前回、マウスパッドの選び方を家電量販店に聞いてみましたが、常に手にするマウスも正しい選び方が大切です。自分の使い方にそぐわないマウスを使い続けると、腱鞘炎のリスクが高まるなど、トラブルの原因になることも。
そこで、ビックカメラ池袋本店パソコン館 3階PC周辺機器コーナーの毎原慧さんに、利用目的に合わせたマウスの選び方を伝授していただきました。
まずは自分に合ったサイズを知ろう
マウスを選ぶうえで最初に知っておきたいのは、自分の手に合うサイズ感。手に対して小さすぎても、大きすぎても、手首に負担が掛かります。
毎原さん曰く、「同じマウスでもS、M、Lサイズが用意されている場合があるので、まずは自分の手にどのサイズがフィットするのか知っておくといい」そうです。
持ち運び用のマウスなら小さいほうがいいと思いがちですが、あまりに小さいものは使いにくいので要注意です。
また、マウスによってクリック音の大きさも異なります。
「会議中や図書館、子どもが寝静まってからパソコンを使うことが多いなら、できるだけ静音仕様なマウスを選ぶのがベター」なのだとか。
長時間PCを使う人はエルゴノミクスデザインを選ぶべし
CADやIllustratorなどのソフトを使う人にとって、腱鞘炎との戦いは避けられない道。ソフトを使うわけではなくても、ビジネスなどで長時間使うなら「少しでも手首に負担を掛けないためにも、エルゴノミクス(人間工学)デザインに基いて作られたマウスを選んでください」とのこと。
ロジクールの「MX Master」は税込1万3000円近い高額商品ですが、毎原さんによると最近のエルゴノミクスマウスのなかではナンバーワンだそう。中央のホイールは縦スクロール、左側面のホイールは左右スクロールに対応。各所のボタンが配されているので、キーボードを押すことなく、ショートカットを割り当てられます。また、バッテリー内蔵で、3分間の充電で5時間使えるスタミナ性も魅力です。
ただし、左利きの人はエルゴノミクスマウスが使えません。左利きの場合は、左右対称なストレートタイプのマウスを使いましょう。
Excel中心なら動かないタイプのマウスもアリ
表計算ソフトを使う人であれば、セルの移動だけで済むので、マウスの機動性は気にする必要はありません。むしろ、いかにセル間をスムーズに動かせるかを重視したいところ。そういった用途でもエルゴノミクスマウスがオススメです。
やはりここでもホイールやショートカット機能がポイントです。サンワサプライの「MA-ERG5」は自然に指が左右クリックボタンに当たる位置へポジショニングされるよう設計されているので、手首への負担が少なくて済みます。
ゲームをするならショートカットボタンが必須
PCゲーム用のマウスは「ゲーミングマウス」と呼ばれています。ゲームのプレイ中にマウスのバッテリーが切れてはいけないので、有線タイプのものを使うのがマストなのだとか。
さらに、親指を置く部分にショートカットボタンがついたものなら、プレイ中にキーボード入力を省略できます。毎原さんによると、「このタイプのものはCADやIllustratorなどのソフトで、ショートカットキーを多用する人にもオススメ」だそうです。
ゲームの内容やプレイスタイルによって最適なマウスは異なるので、重さや形をカスタマイズできるタイプもあるそうです。
防水タイプやマッサージ機能付きの変わり種もある!
いつも使うものだからこそ、衛生的に使いたい。そんな人には防水タイプのマウスがいいでしょう。
これなら汚れが気になったときに洗えるので、いつでもきれいな状態のまま使えます。
ほかにも、マッサージ機能を搭載した珍しいマウスもあります。
6種類の振動パターンに対応したなかなかの本格派で、デスクワークでの肩こりもこれで解消できるかも!?
スマホのディスプレイが割れたときにマウスが役立つ!
Androidスマホのディスプレイが割れて、操作ができなくなってしまった・・・。そんなときは、マウスを使って端末内のデータを取り出すといいそうです。
最近はUSBコネクタだけでなく、AndroidスマホのmicroUSBコネクタに対応したマウスが登場しており、これらの製品を使えば、タッチパネルに触れることなく操作が可能です。
「慌てた様子で来店される方は、大体スマホの画面が割れて急いで来店された方です」というくらい、最近需要の高いこのタイプのマウス。万が一の場合に備えて覚えておきたいですね。
今回もお世話になったビックカメラ池袋本店パソコン館 3階PC周辺機器コーナーには、さまざまな種類のマウスがサンプルとともに展示されています。最適なマウスを選んで、パソコンをいま以上に快適に使いましょう!