PDFの手書きは不要！Acrobat Reader DCで書き込む方法

「PDF書類の編集がしたいけれど有料ソフトを買うほどではない」「印刷してから手書きするときれいにできない」……。PDFファイルを利用するにあたり、こんな悩みはありませんか？

実は、無料のPDF閲覧用ソフト「Adobe Acrobat Reader DC」は、限定的ではありますがファイルの編集機能を搭載しています。この記事では、Acrobat Reader DCでできる書類の編集について、具体的な方法を紹介します。

Adobe Acrobat Reader DCとは？

「Adobe Acrobat Reader DC」は、Adobe社が無料で配布している、PDF閲覧用ソフトです。PDFはドキュメント用のファイル形式として広く利用されているため「うちのPCにも入ってるよ」という方も多いでしょう。

Acrobat Reader DCは閲覧用ソフトのため、ファイルを開くことにしか使用されないことも多いです。しかし、実はこのソフトには限定的ながら文章の編集機能が搭載されているんです。

Acrobat Reader DCの機能を使うと、手書きの場合に必要な「印刷」「記入」をPC内で完結させられます。データの送信が必要な場合も、PDFデータをそのまま貼付すればOKなのでスキャン要らずです。

では、具体的には、どのような場面で活用できるのでしょうか。業務や日常生活で活躍する場面を考えてみましょう。

書き込み機能が重宝するのは、書類の記入です。たとえば転職で志望先企業に提出する履歴書や職務経歴書などは、PDF入力で作れば読みやすく、綺麗に仕上がります。

ミスタイプも簡単に修正できるので、手書きのように書き直す必要もありません。手書きでは書き損じることも多いもの。PDFの既存フォーマットに直接入力できれば、書き直しの手間が少なくなります。

自治体への申請書なども、WEB上にPDFファイルが用意されていることが多く、PDFをダウンロードすると直接書き込むことが可能です。書き損じたときのために予備を用意する必要もなくなります。

手書き書類からのちょっとしたストレスから解放されるのは嬉しいポイントです。

置換機能は文章のチェックや校正に活用できます。たとえば社内での申請書のやりとりや、部下の作成した書類をチェックする際などに、不備があればコメントを付けて返すことができます。印刷の手間もなくなりますし、どこを修正するか一目瞭然なので伝達ミスの防止にも役立ちます。

Acrobat Reader DCの、代表的な編集機能は以下の二つです。

各機能をどのような手順で使用するのか、具体的に紹介します。

Acrobat Reader DCには、PDFファイルへテキストを追加する機能が搭載されています。ファイル中の好きな場所に、名前や日付、メッセージなどを書き込むことが可能です。

文章を書き込む際は、Acrobat Reader DCの注釈機能を使用します。画面右側のメニューから「注釈」を選んでください。

画面上部に注釈メニューが表示されますので「テキスト注釈を追加」を選択します。選択すると入力モードになります。

入力モードになった後、テキストを入力したい部分をクリックで選択すれば追記ができるようになります。

入力した内容は画面右側のメニューに一覧表示されます。
このメニューから「テキストの選択」「テキストに対するコメントの追加」「削除」などが可能です。

テキストの追加のほか、既存の文章に対して打消し線とコメントを追加することで、編集指示も可能です。
まず、注釈メニューから「置換テキストにノートを追加」を選択します。

その後、コメントをつけたいテキストをドラッグで選択します。

テキストに打消し線が表示され、画面右側にコメント入力欄が表示されます。入力欄にコメントを書き込んでください。

コメントを投稿すると、画面右側の注釈一覧に表示されます。また、置換箇所にカーソルをのせることでもコメントを表示できます。

Acrobat Reader DCは、文章の追加やコメントの追加は可能ですが、既存の文章を直接変更したり削除したりすることはできません。あくまでPDFの閲覧を目的としたソフトなので、編集機能は限定的です。

テキストの修正や削除が必要な場合は「Adobe Acrobat DC」という編集用のソフトが別途必要となります。

PDFを紙に印刷して、手書きするのは面倒に感じることも多いもの。デジタルOKの場合限定ですが、PDFに直接書き込めれば、書き損じや余分な印刷を削減できて非常に便利です。

使用するAcrobat Reader DCは無料ソフトで、インストールしている方も多いかと思います。ぜひ活用してみてください。