北山真緒

個人的に北山真緒を初めて見たのは2014年8月のベストホールでの定期公演だった。東京にいて、東京に遠征するLinQしか見ていない人にとって、北山真緒をはじめとした福岡を中心に活動しているメンバーとの出会いは、LinQの魅力の新たな発見という側面もある。「LinQには他にもこんなメンバーがいるのか」。北山真緒もそんな存在だった。その可憐な容姿と明るさ、そして清廉さは、どこか映画「ルパン三世 カリオストロの城」のヒロイン・クラリスを思い浮かべた。
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ところが、LinQにおける北山真緒は、ステージで見せるものとはまた別の姿だった。

「私は歌もダンスもMCも得意なわけではないから、裏方で頑張っちゃうんですよね。『衣装大丈夫?』とか『その動き、合ってる?』とか。ファンの方には見えないところでけっこうメンバーに言う人、なんですよ。

たぶんなんですけれど、私は相手のペースがゆっくりだったらそれに合わせるのが苦手なんですよね。だから『みんなもそう思っているんだろうな』ということは自分から言っちゃうタイプなんです(笑)。だから自然とこうなっているんですかね。気づけばこういう性格でした。LinQに入って2~3年して、今考えたらこういう立場にいるなあって感じですね。」

9月に行われたユニット公演で彼女は年少組のQtyメンバーを従えた「きたやま まおとゆかいな仲間たち。」というユニットを結成した。本人は笑って必死に否定するが、それはまるで彼女がQtyを仕切っているかのようだった。ただ、彼女は思ったことは年輩のメンバーであろうとはっきり言うという。

「そのときは言い方を...みんなに共感を求めます。例えば『○○なんだよ!』みたいな命令形ではなくて『○○じゃないっけ?』と言って。『あ、そっか』と気づいてもらえれば自然と変われるじゃないですか。

例えばリハをしているときに、(天野)なつさんが間違えたり『あれ?』とか『ん?』とか思うことがあったら、『○○なんですよ』ではなく『○○じゃなかったでしたっけ』と言って『そうだ』って気づかせて。平穏に(笑)。喧嘩が生まれないように、というか、不愉快にさせないように言うようにしています。」

北山真緒

気づいたことをただ言うのではなく、言い方を変える。平穏にする。角が立たないようにする。

「あと例えば...公演でさあちゃん(新木さくら)が『わからない』とか『ここだっけ?』となっているときにそれをサポートするみたいな感じで『ここじゃなかったっけ』とか『そこやけん』みたいな感じで教えてあげるんです。サポートですね。こういうことは私だけでなく他のメンバーもしているのですが、気づけばふと、手を差し伸べてますね。」

「手を差し伸べる」。まさにそれが北山真緒という女性だった。差し出すと差し伸べるは、一見同じように見えて違う。差し出すはただ単に手を前に出すだけ。ここにやさしさだったり、思いやりが加わると「差し伸べる」に変わる。思えば例えば握手というのも、人と人が手を差し伸べ合って初めて実現するものだ。

そしてそれはとかく、集団の中で気づけば取り残されたり、ついていけなくなった人たちをサポートする、大切な役割である。大人数であれば自然とついていけない人も出てくる。そこで誰も気づいてくれなければ、自分は必要とされていないのではないか。そんな思いも出てくる。だからこそ、手を差し伸べる人が必要となる。

それはどこか、完走を目指して走るマラソンに似ている。先頭の人がみんなを引っ張る。一方でその速さについていけない人も出てくる。そういうときに「一緒に走ろう」と併走してくれる人がいることで、脱落者を出すことなくみんなでゴールができる。差し伸べて、フォローし、サポートする。

ではそんな彼女が今一番、手を差し伸べているメンバーは誰なのだろう。

「(小日向)舞菜ちゃんですね。新メンバーなんですけれどわからないことをすぐ『わからない』って口に出す癖があるんですよね、あの子は。だから『舞菜ちゃん大丈夫?』って言っていつも支えている気がします。新メンバーだからやっぱり不安があるじゃないですか。そういうときに『大丈夫だよ』って言って『こうすればわかるようになる』とか『教えてください』って言われたら、教えられるときは『わかった』って教えるし、忙しいときは『あとで教えるけん、落ち着いて』って、必ず言葉をかけています。」

