昭和の九州が舞台の「幻の白黒アニメ」今夜放送開始

世界遺産登録で注目を集める九州を舞台に、昭和の白黒アニメを再現した注目の番組が放送開始です!

今夜から福岡で放送が開始される全編白黒アニメが注目を集めている。番組のタイトルは「暗闇三太」(くらやみさんた)。KBC九州朝日放送で放送されるこの作品は1960年代の九州を舞台に、閻魔大王から「地獄と人間界とのバランスを取る」という任務を課され、地獄からの使い魔として人間界に派遣された主人公・暗闇三太を通して、私たちに何かを問いかける、そんな内容だ。


軍艦島を見つめる主人公がキービジュアルの「暗闇三太」

注目は何といっても「1967年制作、幻の白黒アニメ作品がKBCから発掘された!?」というコンセプト通りの昭和の白黒アニメの再現性だ。映像制作会社ILCAとタッグを組んで企画をしている本作には、企画原案に「ポケットモンスター」シリーズの吉川兆二氏、演出アドバイスに「ゴジラ」シリーズデザインの西川伸司氏、主題歌・BGMは「天外魔境II」の福田裕彦氏と、レトロな作品に造詣が深いスタッフが集結。昔ながらの白黒アニメの再現にとことんこだわり、それがより昭和を思い起こさせる内容となっている。
また、地元放送局KBCならではの豊富なアーカイブ映像を活用し、昭和の九州の風景をそのままアニメ背景に使用、より再現性を高めている。産業革命遺産の一つ、軍艦島(長崎県・端島)をはじめ、高度成長期当時の九州を舞台にキャラクターたちが活躍する映像は必見だ。
声優も日本屈指の声優プロダクションである青二プロダクションの豪華声優が出演するほか、声優としての活動も増えている地元福岡の人気アイドルユニットLinQ(リンク)の姫崎愛未が出演するなど、地元色も強い作品だ。
思えば1960年代の日本は九州が主役でもあった。高度成長に乗って急速に拡大した重工業、そして石炭…九州には北九州をはじめとした重工業地帯が多く存在し、また軍艦島をはじめとした炭鉱も多く存在した。新婚旅行では宮崎が人気だった。一方で水俣病をはじめとした公害など、高度成長がもたらした負の部分も表れてくる、そんな時代だ。アニメを通して昔の日本を知ることで、現代に生きる私たちが得たもの、そして失ったもの、を問いかける、そんな作品になりそうだ。
なお、本作品はKBC九州朝日放送と、映画・TV・アニメ・ゲームなどの映像制作会社であるILCAとのテレビコンテンツ共同制作プロジェクト第一弾。第二弾ではロトスコープと呼ばれるCG技術を用いたホラー番組「こわぼん」を放送する予定で、既にLinQの高木悠未と天野なつの出演が決定している。また、両番組とも公式サイトでの見逃し配信を予定している。
白黒、ロトスコープ…この夏、福岡から始まる新しいアニメコンテンツに注目だ。


第二弾として発表された「こわぼん」は秋に放送予定

番組情報

『暗闇三太』
KBC九州朝日放送: 2015年7月4日(土)より毎週深夜1時42分放送
※放送回により時間変更あり
【出演者】
暗闇三太 役:杉山佳寿子
ホネカミ地蔵 役:三輪勝恵
閻魔大王 役:柴田秀勝
鹿羽一之介 役:M・A・O
戸村井六子 役:姫崎愛未(LinQ)

KBCとILCAのオリジナルTVコンテンツ制作プロジェクト第二弾
『こわぼん』
2015年秋 KBCにて放送予定
世界中どこにでもあるカメラ。
あなたの知らない世界を、その「目」は見ていた――
実写映像をもとにアニメを作り上げる「ロトスコープ」を活用して制作。
テーマは「緊張×スタイリッシュ」な演出!
監督:竹谷 和真(ILCA)
脚本:熊本 浩武
主な出演者:高木悠未(LinQ)天野なつ(LinQ)他
KBC×ILCAポータルサイト:http://www.kbc.co.jp/minicontents/
『暗闇三太」公式サイト:http://www.kbc.co.jp/santa/
『こわぼん』公式サイト:http://www.kbc.co.jp/kowabon/
株式会社ILCA:http://ilca.co.jp/


(C)「暗闇三太」製作委員会 2015
(C)「こわぼん」製作委員会 2015

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エンジョイ!マガジン編集部