光回線の乗り換え手順と、タイプ別のメリット・デメリットを徹底解説

光回線の乗り換えは意外と簡単なうえに、料金が安くなったり回線スピードがアップしたりとメリットがいっぱい。乗り換えの手順と、タイプ別のメリット・デメリットを丁寧に解説します。

数多くの事業者が参入し、近年ますます選択肢も増えつつある「光回線」。月額料金が安くなるキャンペーンもたびたび目にしますし、「いい機会だし、乗り換えてみようかな……」と考えている人もいるのではないでしょうか。

光回線と言えば「回線工事が必要で、手続きにも手間がかかりそう」というイメージがあるかもしれません。現在利用している回線を契約する際、初期工事等に手間取った経験がある人もいるでしょう。

しかし実際のところ、「光回線から光回線への乗り換え」に関してはそこまで大変ではありません。乗り換え先によっては工事も不要ですし、簡単な手続きだけでOK。手間がかかるどころか、思いのほかサクッと乗り換えられるのです。

では、具体的にはどのような手順で乗り換えればいいのでしょうか。また、光回線を乗り換えるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。本記事では「光回線の乗り換え」について解説します。

光回線から光回線へ乗り換える意味ってあるの?3つのメリットを確認!

モバイルルーターと比べれば通信速度が速く、安定性にも定評がある光回線。利用中のサービスに大きな不満でもなければ、「わざわざ乗り換える意味があるの?」と疑問に感じる人がいてもおかしくはありません。

実際に「通信速度も月額料金もそれなりに満足している」ということでしたら、無理に乗り換える必要はないとも言えるでしょう。しかし一方で、「通信速度をもっと速くしたい」「通信費用を節約したい」という気持ちが少しでもある場合は、乗り換えを検討してみる価値はあります。

1. 月々に支払う料金が安くなる

一口に「光回線」と言っても、そのサービスはさまざま。多数の通信事業者が参入しており、内容や料金体系はサービスによって異なります。

その中でも意外に差が出ているのが、各社の月額料金です。

光回線は戸建てかマンションかによって月額料金に幅があります。もちろん同じマンションタイプでも、事業者によって料金が異なります。さらに料金が安くなる、光テレビやスマホなどのサービスとのセット割の存在も無視できません。

「確実に安くなる」とは言い切れませんが、定期的に他社のサービスと比較することでより安く光回線を使える可能性があります。これは乗り換えのメリットだと言えるでしょう。

2. 速度や安定性など、通信環境が改善される

通信の速度や安定性に不満がある人は、乗り換えることで改善される可能性があります。

一部のサービスでは「特定の時間帯に通信速度が遅くなる」という口コミも聞きますし、通信規格が古いために想定していた速度が出ない場合もあります。

何らかの原因によって通信環境があまり好ましくない場合は、別の光回線に乗り換えるのも選択肢のひとつ。特にそれまでIPv6非対応の回線を使っていた場合、導入できれば通信環境の大幅な改善が期待できます。IPv6についての解説は以下の記事を参照ください。

「IPv6」の仕組みと導入方法を紹介!ネット回線はどれだけ快適になる?

3. キャッシュバックなどのキャンペーンの恩恵を受けられる

普段のインターネット利用においては上記の「料金」と「速度」が重要なポイントとして挙げられますが、乗り換え時に得られる「キャンペーン特典」もメリットのひとつ。

キャッシュバックやセット割、違約金の負担など、各社でさまざまなキャンペーンを展開しています。現在利用中の回線よりも安くおトクに契約できる場合も多く、少しでも節約したい人にとっては無視できないポイントだと言えるでしょう。

乗り換え時はここに注意!意識しておきたい6つのポイント

以上のようなメリットがある光回線の乗り換えですが、実際に乗り換える際には要注意。

タイミングによっては余計にお金を払う必要が出てきたり、インターネットを使えない期間が発生したりする可能性があります。具体的にはどのような点に注意すればいいのか、ここでは6つのポイントに分けて見ていきましょう。

1. 対応エリアに含まれているかどうか

乗り換え先を検討する際、必ず確認しておきたいのが、自分の住んでいる地域が対応エリアに含まれているかどうか。

全国の幅広い地域で提供されている光通信ですが、一部の地域には対応していないサービスもあります。中でもNURO光をはじめとする独自回線を利用している事業者は、県単位で非対応のエリアも少なくありません。

