「プラットフォーム」とは?使用シーン別に意味を説明

「プラットフォーム」の意味を説明。パソコンやシステム関係の話ほか、Webサービスの話題やビジネスシーンでも見聞きするこの表現。どのような意味で使われているのかを紹介します。

システム関係の話題で、しばしば「プラットフォーム」という言葉を聞くことがあります。耳馴染みのある単語ではありますが、「そもそも何を指す言葉なんだっけ……?」と、疑問に感じたことのある人もいらっしゃるのではないでしょうか。

他方で、Webサービス関連の話題でも同じく「プラットフォーム」という言葉を耳にすることがあります。たとえば、人気のSNSを指してプラットフォームと呼ぶことも。こちらの用途のほうが身近に感じる人も多いかもしれません。

どうやらそれぞれに違ったものを指しているようにも感じる、「プラットフォーム」という言葉。本記事では、この単語の意味について説明します。

「プラットフォーム」とは?

まずは辞書で意味を調べてみましょう。新語時事用語辞典によれば、「プラットフォーム(プラットホーム)」には以下のような意味があるようです。

 

“プラットフォームとは、駅のプラットホームやデッキ、演壇、高い足場などの意味を持つ語である。ビジネス用語としては、物やサービスを利用する人と、提供者をつなぐ場のことである。IT用語としてのプラットフォームはソフトウェアが動作するための土台を指す。また、靴においては、つま先から甲の部分の厚いものをプラットフォームと呼ぶ。”

weblio辞書|プラットフォーム

 

他の辞書で調べると、無人観測衛星や自動車のシャーシなどの意味も持っているらしいこの言葉。分野によって別々のものを表す表現のようですが、共通点として、「基盤」となる事物を指し示す単語として使われていることがわかります。

また、英語の「platform」には「台」「舞台」「高台」などの意味も。つまり「プラットフォーム」とは、何かしらの「基盤」となるものを意味すると同時に、周囲よりも高くなっている「土台」のようなものを指す単語であるとも言えます。

このようなイメージを意識しておけば、後述する意味についてもピンときやすいかもしれません。

ビジネス用語としての「プラットフォーム」

「ビジネス用語」と聞くと難しそうにも感じますが、この意味で使われる「プラットフォーム」という単語は、近年すっかり一般化しつつあるようにも感じます。

たとえば、ニュースでもすっかりおなじみになった「GAFA」という言葉。これは、世界的なIT企業である「Google」「Apple」「Facebook」「Amazon」の4社の総称ですが、「世界4大プラットフォーム」と呼ぶこともあります。

ここで使われている「プラットフォーム」には、「物やサービスを利用する人と、提供者をつなぐ場」という意味があります。

Googleは、検索エンジンをはじめとするWebサービスによって、ヒト・モノ・コトをつなぐ企業。Appleは、iPhoneやMacintoshに代表されるデバイスのほか、App StoreやiTunesなどのコンテンツを販売する場をつくり、ユーザーとクリエイターをつないでいます。

Facebookは世界的なSNSとして人と人とをつないできましたし、Amazonはご存知の通りネットショッピングの最大手。同様に、人と人をつなぐSNS、販売者と消費者をつなぐECサイトは、等しく「プラットフォーム」であると言えるでしょう。

ですので、Webサービスに関する話題で「プラットフォーム」という言葉を見聞きした場合は、このような意味で使われていると考えて間違いないはずです。あらゆる情報や商品やサービスを、まとめてひとつの「土台」に乗せて、ユーザーに提供している場所。

それが、ビジネス用語における「プラットフォーム」の意味です。

IT用語としての「プラットフォーム」

続いて、IT用語における「プラットフォーム」の意味も確認していきましょう。パソコンやシステム関連の話でこの言葉が使われるときは、主に「ソフトウェアが動作するための土台」を指して「プラットフォーム」と呼んでいます。

たとえば、パソコンの「OS(オペレーティングシステム)」。

ご存知の通り、パソコンにはWindowsやMacといったOSがあり、そのいずれかが端末に搭載されています。これらOSは、ソフトウェアを動かすための「土台」となる存在。OSというプラットフォームなくしては、ソフトウェアも動作しません。

付け加えると、WindowsやMacといったOSも、パソコンという端末がなければ動きません。そういう意味では、ソフトウェアにとってのプラットフォームがOSであるように、OSにとってのプラットフォームがパソコンである、とも言えます。

パソコンだとイメージしにくいという方は、スマートフォンを例にして考えてみるとピンとくるかもしれません。AndroidやiOSが「プラットフォーム」であり、それらのOSがあるからこそ、アプリをインストールして使える、というわけです。

まとめ

以上、「プラットフォーム」という言葉について、代表的な2つの意味と用途を説明させていただきました。

ビジネスやWebサービスに関する話題では、「さまざまなサービスの利用者と提供者をつなぐ場所」のこと。

システム関連の話題では、「アプリケーションが動作する土台となる環境」のこと。それぞれを「プラットフォーム」と呼びます。

いずれにせよ、基本的には「土台」や「基盤」を指す言葉だと覚えておけばそうそう困ることはないと思います。本記事の説明が参考になりましたら幸いです。

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けいろー(@Y_Yoshimune)

フリーライター。ネット大好きゆとり世代。趣味のブログをきっかけに依頼をもらうようになり、勢いで独立。書評・アニメ・グルメ・旅行など何でもござれ。 ⇒ぐるりみち