「人は誰だって組織の一員(Member)」をコンセプトに、グループなど組織に所属する一人にスポットを当てるドキュメント企画「Member」。第五弾は11月25日にメジャー2枚目のアルバムをリリースした九州発のアイドルグループ・LinQ所属の山木彩乃さん。組織の中で生きる中、自分との戦いを繰り広げていた彼女が手に入れた立ち位置とは。
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山木彩乃


2015年1月4日。この日福岡の天神ベストホールで行われたLinQの新年最初の定期公演で、2月よりスタートするツアー「LinQ LIVEHOUSE CIRQUIT 2015~LinQの「わ」拡大だ!大作戦!!~」の開催が発表された。このツアーはLinQの知名度を全国に拡大すべく3月にかけて全国各地を回るというもので、翌年に迎える結成5周年目でのマリンメッセ福岡での単独ライブを目指すLinQにとって、きわめて大事なプロジェクトだった。

その中でも2月は北海道を始め、普段LinQが行かない場所12ヵ所を転々とするもので、重責を担っていた。ステージで紹介されたそのメンバー5人の中に、山木彩乃の姿もあった。
※そのときのニュースはこちら
テーマは「走」!LinQ 2015年ライブ始めで所信表明

「実はツアーメンバーとして最初に呼ばれたのは私と(坂井)朝香(新木)さくらだったんです。で、その三人は決まっているんだけどって言われて、なんでですかって聞いたら『これから引っ張ってほしいメンバーだから』って言われてそのとき、『あ、そうなんだ、そんな風にスタッフさんは思っていたんだ』と思って。引っ張っていかなければいけないんだなって改めて考えて、しっかり学んでいかなければ、と。」

自分がここまで期待されていたことが彼女にとってはまず驚きだった。ただ、当然のことながら、ここで彼女の自信のなさが大きな壁になる。

「ツアーが始まる前、とても不安でズドーンってなっていたんですよ。どんどん下がっていって精神的にもどうしたらいいんだろう、みたいな状態で、もう、勢いでツアーに入っちゃったので。『引っ張ってほしい』って言われていたけれどまだ自信のない私だったので、みんなを引っ張ろうなんて考えはまだなくて、とりあえずみんなの足を引っ張らないようにできたらいいな、という状態で始まったんです。」

山木彩乃


引っ張るのではなく引っ張らないように。そんな真逆の気持ちで突入した彼女だったが、救いだったのは、ツアーメンバーの中で唯一年上の大庭彩歌がいたことだった。元々「彩」という同じ名前があることから「アヤブリュー」という二人組ユニットをたびたび結成していたり、気心の知れた間柄ではあった。そしてツアーも最年長の大庭彩歌が引っ張っていった。

「私が大庭ちゃんの次の年齢なので、二人でよく話していたのは、上からバッと言うのではなく私は下の子たちに『一緒に頑張ろう』みたいに誘導できる存在でいよう、でもはしゃいだりとか場を乱すときにはちゃんと言わないといけないなって思っていたんです。ツアーが始まる前は大庭ちゃんと一緒に『大丈夫かなあ』『不安だね』とよく話していたのですが、始まったらみんな『やるぞ』って気持ちで一つになって。『選ばれた』という自信がみんなあるので、全然注意することもなく、あっという間に一ヶ月終わっちゃったんですよ。」

そして何より大きかったのが、この5人だけで1ヶ月間全国各地を回るということだった。LinQの活動拠点である福岡から遠く離れた場所を転々とするため、何かあっても代わりのメンバーはいない。自分が休めば4人でのライブになってしまう。そして少人数だから隠れようがない。逃げられない。くよくよしていても翌日には次のライブが待っている。くよくよするヒマすらない。そんな状況を、彼女は着実に自分の力に変えることができた。

山木彩乃


「ツアーでマイクを持つたびにどんどん自信になっていくというか、『あ、LinQだ』みたいな居場所を見つけたというか。だって私がいないと5人にならないじゃないですか。だから病気にもなれないし、責任とか自分のスキルとかももっと追求したいと思ったので、どんどん自信に変わっていって、堂々として立てるようになって、あまりくよくよしなくなりました。

マイクって慣れないと自分の声が聞こえないんですよね。たまにしか持たなかったら、返ってくる声がどれが自分の声かわからなくて。でも一ヶ月の発声を通してわかるようになったし、マイク持ちがとても増えて、マイク持っても堂々としていられるし、何よりみんなにちゃんと合わせられるようになったので本当にいい経験になったなと。」

ツアー後の3月、東京でのライブで見た山木彩乃は、それまでとはうって変わっていた。力みがなくなっていた。パフォーマンス全てが自然だった。そして、客席にマイクを差し出すことが多くなった。マイクを差し出すということは観客に反応を委ねるということである。マイクを向けても観客は反応してくれないかもしれない...マイクを差し出すのは一種のリスクだったりする。ところが彼女は確信を持ってマイクを差し出していた。

「ここでマイクを差し出せば観客が盛り上がる。」
一種の貫禄だった。自信をつけた結果、確信へと切り替わっていた。サーキットツアーは間違いなく彼女に大きなものをもたらした。

山木彩乃


では何を得たと思いますか?ずっと前から聞きたかった、核心をつくこの言葉に、彼女は迷わずこう言った。

「存在感。」

それは、隠れるとは真逆の言葉である。彼女は今までLinQにおいて自分の存在を隠そうとしていた。ところが、隠れようのない日々の中、彼女は「私がいなきゃダメなんだ」という何より代え難い経験をライブのたびに積んでいった。