対応エリアは各社の公式サイトから確認できますので、料金プランやキャンペーン情報を見る前にまずチェックしておきましょう。

2. 違約金や残債など、解約時に発生する支払い

2年または3年単位で契約するケースの多い光回線は、契約が更新されるタイミング以外で解約すると、違約金が発生することがあります。

現在は2022年7月の電気通信事業法改正に伴い、違約金の金額は0〜3,000円程度となっています。ただし改正前の契約であれば、それ以上の違約金が発生する可能性があります。あらかじめ違約金の有無や金額をチェックしておきましょう。また、工事費や端末代の支払いが終わっていない場合は、その残債も解約時に請求されます。

たとえ「乗り換えによって月額料金が安くなる」としても、解約時に安くない金額を支払うことになったら、そのメリットも霞んでしまいます。乗り換える際には、更新月がいつになるのか、そして残債がないかどうかをあらかじめチェックしておきましょう。

3. ルーターがレンタル品の場合は返却することになる

それまで利用していたモデムやルーターがレンタル品の場合は、解約と同時に端末を返却しなければなりません。返却できないと違約金が発生することもありますので、ご注意ください。

また、レンタル品を返却した場合は当然ながら新しい端末を準備する必要があります。新しくレンタルするのか、新しく購入するのか、あるいは無料プレゼントキャンペーンなどを利用するのか。乗り換え先の事業者にもよりますが、忘れず入手するようにしましょう。

4. 電話番号やメールアドレス、光テレビが使えなくなる場合がある

意外と忘れがちなポイントですが、光回線を解約すると、関連するサービスの契約も同時に解約されます。つまり、契約中の事業者と光電話や光テレビの契約もしていた場合は、それらもまとめて解約されることになるわけです。

光電話のなかには電話番号を引き継ぐことのできるケースもありますが、電話の加入先や乗り換え先によっては引き継ぎができず、新規の番号となってしまうことも。日常生活にも支障をきたしかねませんので、現在の契約内容がどうなっているのか、改めて確認しておきましょう。

5. インターネットが使えない、空白期間が発生しないように注意

実際に乗り換えの手続きを始める前にチェックしておきたいのが、解約と新規契約のタイミングです。というのも、乗り換え先に新規契約の申し込みをして、新しい回線が開通する前に旧回線を解約してしまうと、しばらくインターネットが使えなくなってしまうからです。

ですので、順番としては「乗り換え先に契約の申し込みをしてから、それまで使っていた回線を解約する」という流れになります。詳しくは後ほど説明しますが、大前提としてこの順番で手続きを行うことは覚えておきましょう。

6. 回線工事が必要になるケースがある

乗り換え先の事業者にもよりますが、光回線を乗り換えるにあたって新たに回線工事が必要になる場合があります。

こちらも後ほど詳しく説明しますが、光回線事業者のなかには独自回線を利用しているサービスもあり、その場合は乗り換えにあたり工事が不可欠。同じ回線同士の乗り換えでしたら簡単な手続きだけで済みますが、そうではないケースもありますのでご注意ください。

ケース別に光回線の乗り換え手順とメリット&デメリットを解説!

ではここからは、実際に光回線を乗り換える際の手順と、それぞれのメリット&デメリットを見ていきましょう。まず確認したいのが、現在利用している回線と乗り換え先の回線、それぞれの種類です。

直前の項目でも説明しましたが、独自回線に乗り換える場合は工事が必要になるほか、事業者によって手続きの方法が異なるケースもあります。具体的には以下の3パターンに大別できますので、自分が検討中の組み合わせに当てはまる項目を参照ください。

  1. 転用:フレッツ光から、コラボ光への乗り換え
  2. 事業者変更:コラボ光から、別のコラボ光への乗り換え
  3. 新規契約:独自回線など、回線自体を変更する
  4. プロバイダ変更:契約先のプロバイダのみ変更する

1. 転用

「転用」とは、フレッツ光回線から光コラボレーションモデルの回線に乗り換えること。利用している回線はそのままに、契約先をコラボ光に変えることを指します。

「コラボ光」と呼ばれるサービスは多くの事業者が展開していますが、実は利用している回線自体は同じもの。フレッツ光と同じNTT東西の回線を利用しているため、工事は不要です。最小限の手続きのみで、比較的簡単に乗り換えることができます。

