総務省が、携帯電話各社にSIMロック解除を義務付ける方針を決定しました!

・・・と言われても、「え、何それ?」「それによって何が変わるの?」と思う人もいますよね。

「SIMロック解除義務化」で何がどう変わるの?

そもそもSIMロックとは何なのか。SIMロックが解除されると何がどう変わっていくのか。分かりやすく解説したいと思います。

SIMロックとSIMロックフリーとは?

SIMとは、SIMカードと呼ばれるICカードのこと。携帯電話・スマホ・タブレットで通話やデータ通信を利用するには、端末にSIMカードを挿す必要があります。

SIMロックとは、特定の通信事業者(NTTドコモ・au・SoftBank)が他社の通信サービスを利用できないよう、端末に制限をかけることです。そのため、通信事業者で販売されている携帯電話・スマホの場合、他社のSIMカードを挿しても通信ができないことがほとんどです(※)。

ちなみに欧米では、SIMロックされていない端末が販売されており、SIMカードとの組み合わせは利用者側で選ぶというのが一般的です。このように、SIMロックがされていない端末のことを「SIMロックフリー」、あるいは「SIMフリー」と呼んでいます。

では、SIMロックの解除が義務化されると、どんなメリットがあるのでしょう。

SIMロックが解除されるメリット「自分にあったプランを選択できる」

たとえば、iPhoneユーザーの場合。「iPhone 5sを使い続けたまま、auからdocomoに乗り換えたいな・・・」と思っても、SIMロックがかかっていた為、それができません。

でも、SIMロック解除が義務化されれば、通信事業者でSIMロックがかかった端末を販売できなくなります。

すでにiPhone 6ではAppleからSIMフリー版が販売されていますが、SIMフリーの端末であれば、NTTドコモ・au・SoftBankのどのSIMでも使うことができるので、一社に限らずプランを選択することができます。

また、海外に行ったときに現地で売っているプリペイド式SIMカードなども利用できるようになります。フリーWi-Fiが飛んでいる場所でなくても、ネットで調べ物もできるようになりますし、通信料金に怯える心配もなくなります。

SIMロックが解除されるメリット「MVNOのSIMカードが使える」

自分の利用状況に合わせて、NTTドコモ・au・SoftBankだけでなく、利用料金の安いMVNO(他社からインフラを借りて通信サービスを提供する事業者)からも、自由にサービスを選択することが可能になります。

MVNOであれば、BIGLOBE日本通信ケイ・オプティコムIIJなど、既に多くの事業者がサービスを展開していますが、一番の特徴は、利用料金が安いこと。なぜ安くできるのかというと、回線の速度を抑えたり、1カ月のデータ通信量の上限を低くしたりしているからです。

そもそも総務省が、なぜSIMロックフリー義務化の実現に向けて頑張っているかというと、全体的な通信料金を下げたいという思いがあるから。SIMロックフリーになってMVNO利用者が増えれば、それが実現しやすくなるというわけです。

MVNOは利用料金が安い代わりに、使えるデータ通信量や通信速度に制限がかけられていたり、ショートメッセージが使えなかったりと、様々な制約もあるのですが、それも使い方次第。

たとえば「以前使っていた端末や中古で買った端末に、MVNOのSIMカードを挿してウェブ閲覧専用の端末として使う」、なんて活用法も可能です。

ちなみに一部のMVNO事業者の株価は、総務省がSIMロック解除の義務化が決定してから高騰しているようです。それだけ注目が集まっているということでしょう。

一方、デメリットは・・・「端末の価格が高くなる!?」

SIMロック解除が義務化されることは、いいことばかりではありません。ユーザーにとって最大のデメリットは、携帯端末の価格が今よりも高くなる可能性があるということです。

携帯電話各社がSIMロックのかかった端末を販売してきたのは、ユーザを囲い込みたいという意図があったから。端末の方でそれができなくなると、キャッシュバックの特典がなくなったり、端末料金の割引率が下がるのではないかと予想されます。

「端末を安くする分、月々の利用料でまかなう」という仕組みが成り立たなくなると、端末の価格を上げざるを得なくなるでしょう。となると、ユーザーは端末購入時に、これまでよりも多額の代金を支払うことになります。

また、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)で他社に乗り換えた際に実施された高額のキャッシュバックなどもなくなる可能性大でしょう。これも、SIMロックの縛りがあってこそ成り立っていたからです。

・・・SIMロック解除の義務化は2015年には実施される見通しだと言われています。メリットもデメリットもありますが、ユーザーにとって選択肢が増えるのはありがたいこと。競合が増えることで通信事業者各社のサービスが向上する可能性もあるので、実施されるのを楽しみに待っていましょう。

※ドコモはandroidスマートフォンを、ソフトバンクモバイルは一部の機種のみ、有料でSIMロックを解除してくれるなどの例外もあります

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ダヨリン(ヨダエリ)

パソコン通信からネットに親しみ、ユーザー視点に立ったデジタル活用術の記事を『日経新聞』『日経ネットナビ』など多数の媒体で手がける。「イマ・ヒト・ココロ」が執筆テーマで、恋愛アナリストとしての著書も。思春期はドイツ在住。好物はお茶とROCK。 ⇒ダヨリン普通日記

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