最近、外出するにもスマホのナビ機能やGoogleマップに頼りっぱなしで、地図なんか全然見ていないって人、多いでしょ? でも地図って、見ていると結構おもしろい。
特におもしろいのが「地図記号」。よ~く見てみると「こんな記号、小学生のときに習ったなぁ」とか「どこかで見たことあるけど、この記号なんだっけ?」なんてものが、たくさんあるんです。
そこで、突然ですが、クイズです!
みなさんはこんな地図記号、わかりますか?
※2万5千分の1地形図で使われている地図記号になります。
問1 意外とよく見る、この施設はなに?
電車のパンタグラフのような、シンバルのようなヘンテコな記号だけど、意外とお世話になっていたりする国の行政機関だ。特に個人事業主なんかは、身近だったりしますね。
正解は・・・
「税務署」です!
この記号、モチーフになっているのは”そろばん玉“。税金=お金を扱うところなので、そろばんなんです。
問2 子どもにも人気がある、この施設は?
あんまりお世話にはなりたくないけれど、ないと困る公的機関。とっても身近な施設で、子ども、特に小さい男の子が好きだったりするところだ。
正解は・・・
「消防署」です!
この記号は、かつて消火作業に使った”さすまた“という道具をかたどったもの。
問3 施設? 植物? さて、なんでしょう?
傘みたいにも見えるし、トイレのマークのようでもある。「あっ、わかった! 針葉樹林!」と答えた人は残念、不正解。
正解は・・・
「裁判所」でした!
厳密にいうと「高等裁判所」、「地方裁判所」、「家庭裁判所」、「簡易裁判所」を表す記号。最高裁判所は記号を使わず、名前が表記されている。
この記号のモチーフは”立て札“。昔は裁判の内容を立て札に記して立てたことから、この形になったそうだ。
ちなみに「針葉樹林」は・・・
こんな記号です。
地図記号、実はマイナーチェンジされている!
全問正解した人はスゴイ! きっと昔から地図が好きだった人に違いない。でも地図記号って、昔からずっと同じじゃないって、知ってました? 実は地味にマイナーチェンジをしているんです!
たとえば「郵便局」。
明治16年には、大きな赤丸(「日の丸」的な意味)に太い横線を重ねた赤い「丸に一引き」だったけれど、明治24年に横書き封筒のマークへ変わり、その後は昔郵便を担当していた逓信省(ていしんしょう)が定めた郵便局のマーク(〒)を元にしたものへと変化している。
作りっぱなしじゃなくて、きちんと時代とともに見直され、わかりやすいように改良されているんだね。
なくなってしまった地図記号もある
記号が見直されているということは、いらないと判断された記号もあるということだ。
例えばコレ。
なんだかわかります? そう「銀行」!
昭和30年図式でなくなってしまった記号だ。1万分1地形図では、今も使われているみたい(ボクは、まだあると思ってました・・・)。
このほかにも
昭和40年図式でなくなった「都道府県庁」(20万分1地勢図では現役)
昭和61年図式でなくなった「電報・電話局」
なんて記号もあります。
ね、地図記号って意外と奥が深いでしょ?
もっと地図記号のことを知りたいという人は「国土地理院 子どものページ いろいろな地図記号」に地図記号の一覧がありますよ!
→ スマホの方は「地図記号クイズ(android)」にも挑戦してみてください!