  1. フレッツ光から転用承諾番号を発行する
  2. 乗り換え先のコラボ光に新規申し込みを行う
  3. フレッツ光と、契約中のプロバイダを解約する
  4. 転用の手続きが完了次第、初期設定を行う

手順としては、これだけです。工事などの手間はなく、回線の切り替えも自動で行われます。ただし転用承諾番号には発行日より15日間の有効期限がありますので、番号を発行したら忘れないうちに手続きを進めるようにしましょう。

転用のメリット&デメリット

〇料金の安いコラボ光に乗り換えることで節約になる
〇回線自体は変わらないため、通信品質が落ちることはない
〇工事不要で手間がかからず、手続きも簡単
〇回線事業者がプロバイダを兼ねるため、請求や対応窓口を一本化できる
〇特典やキャンペーンを活用できる

×通信環境が悪化する可能性もある
×プロバイダで利用していたメールアドレスなどは使えなくなる

転用には、主に上記のようなメリットとデメリットがあります。フレッツ光からコラボ光への乗り換えは、「料金が安くなる」という目に見える大きなメリットがあるのでおすすめです。
また、請求や対応窓口が一本化できるので、手続きや問い合わせの際の利便性も増すでしょう。

ただし、フレッツ光で利用していたプロバイダとは別のコラボ光に乗り換える場合は、乗り換え先によっては回線速度が遅くなる可能性もあります。乗り換えの前後で使っている回線は変わりませんが、プロバイダによっては特定の時間帯に回線が混雑したり、地域によって繋がりにくかったりするケースがあるからです。

2. 事業者変更

コラボ光から別の事業者のコラボ光へ乗り換える場合は、「事業者変更」の手続きを行います。

この場合も利用している回線自体は変わりませんので、転用と同じような手順で手続きを進めていきます。ただし一点だけ、転用の項目で説明した「転用承諾番号」ではなく、事業者変更では「事業者変更承諾番号」という別の番号が必要になります。ご注意ください。

  1. 契約中のコラボ光から事業者変更承諾番号を発行する
  2. 乗り換え先のコラボ光に新規申し込みを行う
  3. 契約中のコラボ光を解約する
  4. 事業者変更の手続きが完了次第、初期設定を行う

事業者変更の場合も、転用と同様に工事の必要はありません。回線の切り替えも自動で行われますので、完了次第、初期設定を行いましょう。また、事業者変更承諾番号にも15日間の有効期限がありますので、早め早めに手続きを進めることをおすすめします。

事業者変更のメリット&デメリット

〇月額料金が安くなる可能性がある
〇回線速度が速くなる可能性がある
〇工事不要で手間がかからず、手続きも簡単
〇特典やキャンペーンを活用できる

×通信環境が悪化する可能性もある
×乗り換え前に利用していたサービスは使えなくなる

転用と同じく、事業者変更の場合も「料金」や「速度」のメリットが挙げられますが、同じく「速度」に関しては乗り換えてみないことにはわからない部分もあります。

3. 新規契約

ここまでの2つのパターンに当てはまらない乗り換えは、基本的に「新規契約」に分類されます。具体的には、以下のようなケースが考えられます。

  • フレッツ光またはコラボ光 → 独自回線の光回線
  • 独自回線の光回線 → フレッツ光またはコラボ光
  • 独自回線の光回線 → 独自回線の光回線

「乗り換え先が独自回線」または「乗り換え前が独自回線」である場合は、「新規契約」の扱いで光回線を導入することになります。また、昨今の事例としては少ないかもしれませんが、「電話回線から光回線に乗り換える」場合もこのパターンに当てはまりますね。

新規契約の際には、以下のような手順で手続きを進めていきます。

  1. 乗り換え先の光回線に申し込み、工事の日程を決める
  2. 解約日が工事後になるように、旧回線の解約手続きを進める
  3. 回線工事に立ち会い、初期設定を行う
  4. 旧回線の解約に伴い、レンタル機器があれば返却する

前述の2パターンとの最大の違いは、回線工事が必要であること。ネット不通期間を作らないようにするなら、乗り換え先への新規申し込みは、現在使っている回線を解約する前に行いましょう。上の手順では工事前に解約手続きを進めていますが、開通工事の日程次第では、工事完了後に行う形でもOKです。