小日向舞菜は、2015年5月から加わった新メンバーである。ちなみに北山真緒にとっては2才年上。そんな彼女に対してもまるで年下のメンバーのように親身になって接してあげる。それは、自身が2期生として加入当時に、8才上の原直子に声をかけられなかった、その経験が何より活きているのだろう。途中から入った新メンバーの気持ちが、痛いほどわかるのだろう。

その点では北山真緒はもう一人のリーダーなのかもしれない。天野なつが先頭を走るリーダーであれば、彼女は後ろにいて、そこにいるメンバーに手を差し伸べる人。それはまるで天野なつの妹分のように。

「今はライブが楽しいです。」

LinQで今一番何が楽しいですか?こう聞くとライブと答えるメンバーは多い。ところがその理由も、北山真緒そのものだった。

「ファンの方の顔を見ていたら私まで楽しくなるんですよ。物販中もファンの方の顔がみんなキラキラしているのですが、ライブ中って無意識に笑顔がこぼれているんですよね。ご自身は気づいていないでしょうけれど『あの方は好きな子を見てすごい笑顔になってる』というのを見て、こっちがとても楽しくなります。好きな子を必死に見ていたりするのを見て『ああ、なんかこうやって元気を与えられているんだなあ』って。実感するからですかね。」

自分のファンではなく、他のメンバーのファンでも、その様子をほほえましくステージから見て、自分も楽しくなる。こんなにファンの人たちは私たちのライブで楽しんでくれているんだ。元気を与えられているんだ。

つまりそれは、ライブでもファンに対しても手を差し伸べているのだろう。そしてその手は、さらに大きなものに対して向けられていた。

北山真緒

続編を公開しました

ライブ情報
LinQ第732回定期公演 北山真緒Birthday公演「M.Birthdayパリピ2015」

2015年11月23日(祝) 開場12:00/開演12:30
福岡・天神ベストホール
詳細はオフィシャルブログの公演情報にて

「LinQ NEW ALBUM「FRONTIER~LinQ 第三楽章~」初回限定盤A/B付属Blu-ray ダイジェスト映像

リリース情報

LinQ

LinQ メジャー2ndアルバム 「FRONTIER~LinQ 第三楽章~」

発売日:2015年11月25日
ワーナーミュージック・ジャパン

【初回限定盤A】
価格:\4,167(本体)+税 WPZL-31116/7
<CD>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

<Blu-ray>
LinQの「わ」拡大!! ~海外編~
ドキュメンタリー映像収録


【初回限定盤B】
価格:\4,167(本体)+税 WPZL-31118/9
<CD>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

<Blu-ray>
1.ナツコイ -Music Video-
2.ウェッサイ!!ガッサイ!! -Music Video-
3.ハレハレ☆パレード -Music Video-
4.LinQuest~やがて伝説へ・・・ -Music Video-
5.ナツコイ -Dance Video-
6.ウェッサイ!!ガッサイ!! -Dance Video-
7.ハレハレ☆パレード -Dance Video-
8.LinQuest~やがて伝説へ・・・ -Dance Video-


【通常盤】
価格:\3,000(本体)+税 WPCL-12271
<CD>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

【九州盤】
価格:\3,241(本体)+税 WPCL-12269/70
<CD1>
1.ハレハレ☆パレード
2.Baby
3.LinQuest ~やがて伝説へ・・・
4.telephone
5.マイ・フェイバリット・ソング
6.ウェッサイ!!ガッサイ!!
7.アイ、スクリーミン。
8.ナツコイ
9.ハピ☆デリ
10.My Letter
11.White Drops
12.FRONTIER

<CD2>
1.HYBRIDOLL/桃咲まゆ
2.SUMMER DAYS/天野なつ
3.N and F/深瀬智聖
4.SHAKARIKI GROOVY/志良ふう子、新木こころ(Fu-Coco)
5.Hands/一ノ瀬みく

■Information■

LinQ OFFICIAL WEB
http://loveinq.com/

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編集部有本

元エンジョイ!マガジン編集長(2014年10月時点)。かつてBIGLOBE MUSICを担当していた経験を活かし、よりエンジョイ!でウェッサイ!!なマガジンを目指していきます。

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