なんと、日清食品と日清製粉は無関係!?日清○○のフシギ

日清食品に日清オイリオ、日清製粉・・・えっ、ちがう会社!? それぞれ異なる社名の由来も調べました!

突然ですが、みなさんは「日清」と聞いて何を思い出しますか?
カップヌードルの日清食品? 「植物のチカラ」というCMの日清オイリオ? 小麦粉の日清製粉?
どれも聞き覚えのある「日清」企業。でもこれ、すべてなんの関係もない別企業ってご存知でしたか?
同じ「日清=ニッシン」でも社名の由来もさまざま。
それぞれの”日清”事情をご紹介します。

一番有名な”日清”の由来は・・・?

1958年に日本で初めての即席麺である「チキンラーメン」を開発したことでも有名な日清食品。もしかしたら一番有名な”日清”かもしれません。
「NISSIN」というアルファベットのロゴも印象的な日清は、1948年に中公総社の名前で創業。チキンラーメンを発売した1958年に社名を「日清食品」と改めました。
この社名の由来は、創業者である安藤百福のことば「日々清らかに豊かな味をつくる」から来ているんだそうです!
「ニッシン」という読みは後付けなんですね~。

地方色を消すために合併会社の社名を使用

合併により「日清」の名を冠したのが、日清製粉
関連会社に日清フーズなどがあります。
元々は皇后美智子妃の祖父である正田貞一郎が1900年に創業した館林製粉所。
その後、1908年に、横浜の日清製粉を合併する形で、社名もそれを使用して日清製粉株式会社となりました。
「館林製粉株式会社」が、正田の故郷である群馬県館林市の地名を使っていたため、地方色を排除するために「日清製粉」の名前を使ったとのことですが、そもそも合併前の日清製粉がどうして「日清」を名乗っていたのかはわからず・・・。

流行の日本×中国を社名に

日清、といえば、過去には「日清戦争」もあったように、日本の「日」と現在の中国である「清」とのかかわりを示す言葉でもあります。
社名の由来がこの「日清」であるのは、日清オイリオ
1907年、「日清豆粕製造株式会社」の社名で創業。
満州の豊富な大豆を資源にスタートした会社で、創業当初から大連に支社と工場があったそうです。
肥料用の豆粕を製造していましたが、豆粕の副産物であった大豆油の製造販売が進んだことで、1918年、日清製油と社名を変更。
その後、関連会社との経営統合により、2002年に「日清オイリオグループ」となりました。
そして1907年創業の日清紡もやはり日本と清国をあわせたことが由来となっているのですが、
日清紡によると当時、広大な国土と人口を擁するお隣の清国との親善関係を保つことが進歩的であり、「日清」という言葉が流行していたのだそうです。
ほかにもたくさんの「日清」があったのかもしれませんね。
ごく有名な「日清」だけでも三者三様の由来。
そもそも、漢字も読みも同じ「日清」が、すべて別会社というのにびっくりですよね。
ほかにも、「同じ社名でも関連がないシリーズ」があるか、探してみようと思います!

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林さやか

フリーの編集者兼ライター。「本が好き」の一心で編集者になったものの、スポーツ、文学、手芸、東洋医学など興味はとことん「広く浅く」。父親のやっていたパソコン通信から中学生でインターネットにハマった1983年生まれ。