新規契約のメリット&デメリット

〇月額料金が安くなる可能性がある
〇回線速度が改善される可能性がある
〇新規契約者向けの特典やキャンペーンを活用できる

×回線工事の必要があり、使えるようになるまで時間がかかる
×場合によっては工事費用もかかる
×乗り換え前に利用していたサービスは使えなくなる

新規契約によって回線を新しいものに変更する乗り換えは、得られるメリットも4パターン中で最大と言えます。しかし一方で、乗り換えの際の注意点も少なくありません。

特に回線工事に伴う手間暇は、無視できないポイントですね。繁忙期は工事が1〜2ヶ月後になってしまうようなこともありますので、手続きを進める際にはなるべく早めに動くようにしましょう。

光回線の乗り換え先はどう選べばいい?選び方のチェックポイント!

最後に説明するのは、光回線への乗り換えで失敗を避けるための、乗り換え先の選び方。ここまでの説明を踏まえつつ、乗り換え先をどのように選べばいいか。その要点をチェックしていきましょう。

チェックポイント1「実質料金」

まずおさえておきたいのが、乗り換えの前後で「実質料金」が安くなるかどうか。要するに、「月額料金や乗り換えの際にかかる費用、キャンペーンによって割引される金額などをすべて引っ括めた料金」を見て、乗り換え前と比較してみるわけです。

実質料金は月単位で比較する見方もありますが、光回線の契約は年単位で行うもの。この記事では、「今後1年間でいくら支払うことになるのか」を基準として考えることを推奨しています。そのほうが乗り換え先を比較しやすいですし、節約に繋がるかどうかもはっきりするからです。

比較の際には、基本的な料金設定はもちろん、各種キャンペーンによって適用される割引なども忘れず考慮しましょう。キャッシュバックや工事費の扱いに加えて、大幅な割引が期待されるスマホ割もチェックポイントですね。

ちなみに、auユーザーなら「auスマートバリュー」を活用するのがおすすめ。ビッグローブ光ならauスマートバリューのサービス対象になりますので、スマホ料金もあわせて永年割引が適用されます。

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チェックポイント2「通信速度」

乗り換えの際に重視する人も多いであろう、「通信速度」も要チェック。

「最大速度」はあくまでも理論値になりますので、通常のインターネット利用でこの速度が出ることはそうそうありません。

どの程度の通信速度が出るかは地域や住宅の環境によっても異なるため、実際に使ってみるまではわからない部分もあります。強いて言えば、SNSや口コミサイトで見かける実測値や平均速度が参考になるかもしれませんので、気になる人は調べておいて損はないでしょう。

チェックポイント3「提供エリアと工事の可否」

基本中の基本と言えばそうですが、意外と見逃しがちなポイントとして、「そもそも乗り換え先の光回線を導入できる環境なのか」という問題があります。

まず大前提となるのが、「乗り換え先の光回線の提供エリアに含まれている」こと。本記事の前半部分でも言及しましたが、光回線の対応エリア外だとそもそもインターネットを使えません。

加えて、「回線工事が可能かどうか」という問題もあります。特に集合住宅においては、どんな光回線でも自由に契約できるわけではありません。基本的にはコラボ光しか利用できないという物件も多く、独自回線を引いている物件はまだまだ限られているのが現状です。

また、物件によっては大家さんの許可が出ないケースもありますので、回線工事ができるかどうかはあらかじめ確認しておきましょう。

乗り換え先の光回線はビッグローブ光がおすすめ!

以上、光回線の乗り換えの手順と、ケース別にメリットとデメリットを説明してきました。

記事中でも取り上げたとおり、光回線の乗り換え先もさまざま。注意点やチェックポイントを参照しつつ、自分のぴったりのサービスを探してみてください。

これからどの光回線に乗り換えるか調べる人も多いかと思いますが、光回線の選択肢のひとつとしておすすめしたいのが、「ビッグローブ光」です。

通信の安定性とリーズナブルな価格設定に定評があり、プランのわかりやすさも大きな魅力。工事費が実質無料になるお得な特典やキャンペーン割引もありますので、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。

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けいろー(@Y_Yoshimune)

フリーライター。ネット大好きゆとり世代。趣味のブログをきっかけに依頼をもらうようになり、勢いで独立。書評・アニメ・グルメ・旅行など何でもござれ。 ⇒ぐるりみち