時間を問わずかかってくる電話のワン切り、目的は?対策を紹介

いたずら? 悪徳業者? 深夜でも時間を問わずにかかってくる固定電話の「ワン切り」電話、いったい何が目的なの? 気味が悪いけれど対策のしようがなくて放置している人も……。

電話がワンコールだけ鳴って切れる、出てもすぐに切れてしまう…。
間違い電話かと思いきや、日に何度もかかってくることもある謎の電話は、「非通知設定で」「ワンコールだけ鳴って切れることが多く」「仮に電話に出てもすぐ切れてしまう」のが特徴です。
中には、夜な夜なかかってきて眠りを妨げられる人も多いのではないでしょうか。

数年前のいわゆる「ワン切り」とは違う?

「ワン切り」といえば1990年代後半頃、携帯電話や固定電話に電話がかかってワンコールで切れ、着信履歴にかけ直すと「ツーショットダイヤル」などのサービスにつながり、高額な通話料を請求されるという、悪徳業者からの被害が多発していました。
当時、社会問題となった「ワン切り」は、現在の架空請求などの振り込め詐欺のさきがけのような存在となっています。
ところが今回問題のワン切りは「非通知」でかかってくるため、折返しもできないので目的がはっきりしません。

与信会社が無作為にかけている?

昼夜を問わずいきなりかかってくる固定電話へのワン切り電話は、いったい何が目的なのでしょうか?
このワン切り電話、正体がはっきりわかっていないものの、与信情報を調べる(信用調査)会社が無作為に電話をかけているという説があります。
電話番号が実際に使われているものかどうか、レンタル電話ではないか、電話料金を滞納していないか、頻繁に電話番号を変える人物ではないかといった情報を、実際に電話をかけることで調査している、というもの。
こうした会社が、集めた情報を不動産関連企業やカード会社、金融機関など、与信情報を必要としている企業に売っているというしくみだそうです。

特殊詐欺や悪徳業者の名簿作りに利用されている説も

さらに、使われているとわかった電話番号のリストを作って悪徳業者に売ったり、特殊詐欺グループの標的になったり…という説もあります。

コンピュータで自動的にかけるシステムを使っているため、こちらの都合はおかまいなしで、昼夜を問わず電話がかかってきます。
いずれにせよ、迷惑かつ危険な話です。

ワン切り電話対策

それでは、非通知ワン切り対策をご紹介します。お金がかかるものもあって腹立たしい気もしますが、自分にあった方法を選んでくださいね。

固定電話の場合

・ナンバー・リクエスト機能を活用する
NTTやIP電話サービスを扱う各社では、相手先の番号を通知する「ナンバーディスプレイ」機能をオプションでつけることができます。
その上で、電話番号非通知でかけてきた相手に対して、電話番号を通知してかけ直すように自動音声で伝えるサービス「ナンバー・リクエスト」機能を使えば、非通知でかけてくる電話そのものをシャットダウンできるので、今回のようなケースにピッタリです。
ナンバー・リクエスト機能は、ナンバーディスプレイの契約も必要なのでご注意を。
・電話機の「迷惑電話対策機能」を使う
お使いの電話機自体に「迷惑電話対策機能」が搭載されている場合は、上記のナンバー・リクエストを契約しなくても、電話機本体の非通知拒否機能を設定すれば着信拒否をすることができます。
ただ、この場合もナンバーディスプレイの契約が必須です。
・着信音をオフにする
メインは携帯電話で、FAXを使っているなど、何らかの理由で予備的存在として固定電話を置いている、という人も多いのではないでしょうか。
「普段、通話はほとんど使わない」という人は、着信音をオフにしてしまいましょう。
お金もかからず、すぐにできる対策です。

スマホの場合

携帯電話やスマホにも非通知ワン切りがかかってくることが多くあります。

・iPhoneの場合

「電話」設定から「不明な発信者を消音」をオンすれば、非通知設定の着信を拒否することができます。

・Androidの場合

メーカーによって異なりますが、電話アプリの「設定」を確認してみてください。

「不明な着信をブロック」「ワン切りの着信を拒否する」「非通知の着信を拒否」するなどの機能がついているので、目的に合わせてこれをオンにしましょう。

さらに、大手キャリアを利用している方は、下記から非通知着信からの受信を拒否する方法もあります。

・ドコモ「番号通知お願いサービス」
「148」に発信→キーパッドで「1」を入力すれば非通知着信を拒否できる(申し込み不要・無料)。
・au「番号通知リクエストサービス」
「1481」に発信すれば非通知着信を拒否できる(申し込み不要・無料)。
・ソフトバンク「ナンバーブロック」
「144」に発信→キーパッドで「1」→「♯」を入力→「お断りガイダンス」を選択→「♯」を入力すれば非通知着信を拒否できる(My SoftBankもしくはソフトバンクショップより申し込みが必要・月額税抜100円)

スマホや携帯本体の設定によっては、公衆電話からの受信も拒否してしまうので、公衆電話からの着信が日常的にある場合や、災害など有事の際に公衆電話を使用する場合などは注意してください。
固定電話の場合、ナンバーディスプレイを契約しないときっちり対策ができないのが悔しいところですが……。非通知ワン切りに困っている人はぜひ参考にしてくださいね!

Kana.mM(かな)

編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立し、そろそろ10年。旅行、不動産、広告、生活系のジャンルで執筆活動中。趣味は野球観戦と戦争ゲーム。アナログ心を忘れないデジモノ好きを目指しています。