Microsoft Wordで文章を作成している際、上書き保存をし忘れてファイルを閉じてしまい、編集データを失ってしまったことはないでしょうか。
うっかりミスで最初からやり直し……という苦い体験は、覚えがある方も多いはずです。
実はWordには、未保存の編集データを一時的に保存する機能があります。すぐに復元するとき限定の対処法ですが、呼び出して保存し直すことでデータを保全できます。
この記事では「新規作成のファイルの場合」「既存ファイルの場合」の二つに分けて、それぞれ復元方法を紹介します。Excelなど、他のMicrosoft Officeソフトでも、同様の手順で編集データの回復が可能です。参考にしてください。
新規作成のファイルを保存せず閉じた場合
新規作成のファイルを保存し忘れて閉じてしまった場合、以下の手順で復元を行います。
1.新規ファイルを開く
2.一時保存されたファイルを呼び出す
各工程の詳細を画像つきで見てみましょう。
ここでは、夏目漱石の『吾輩は猫である』のテキストを入力したWordファイルを誤って保存せずに閉じてしまったとします。
1.新規ファイルを開く
新規にWordを立ち上げ、白紙の文書で編集画面を開いてください。
2.一時保存されたファイルを呼び出す
白紙の文書を開いたあと、タスクバー上部のタブから「ファイル」を選んでください。
ホーム画面に切り替わりますので、左側のサイドバーから「情報」ボタンを選び、画面下側の「文書の管理」アイコンを選択します。
「保存されていない文書の回復」という項目が出てきますので、これを選びます。
Wordの一時保存領域が一覧表示されますので、未保存のファイルを選んで開いてください。ファイル名をつけていないので、編集中だった文書の冒頭部分がファイル名になっているはずです。
編集中の文書ファイルが開きますので、忘れないうちに「名前をつけて保存」してください。
既存ファイルを上書きし忘れた場合
次に、既存ファイルに対して編集を加えたけれど、保存し忘れて閉じてしまった場合の復元を紹介します。おおまかな手順は以下のとおりです。
1.もとのファイルを開く
2.追記内容を復元する
手順の詳細を見てみましょう。
今回、文書に一部追記をしましたが、それを保存せずに閉じてしまったとします。
1.もとのファイルを開く
まず、追記前の既存ファイルを開いてください。この時点では、文書の追記した部分は保存していないので消えているはずです。
タスクバーから「ファイル」を選択し、Wordのホーム画面を開いてください。
2.追記内容を復元する
ホーム画面左のサイドバーの「情報」ボタンを選択してください。「情報」画面に切り替わります。
画面下側の「文書の管理」メニューに、日付と「保存しないで終了」と書かれたボタンがあります。これがこの文書の最新の一時保存データなので、クリックで選択します。
無事に編集データが復元できたことを確認し、上書き保存してください。
消えてしまっても諦めずに復元を試して
Wordには、編集データが消えてしまっても復元できる機能が搭載されています。うっかりファイルを閉じてしまっても、絶望するのはまだ早いですよ。ぜひ今回紹介した内容を参考にしてみてください。