パソコンでの作業を効率化にしてくれる、ショートカットキー。
たとえば、「Ctrl+C」のコピーと「Ctrl+V」のペースト。キーボード入力には欠かせないショートカットキーとして、最初に覚えたという人も多いのではないでしょうか。
しかし一方で、ショートカットキーを新たに覚えるのはなかなかに大変です。
コピー&ペーストくらい頻繁に使うショートカットでもないかぎり、無意識レベルで覚えるのは難しい。「覚えれば便利になる」とはわかっていても、そう簡単には覚えられませんよね。
そこで本記事では、なかなか覚えられない、でも覚えられれば便利なショートカットキーをご紹介。それぞれのキーにそれとなく意味を持たせてみましたので、覚える際の手助けとなれば幸いです。
何事もまずは「意識」から!覚えるための考え方
ショートカットキーに限らず、知識を記憶するためには「覚えよう」という「意識」が欠かせません。
もちろん、「遊んでいたらいつの間にか覚えていた」「印象深い話だったのでよく覚えている」というケースもあります。ですが、少なくともショートカットキーに関してはそのような覚え方は期待できません。
勉強のように肩肘張る必要はありませんが、「ショートカットキーを身につけるぞ!」という意識は持っておきたいところ。具体的には、以下のような考え方をしてみることをおすすめします。
- 覚えると決めたらマウスは絶対使わない
- 頭文字や語呂合わせで覚える
- 一度にすべてではなく、無理せず少しずつ覚える
マウスでの操作に頼ってしまってはなかなか定着しませんし、効率的に覚えるには「意味」を持たせるのもひとつの手。そのうえで、まとめて詰め込もうとするのではなく、普段の作業のなかで少しずつ定着させていくようにしましょう。
それでは早速、便利なショートカットキーとその覚え方を見ていきます。すでに知っている項目は飛ばして、使えそうなショートカットだけでもチェックしてみてください。
頭文字で覚えよう!
「Ctrl+C」のCが「Copy(コピー)」を示すように、ショートカットで使われるキーの頭文字と組み合わせて覚えます。
Ctrl+A(すべて選択)
Ctrl+Aは「すべて選択」のショートカットキー。
表示されているページや資料の、文字や画像といったすべての要素を選択します。Aは言わずもがな、「All」の頭文字ですね。
Ctrl+N(新しいウィンドウを開く)
Ctrl+Nは「新しいウィンドウを開く」動作のショートカットキー。
Webブラウザであれば新しいウィンドウを、Wordなどのソフトであればファイルを新しく作成して開きます。Nは「New」の頭文字。
Ctrl+W(ウィンドウを閉じる)
Ctrl+Wは「ウィンドウを閉じる」動作のショートカットキー。
フォルダであれば、前面に表示しているものを、Webブラウザであれば、表示しているタブを閉じることができます。もちろん、Wは「Window」の頭文字です。
Ctrl+S(上書き保存)
Ctrl+Sは「上書き保存」のショートカットキー。
文書・画像・映像の編集ソフトなどの多くに共通するショートカットで、開いているファイルを現在の状態に上書きして保存します。Sは「Save」の頭文字です。
Ctrl+F(検索)
Ctrl+Fは「検索」のショートカットキー。
WordやExcel、Webブラウザなどで、開いているページや資料から特定の単語を検索して移動することができます。Fは「Find」のFですね。
Ctrl+P(印刷)
Ctrl+Pは「印刷」のショートカットキー。
WordやExcel、Webブラウザなどで印刷メニューを開き、そのページや資料を印刷します。このPはわかりやすいですね。そう、「Print」のPです。
Ctrl+B(太字)
Ctrl+Bは、文字を「太字」に装飾するショートカットキー。
Wordをはじめとするソフトで文章の装飾をする際に、指定した部分を太字にして強調します。このBは「Bold」の頭文字です。
ちなみに文字装飾系のショートカットキーとしては、「Ctrl+U(Underbar/下線)」や「Ctrl+I(Italic/斜体)」などがあります。普段から文書作成ソフトを使っている場合は、ぜひこの機会に覚えておきましょう。
Windows+M(作業中のウィンドウの最小化)
表示されているすべてのウィンドウを最小化するショートカットキー。
ウィンドウをまとめて閉まって、デスクトップ操作をしたいときに便利です。「Minimize(最小化)」のMと覚えましょう。単純に「Mini」で覚えてもいいですね。
Windows+D(デスクトップを表示)
瞬時にデスクトップ画面を表示できるショートカットキー。
Windows+Mと似ていますが、どちらかと言えばこちらは「ウィンドウを非表示にする」イメージ。Windows+Dをもう一度押すともとに戻ります。Dは「Desktop」のDですね。
意味を持たせてみよう!
