2015年9月に起こった関東・東北豪雨災害の際、栃木・茨城に発表された「特別警報」。ですが、「特別警報」って、普通の警報や注意報とどう違うのでしょうか?
まず、気象警報・注意報には大きく分けて「注意報」「警報」「特別警報」の3種類があります。
特別警報 | 大雨、暴風、暴風雪、大雪、波浪、高潮 |
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警報 | 大雨、洪水、暴風、暴風雪、大雪、波浪、高潮 |
注意報 | 大雨、洪水、強風、風雪、大雪、波浪、高潮、雷、融雪、濃霧、乾燥、なだれ、低温、霜、着氷、着雪 |
気象警報・注意報の種類
「注意報」とは、台風や大雨、大雪などによって上記表内の現象が起こるおそれのある時に、注意を呼びかけて行う予報です。気象庁では「大雨」「洪水」「大雪」「強風」「雷」など16種類の注意報を設けています。注意報が発表されたら、メディアの最新情報を常に気にかけるようにしましょう。
なお、気象警報・注意報の発表基準は地域によって異なります。
より危険度が上がったら「警報」
「警報」とは、注意報よりもより重大な災害が起こるおそれのあるときに警戒を呼びかけて行う予報です。気象庁では「大雨」「洪水」「暴風」「波浪」など7種類の警報を設けています。警報が発表された場合は、注意報よりも強い警戒が必要となります。不要な外出は避け、洪水警報や波浪警報が発表された際は川や海のそばには近づかないようにしましょう。
危険度が一番高いのが「特別警報」
2013年8月30日から運用されている「特別警報」は、「警報」の発表基準をはるかに超える、豪雨や強風など、数十年に一度の大災害が起こると予想される場合に発表され、対象地域の住民に最大限の警戒を呼びかけるもの。注意報や警報よりもより著しく危険性が高まっている状態です。「大雨」「大雪」「暴風」「暴風雪」「波浪」「高潮」の6つの特別警報があります。
市町村の防災行政無線や広報車などのほか、テレビ・ラジオ、インターネットなどを通じて通達されます。
特別警報が発表されたら?
自分がいる地域に特別警報が発表された場合は、ただちに命を守る行動を取ることが重要となります。今まで一度も災害が起きていなかった地域でも、災害の可能性が高まっていることを示しているため、油断は禁物です。市町村から避難勧告などが発令されている場合は、ただちに従いましょう。ただ、外に出ることがかえって危険な状況もあるので、その場合は家の中の安全な場所に移動して待機します。
「特別警報」の発表前から情報を得よう
安全を守るためには、特別警報レベルに引き上げられる「注意報」や「警報」の段階で、避難の準備や心づもりをなどをしておくことが大切です。あらかじめ自治体の公表しているハザードマップなどを参考に、日頃から避難場所や避難ルートを知っておいたり、家族間での連絡手段を確認しておくと、いざというときでも慌てずに行動ができます。
日頃から、災害に備えておくのがベストですね。
▼より詳しい解説は下記を参照してください
・命を守るために知ってほしい「特別警報」(政府広報オンライン)
・気象警報・注意報(気象庁)