食べ物が傷みやすい夏。野菜や果物、肉や魚介類・・・知ってるようで意外と知らない、食べ物の保存方法を、しっかり確認しておきましょう!
野菜・果物の保存方法
野菜や果物は生育環境に近い状態で保存することが大切です。この時期、口にすることが多い夏野菜や果物は温かい環境で育つため、冷やしすぎると変色したり栄養素が抜けるなど「低温障害」を起こすことがあります。
そのため、夏野菜は通常の冷蔵室(約3~5度)より温度が高めの野菜室(約5~7度)で保存するのが基本です。また、冷やしすぎると甘味が弱くなるので、果物は基本的に常温で保管し、食べる直前に冷やすのが鉄則です。
それでは、代表的な夏野菜&果物の保存方法を見ていきましょう。
・キュウリ
キュウリの最適な保存温度は他の夏野菜よりも高い10~15度。野菜室でも冷やしすぎとなるため、冷暗所(室温15度以下で温度が一定に保たれた直射日光の当たらない室内)での保管がベスト。水気にも弱いので、表面をよく拭いてからラップやポリ袋で包んで保管します。自宅に冷暗所がない場合には、冷やしすぎないようにキッチンペーパーや新聞紙で包んで、野菜室内に立てて保存を。
・ナス
ナスは身の水分が蒸発しやすく、5℃以下になると身が縮みやすくなります。冷やしすぎないようにキッチンペーパーや新聞紙で包んでから、ジッパー付き保存バッグやポリ袋に入れて野菜室で保存します。
・トマト
真っ赤に熟したトマトは、冷やしすぎると風味を失ってしまうため、食べる直前に1~2時間ほど野菜室で冷やすのがベスト。長時間冷蔵庫で保管したい場合には、1個ずつクッキングペーパーに包んでから、ヘタを下にしてジッパー付き保存バッグに入れ、野菜室へ。
・レタス
レタスやキャベツなどは芯の部分から腐りやすいため、芯をくりぬいてから保存するのが長持ちさせるポイント。レタスは金属に触れると変色する特徴があるため、包丁は使わずに芯を素手でねじりとるようにくりぬき、くりぬいた穴に濡らしたペーパータオルを詰めて保存します。水分があると傷みやすいので、水気をよく切り、ポリ袋に入れて野菜室で保管を。
・スイカ
スイカは冷蔵庫に入れると低温障害を起こし、甘味を失ってしまうため、カットする前は常温(15~25度)で保存します。風通しがよい涼しい場所で2~3週間程度は保存可能です。カットした後のスイカは傷みが早いので、ラップをして野菜室で保存を。保存は2~3日が限度です。早めに食べるようにしましょう。
・メロン
冷蔵室で保存すると、果実が熟さず、味も落ちるので、基本的には常温で保存し、食べる直前(2~3時間前)に冷蔵室にうつして冷やすようにしましょう。カットしたメロンは非常に味が落ちやすくなります。しっかりラップで包んでから野菜室に入れて保存しましょう。
・桃
常温保存が基本ですが、十分に熟している場合は、新聞紙やキッチンペーパーで包んで、風通しの良い冷暗所か野菜室で保存します。食べる1~2時間前に冷蔵室にうつして冷やすとおいしく食べられます。どうしても長期保存したいときは、ラップで包んで冷蔵室に入れれば、少し味は落ちますが、1週間程度保存が効きます。
肉・魚介類の保存方法
気温が高い夏は特に、肉や魚介類が傷みやすいので注意が必要。購入時は鮮度の高いものを選び、帰宅後すぐに冷蔵保存を!
チルド室(約0~2度)は冷蔵室と比べ温度が低いので、傷みやすい肉や魚介類の保存に積極的に活用しましょう。
肉は空気に触れると酸化し、傷みやすくなるので、なるべく空気に触れないように保存するのがポイント。魚介類も空気に触れると雑菌が増えて、腐りやすくなります。乾燥や酸化、周りへのニオイ移りを防ぐためにも、ラップをしてからジッパー付き保存バッグに入れ、密閉して保存しましょう。
この際、肉や魚から出る余分な水分(ドリップ)をクッキングペーパーでふき取ると、臭みも取れます。なお、肉は「鶏肉→豚肉→牛肉」の順に保存期間が短いので、合わせて覚えておきましょう。
いかがでしたか? 毎日料理はしていても「意外と正しい保存方法を知らなかった!」という方もいるのではないでしょうか。食材を長持ちさせるためには、買ってきてそのまま冷蔵庫に詰め込めばいいというわけではありません。正しい保存方法を守って、夏も快適に過ごしましょう!