Windows10ユーザーの皆さん、標準搭載の「ペイント3D」は活用していますか?ペイントと何が違うのかよくわからない、という理由から、あまり使っていない方も多いのではないでしょうか。
今回は「ペイント3Dって何ができるの?」をテーマに、ペイントとの違いや、便利な使用例を紹介します。
ペイントの機能はそのままに機能が増加
ペイント3Dは、従来のペイントに実装されている機能の多くが引き継がれています。さらに、機能が大幅に追加されており、できることが増えています。具体的な追加機能を5種見てみましょう。
3Dモデルの作成ができるようになった
ペイント3Dは、その名のとおり3Dモデルの作成に対応しています。ゼロから簡単な3D図形を作成できるほか、ペイント3Dに用意されているライブラリから、3Dテクスチャを呼び出し、加工することも可能です。
正方形や三角形などの「図形描画」のほか、手描きで3Dモデルを作成できるモードも用意されています。作画に自信のある方なら、キャラクターの作成など、複雑な3Dモデルの作成も可能です。
3Dモデルの作成方法は非常にシンプル。画面上部の「3D図形」を選び、描きたい図形を選択してキャンバスに描くだけです、手順を画像で解説すると、以下のようになります。
①3D図形のメニューを開き、描きたいオブジェクトを選択
②キャンバスに図形を描画する
図形をいくつか組み合わせると、簡易的なキャラクターのモデルも作ることができます。
▼図形描画機能だけで筆者が作成したネコ
▼3D表示
▼3Dの図形描画機能を動画で説明すると、以下のようになります。
「領域の選択」に対応
「領域の選択」機能も、ペイント3Dの追加機能の一つです。
「領域の選択」とは、画像の一部だけを指定して、加工を施したり効果を設定できる機能のこと。多くのイラスト作成ソフトに標準で導入されています。
ペイント3Dでは「マジック選択」という機能がこれに該当します。
▲キャンバス上のメニューからマジック選択を使用できる
詳細な使い方は、のちほど解説します。
背景透過画像が作れるようになった
ペイント3Dでは、背景が透明な「透過画像」が作れるようになりました。
ペイントでも、画像を二つ重ねる場合に背景を削除するなど、ごく限定的な場合のみ背景の透過ができましたが、ゼロから透過画像を作る機能はありませんでした。
ペイント3Dでは、画面上部の「キャンバス」メニューから、背景を透明にできます。
なお、透過された背景は「PNG形式」でしか保存できません。ファイルを保存する際のファイルの種類は「.png」を選ぶようにしましょう。
前述の「領域の選択(マジック選択)」と背景透過は、さまざまな場面で役立ちます。たとえば、この二つの機能を組み合わせると、写真から電子印鑑の印影を作成できます。
▼印影の写真を取り込む
▼マジック選択で印影部分を選択し、コピーする
▼透明背景のキャンバスに取り出した印影を貼り付けると印影の透過画像ができる
テクスチャとステッカーが追加
ライブラリにテクスチャやステッカーが用意され、使用できるようになりました。
ペイント3Dのテクスチャは、以下のようにキャンバスに背景として使用することができます。
また、作成した3Dモデルにも、テクスチャを適用できます。
▼正方形の3Dモデルに「大理石」のテクスチャを適用
「ステッカー」は、SNSなどの画像加工でおなじみの「スタンプ」のようなもので、キャンバスや描画した3Dモデルに自由に貼り付けることができます。
▲3Dモデルにステッカーを貼り付けたところ
効果フィルターを設定できるようになった
キャンバス全体に、効果フィルターを設定できるようになりました。画面上部のメニューの「効果」を選択すると、効果メニューが開きます。
たとえば、3Dモデルの描画されているキャンバスにフィルターを設定すると、以下のようになります。
▲効果フィルター「暗黒界」を使用したところ
画像に手軽に背景を設定したい場合などに便利な機能です。
使い勝手が大幅に向上!ペイント3D を使ってみよう
ペイント3Dは、3Dモデルの作成や背景透過画像の作成など、ペイントと比べてさまざまな機能が追加されています。
ちょっとした画像加工であれば、専用のソフトを使わずとも、ペイント3Dで事足りることも多いでしょう。ぜひ使ってみてください。