「ずっと自信がなかったのですが、ツアーの後にいろんなメンバーに『彩乃ってダンスうまいよね』とか『歌もできるやん』『意外としゃべるんだね』とか褒められることが増えてきたので、メンバーに認められているなって感じたらやっぱり自信につながるんですよ。『なんで彩乃が選ばれるの?』って思われているだろうなと思いながらやっていたときもあったので、メンバーに認められていたら『ああ、ちゃんとやってきてよかったなあ』ってすごく思います。」

おそらくだが、これらの褒め言葉はツアーの前にもメンバーから言われていたのではないだろうか。だが、それを彼女は前向きに受け止めることができなかった。しかし、ツアーを通して自信を得た彼女はそれらの言葉も自分の力として取り込むことができるようになっていった。

そして偶然にも、選抜メンバーも多彩になっていった。彼女が選ばれない機会も増えていった。普通に考えればそれはむしろ悔しさにつながるのだが、彼女にとっては逆だった。

「東京の遠征メンバーとかで、いろんなメンバーがどんどん前に出てきているのを見ていたらどんどん自信がついてきたんですよね。他のメンバーが選ばれたら『あ、この人はこういう才能があるから選ばれたんだ』と、どんどん人の見る目も変わっていって。で、私がイベントに選ばれたときは『あ、ちゃんと見てくれているんだ』と改めて感じるところもあって。挫折も経験していないわけではないので、そういうのをいっぱい経験したから人の痛みとか自分の存在意義というか、そういうものを見つけられたなって思います。」

今までは優遇されていると思っていた選抜メンバーに自分が外れたことで、それは優遇でもなく実力なのだと感じた。だったら自分ももっと頑張らなければ...。彼女はそうやって全てを前向きに捉えていくようになった。


ところが、彼女はまだ隠しているものがあった。それこそが、山木彩乃という人間の何よりの個性、という宝物だった。でも、隠しているものはいずれバレる。それは、思わぬ時に訪れた。

山木彩乃

続編を公開しました


ライブ情報

「POP -PROM OUTER PARTY-」

DJ ayano (山木彩乃)が登場!

2015年12月22日(火)19:00スタート

【場所】福岡・天神 親富孝通り セレクタ

http://ameblo.jp/loveinq/entry-12099732342.html



2016年1月9日(土)二部
LinQ第750回 山木彩乃Birthday公演

「Ayano Yamaki Shines Forever 20th anniversary party」

http://ameblo.jp/loveinq/entry-12086349694.html



「LinQ 全国出前公演~始めました~」

※全国出前公演の情報は以下のURLで随時更新

http://ameblo.jp/loveinq/entry-12102023471.html

【2016年1月】
2016年1月28日(木)【関東】開催予定
2016年1月29日(金)【名古屋】大須TOYS
2016年1月30日(土)【京都】※後日発表
2016年1月31日(日)【大阪】HOLIDAY OSAKA

【2016年2月】
2016年2月11日(木)【関東】開催予定
2016年2月12日(金)【京都】京都MOJO
2016年2月13日(土)【兵庫】※後日発表
2016年2月14日(日)【大阪】※後日発表

2016年2月19日(金)【熊本】B.9 V2
2016年2月20日(土)【宮崎】SR-BOX
2016年2月21日(日)【鹿児島】SR HALL

2016年2月25日(木)【関東】開催予定
2016年2月26日(金)【千葉】ANGA
2016年2月27日(土) ※後日発表
2016年2月28日(日)【神奈川】横浜BAYSIS

【2016年3月】
2016年3月4日(金)【佐賀】GEILS
2016年3月5日(土)【長崎】Drum Be-7
2016年3月6日(日)【大分】Drum Be-0

2016年3月10日(木)【関東】開催予定
2016年3月11日(金  ※後日発表
2016年3月12日(土)【愛媛】松山 KittyHALL
2016年3月13日(日) ※後日発表

「LinQ NEW ALBUM「FRONTIER~LinQ 第三楽章~」初回限定盤A/B付属Blu-ray ダイジェスト映像

リリース情報

LinQ

LinQ メジャー2ndアルバム 「FRONTIER~LinQ 第三楽章~」

発売日:2015年11月25日
ワーナーミュージック・ジャパン

【初回限定盤A】
価格:\4,167(本体)+税 WPZL-31116/7
<CD>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

<Blu-ray>
LinQの「わ」拡大!! ~海外編~
ドキュメンタリー映像収録


【初回限定盤B】
価格:\4,167(本体)+税 WPZL-31118/9
<CD>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

<Blu-ray>
1.ナツコイ -Music Video-
2.ウェッサイ!!ガッサイ!! -Music Video-
3.ハレハレ☆パレード -Music Video-
4.LinQuest~やがて伝説へ・・・ -Music Video-
5.ナツコイ -Dance Video-
6.ウェッサイ!!ガッサイ!! -Dance Video-
7.ハレハレ☆パレード -Dance Video-
8.LinQuest~やがて伝説へ・・・ -Dance Video-


【通常盤】
価格:\3,000(本体)+税 WPCL-12271
<CD>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

【九州盤】
価格:\3,241(本体)+税 WPCL-12269/70
<CD1>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

<CD2>
1.HYBRIDOLL/桃咲まゆ
2.SUMMER DAYS/天野なつ
3.N and F/深瀬智聖
4.SHAKARIKI GROOVY/志良ふう子、新木こころ(Fu-Coco)
5.Hands/一ノ瀬みく

■Information■

LinQ OFFICIAL WEB
http://loveinq.com/

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編集部有本

元エンジョイ!マガジン編集長(2014年10月時点)。かつてBIGLOBE MUSICを担当していた経験を活かし、よりエンジョイ!でウェッサイ!!なマガジンを目指していきます。

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