有線LANと無線LAN、実際どれくらい速さが違うか比較してみた

インターネットの通信速度を、無線LANと有線LANで比較。「無線は不安定」「有線のほうが安定していて速い」とよく言われますが、本当にそのとおりなのかどうか、検証してみました。

インターネットの通信速度といえば、「有線LANは高速で安定していて、無線LANは不安定になることがある」というのが通説。

ネットの回線速度を比較した記事の多くがこう書いていますし、実際に使ってみた実感として、同様のイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

ですが、実際のところはどうなのでしょう。数年前でしたら違いは一目瞭然でしたが、近年はWi-Fiの技術も進化しています。有線と無線を比較して、目に見える通信速度の違いはあるのでしょうか。検証してみました。

有線 vs 無線!通信速度はどのくらい変わる?

今回の検証では、自宅の光回線(フレッツ光)を使って、以下の条件で通信速度を比較してみました。

・自宅の同じ場所でインターネットを使う
・同じ時間帯に、同じ作業をしてみる
・体感として、違いがあったかどうかを比較する
・スピードテストをしてみて、数値上の差があるかどうかも調べる

また、回線の環境については以下のとおりになります。

・有線LANケーブル規格:CAT5e
・無線LAN通信規格:IEEE 802.11ac
・ルーターの設置場所(リビング)とは別の部屋(壁と廊下を隔てた個室)から接続
・ルーターには複数の端末を常時接続している(PC最大4台、スマホ最大4台)

普段どおりにインターネットを使いつつも、有線と無線の両方で接続。速度に違いがあったかどうかを、「体感」と「スピードテスト」の2つの視点で比べてみます。

時間帯は、朝・昼・夜の3回に分けて検証を実施。平日と休日のそれぞれで試してみましたが、体感上も数値上も大きな差は認められなかったため、曜日の比較は割愛しました。

朝の検証結果

▲(左)無線接続の場合 (右)有線接続の場合

まずは、朝のスピードテストの結果。

無線接続は50Mbpsに達していませんが、通常のインターネット利用に際しては何の問題もありません。有線接続と比較してみても、体感的な違いはなかったように思います。

また、YouTubeで動画を再生して、読み込みが発生するかどうかも検証。

有線では最高画質でも快適な視聴が可能でしたが、無線の場合、2,160pの4K画質は再生されるまでに読み込みが発生しました。とはいえ、普段から4K画質にして動画を見ているわけではありませんし、HD画質であれば十分に快適。4Kモニターでリッチな動画体験をしたいということでもなければ、特に問題はなさそうです。

昼の検証結果

▲(左)無線接続の場合 (右)有線接続の場合

続いて、昼のスピードテストの結果。

朝と比べると、無線接続のダウンロード速度が上がっていることがわかります。しかしそれ以外で数値上に特筆するべき違いはなく、体感としても、何かが大きく変わったという実感はありませんでした。

朝もそうですが、Webサイトの閲覧にしても、動画視聴にしても、どちらかが特別に速かったり遅かったりするようなことはなかったように思います。強いてあげるとすれば、先ほどの「4K画質で無線接続だと多少読み込みが発生する」ということくらいでしょうか。

夜の検証結果

▲(左)無線接続の場合 (右)有線接続の場合

最後に、夜のスピードテストは以上のような結果になりました。一般的に「回線が混雑しやすい」と言われる時間帯でしたが、数値上は大きな違いはありません。

ただし、ひとつ気になったのが、「有線・無線ともにアップロード速度が不安定だった」という点です。

というのも、念の為にと思ってスピードテストを何度か実施してみたところ、計測結果に誤差があったのです。上の画像では無線が8.95Mbps、有線が20.8Mbpsとなっていますが、有線でもタイミングによっては10Mbps以下になることがありました。

一方、数値上はこのような結果と誤差がありましたが、体感として大きな差はありません。ネットを使っていて「接続が遅い」「ちょっと不安定かも」などと感じるような場面は一切なく、動画もストレスなく見ることができました。

有線と無線で明確な違いがあった「レイテンシ」の数値

スピードテストの結果を見ると、有線接続の方が通信速度は若干速いものの、体感では大きな違いは感じられませんでした。しかし一点だけ、有線と無線とで明確な差の見られた数値があります。

それは、スピードテストの結果に含まれる「レイテンシ」の項目。この数値を比較してみると、時間帯に関係なく、有線は常にレイテンシが小さい数値で安定していたのです。

レイテンシとは、簡単に言えば「遅延時間」のこと。

パソコンから「データを送ってほしい」という指示をネットワーク上に送信して、実際にデータが転送されてくるまでの遅延時間を「レイテンシ」といいます。厳密に言えば「通信速度」とは異なりますが、快適な通信を考える上では重要な数値のひとつです。

たとえば、リアルタイムで進行するオンラインゲームでは、レイテンシが非常に重要。

この数値が大きい(遅延時間が長い)と、自分の操作にラグが発生しやすく、カクカクした動きになってしまうことがあります。また、目まぐるしく移り変わるゲームの状況にも瞬時に反応できないため、特に対戦ゲームなどではストレスの原因になりかねません。

「オンラインゲームは有線でプレイしたほうがいい」と言われますが、今回の結果を見ると、その理由がよくわかりますね。無線接続は有線接続と比べてレイテンシが大きく、その数値にもバラツキがありました。通常のネット利用では気にならなくても、ゲームをストレスなく楽しみたい場合は、有線のほうが適していると言えるでしょう。

結論:有線が若干速いが、体感上はほぼ同等

以上の点も含めると、今回の検証結果は以下のようにまとめられます。

・数値上は、有線接続の方が通信速度が若干速い
・しかし体感上は、大きな違いを感じられるほどではなかった
・曜日や時間帯による通信速度の違いはなかった
・ただし数値を見ると、夜は不安定になることもある(体感上の違いはない)
・有線はレイテンシが小さい数値で安定しているが、無線は不安定になりやすい

もちろん、今回の結果はあくまでも「筆者の家の場合」ですから、各家庭の環境によって結果は異なるでしょう。いずれにしても、光回線であれば、有線・無線を問わず安定した速度が出ることは間違いなさそうです。

普段は通信速度を意識することもそうそうないかと思いますが、この機会にスピードテストをしてみてはいかがでしょうか。そのうえで、もし光回線の乗り換えを考えるのであれば、高速通信が可能なビッグローブ光のサービスをぜひご検討ください。

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けいろー(@Y_Yoshimune)

フリーライター。ネット大好きゆとり世代。趣味のブログをきっかけに依頼をもらうようになり、勢いで独立。書評・アニメ・グルメ・旅行など何でもござれ。 ⇒ぐるりみち