放出、野江内代、喜連瓜破・・・大阪のこの地名、読めまっか?

読み方が難しい地名が多いと言われる大阪。訪れたときはもちろん、話のネタとしても役立つこと必至の難読地名をまとめてみました。あなたは、いくつ読めますか?

筆者の友人が、最近、大阪に転勤しました。大阪の人も食事も雰囲気も好きらしく、生活には馴染めているようですが、困っているのが”難読地名”。読み方がわからず、聞いてもどう書くのはわからない地名が多く、「明日、◯◯に行ってくれ」と言われても、「それはどこ? どうやって行けばいいの?」と困惑することが多いとか。
実は、筆者は大阪出身なのですが、子供の頃には、読めない地名がたくさんありました。たとえば「放出」。中古車販売店のコマーシャルで「はなてん」という場所があることがなんとなく知っていましたが、それを「放出」と書くと知ったのは、中学生になってからでした。
大阪市営地下鉄の谷町線には「野江内代」という駅があります。正しい読み方は「のえうちんだい」。「ん」が入るんですよね。これは、大人になってから知りました(ずっと「のえうちよ」と思い込んでいました・・・)。同じく、谷町線にある難読駅名が「喜連瓜破」。これは「きれうりわり」と読みます。こちらは「ん」が入りそうなのに入りません。
それでは、大阪の難読地名をどんどん紹介してきましょう! 覚えておけば、大阪に出張したり、旅行にしたりした際に、道に迷わずに済むはずですよ。・・・と言うのは大げさですが、おそらく、大阪出身の人との会話のネタになるはずです。
●十三(じゅうそう)
これは阪急電車の主要駅でもあるので、ご存知の方が多いかもしれませんね。
●枚方(ひらかた)
人口約40万人を擁する大きな市ですが、「まいかた」と誤読する人が意外と多いようです。
●吹田(すいた)
こちらも千里ニュータウンがある有名な市。ですが、「ふいた」と読んじゃう人がいるようです。
●交野(かたの)
こちらも市の名前で、「京阪交野線」という鉄道もあります。ですが、「かたの」と聞いて「片野」や「方野」と書いてしまいがちです。気をつけましょう。
●私市(きさいち)
これも知らないとわかりませんね。交野市にある地名で、京阪交野線に私市駅もあります。
●茨田大宮(まったおおみや)
大阪市鶴見区にある地名。「茨」は「いばら」という読み方のほかに、「まつ」「ばら」「かや」「あし」といった、複数の読み方があるようです。
●杭全(くまた)
大阪市東住吉区の地名で、大阪在住者でも読めない人が多いという難読地名の代表選手です。地名の由来は平安時代にまで遡るそうです。
●立売堀(いたちぼり)
大阪市西区の地名で、かつては立売堀川という川が流れていたそうです。漢字だけ見ると「たちうりぼり」と読んじゃいそうですよね。「立」が「い」で「売」が「たち」なのか、「立」が「いた」で「売」が「ち」なのか、あまり考えないようにしたほうがいいかもしれません。
●柴島(くにじま)
大阪市東淀川区にある地名で、阪急電鉄の駅もあります。
●丼池筋(どぶいけすじ)
古くから問屋街として栄えた通りで、現在は「丼池ストリート・船場」と呼ばれているそうです。「どんぶりいけ」ではなく「どぶいけ」と読みます。かつてあったいけは、明治初期に埋められたそうです。
●天下茶屋(てんがちゃや)
南海線や地下鉄堺筋線の駅があるので、大阪の人には有名。ですが、他府県から来る人は、そのまま「てんかぢゃや 」と読んでしまいそうですね。
●住道矢田(すんじやた)
大阪市東住吉区の地名。大阪の人でも「すみのどうやた」と読み間違えることが多いそう。大東市にJR片町線の「住道(すみのどう)」という大きな駅があるためです。
ほかに、異色な例として、正式には普通の読み方だけど、通称のほうが有名という地名もあります。それは「松屋町(まつやまち)」。大阪人の間では、なぜか「まっちゃまち」というかわいい読み方が定着しています。
東京と同じく、大阪にも「日本橋」という地名がありますが、東京は「にほんばし」ですが、大阪は「にっぽんばし」です。これは、覚えておいて損はないかもしれません。
ちなみに、筆者が、小学生から高校生までの青春時代を過ごしたのは「富田林(とんだばやし)」。「とみたばやし」と間違えられることもあります。ですが、間違えられても全然気になりません。「実は、こう読むんですよ」といった話が、気さくな会話の入り口になったりしますからね。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

村元正剛(むらもとまさかた)

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し続けているITライター。編集プロダクション「ゴーズ」を率い、雑誌、Webなどにさまざまな記事を寄稿している。趣味は演劇鑑賞と中国ウォッチング。