メール
- 連絡先
- カレンダー
- リマインダー
- iCloud に保管されているメッセージ
- 通話履歴
- iCloud Drive に保管されているファイル
- ヘルスケアのデータ
- ボイスメモ
- Safari のブックマークとリーディングリスト
- iCloud バックアップ
このように、さまざまなデータにアクセスすることができますが、アクセスできないデータもあります。例えば、故人が購入した映画等の有料コンテンツや、お支払い情報、キーチェーンに保管されているパスワードなどの情報にはアクセスすることができません。
故人アカウント管理連絡先は簡単に削除可能
「故人アカウント管理連絡先」は、いつでも削除することができます。削除したときは相手に通知は届きませんが、削除された相手がApple製品を持っていて「故人アカウント管理連絡先」を参照できる場合は、リストに依頼人が表示されなくなります。登録時に受け取ったアクセスキーも機能しなくなります。
また、「故人アカウント管理連絡先」に指定されたとしても、自分のApple IDの「故人アカウント管理連絡先」を表示して依頼元の相手を削除することもできます。その場合は、依頼元のApple製品に「故人アカウント管理連絡先」から削除されたことが通知されます。
「故人アカウント管理連絡先」を依頼された人の対応は?
受け取ったアクセスキーと死亡診断書で故人のApple IDにアクセスできるようになる
「故人アカウント管理連絡先」に指定された人が、亡くなった方のデータにアクセスするためには、生前共有されたアクセスキーと死亡診断書を提出し、アクセスを申請する必要があります。申請内容が承認されると、特別なApple IDが発行され、故人アカウントにアクセスできるようになります。
デジタル遺産プログラムでもしものときも安心
自分のiPhoneに大切なデータが多々入っている、という方も多いですよね。自分以外の人がまったくアクセスできない状況では、自分の死後に周囲の人が困ってしまうことになりかねません。万一に備えて、信頼できる第三者にアクセスできるように設定しておくと安心です。とはいえ、急に通知が届くと相手も驚いてしまいますので、タイミングを見計らって家族や親しい人と話し合う機会を設けてみてはいかがでしょうか。
スマホの利用にも「ビッグローブ光」の光回線がオススメ!
スマホの通信量が足らずに、ギガ不足になっていませんか?
自宅でスマホを利用するときには、Wi-Fiで通信することで
スマホの通信量を節約することができます。
ご自宅でのWi-Fi環境導入には
IPv6接続(IPoE方式)*1で最大1Gbps*2の「ビッグローブ光」がオススメです。
工事費実質無料、おトクな特典もご用意しています。
*1 IPv6に対応していないサービス/サイトはIPv4接続となります。
*2 最大通信速度は光回線タイプによって異なります。最大通信速度はお客さまのご利用機器、宅内配線、回線の混雑状況などにより低下します。
ビッグローブ光について詳しく知りたい方は、こちらのバナーをクリック!