続いて、何かの頭文字を指すわけではない、あるいは由来がはっきりしていないショートカットキーに、「意味を持たせて覚える」方法です。
ちなみに、ここで紹介する「意味」はあくまでも筆者個人の考えたもの、もしくは知人などから聞いた考え方に過ぎません。「もっとわかりやすい覚え方がある!」という方は、自分なりに考えて意味づけしてみることをおすすめします。
Ctrl+Z(もとに戻す)
直前の操作を取り消し、もとに戻すショートカット。アルファベットキーのなかではCtrlキーと一番近い場所にある、「Z」と合わせて使います。
「Z」といえば、「A」から始まるアルファベットの最後の文字。つまり「最後の状態に戻す」と考えることもできます。コピー&ペーストの次に覚えると便利なショートカットのひとつですので、ぜひ使ってみてください。
Ctrl+Y(やり直し/繰り返し)
Ctrl+Zでもとに戻したあと、その操作を取り消してやり直すショートカット。間違ってCtrl+Zを押して「戻した」動作を取り消し、「やり直す」際に使います。「やり直し」のYと覚えるのはどうでしょう。
また、Excelをはじめとするソフトでは「繰り返し」の操作もしてくれるショートカット。たとえば、Excelで表のセルを赤色で塗りつぶしたあとに、別のセルを選択してCtrl+Yを押すと、同じ操作を「繰り返し」てそのセルも赤くなります。
Ctrl+X(切り取り)
選択範囲を切り取るショートカット。Ctrl+Cの場合は選択範囲が削除されませんが、Ctrl+Xの場合は選択範囲をコピーしつつ切り取り(=削除)します。
よく言われるのは「X」を「ハサミ」として考える覚え方ですね。切り取るという動作にもぴったりですし、キーボードの位置もCとZのあいだなので覚えやすいはず。余談ですが、実際に「CTRL-X」という名前のハサミがあるそうです。
Ctrl+Tab(タブ切り替え)
開いている順番に切り替えて表示するショートカット。そのまま「Tab」キーを使うので簡単に覚えられますが、便利なショートカットキーのひとつとして。
Ctrl+Shift+V(プレーンテキストのみをペースト)
コピーしたテキストを、書式を含まないで貼り付けるショートカット。
コピー&ペーストの際に、「フォントが変わってしまった」「文字のサイズや太字の状態で貼り付けられてしまった」という経験はありませんか? このショートカットなら、それらフォントの装飾なしでペーストできます。
ショートカットキーは、Ctrl+Vに「Shift」を加えるだけ。シンプルなので覚えやすいかと思います。あるいは、「フォント情報のない状態に“シフト”して貼り付ける」といったイメージで覚えてみてもいいかもしれません。
Windows+.(絵文字キーボードを表示)
絵文字キーボードを表示するショートカット。
文字入力の際にこのショートカットキーを押すと、絵文字のリストを表示して、好きな絵文字を選んで挿入することができます。絵文字を入力する際に、ネット上で検索してコピー&ペーストしている人におすすめのショートカット。
使うショートカットキーはWindowsキーと「.」のキー。日本語入力では文末の句点(。)の代わりに絵文字を使う人も多いので、そのイメージで覚えておくといいかもしれません。
まとめ
以上、代表的なショートカットキーと、その覚え方について紹介しました。
本記事で取り上げたショートカットは、あくまでもほんの一部。WordやExcel、あるいは画像や映像の編集ソフトでは、それぞれに独自のショートカットキーを採用している場合もあります。
まとめて覚えられるものではないと思いますので、まずは利用シーンが多そうなショートカットから使ってみてください。マウスを使わず、意識的にショートカットキーで操作するようにすれば、徐々にその操作が定着するようになるはずです。