格安スマホの購入前チェック!周波数とバンド(Band)の基礎知識 

「周波数」という言葉を聞いたことはありますか? 周波数とは、電波の「波」が1秒間に繰り返される回数で、単位は「Hz(ヘルツ)」で表されます。1秒間の波が1回なら「1Hz」、1000回なら「1kHz(キロヘルツ)」、100万回なら「1MHz(メガヘルツ)」、10億回なら「1GHz(ギガヘルツ)」となります。と聞いても、電波は目には見えないものですし、ピンとこないかもしれませんね。いろいろな波があって、それを使い分けていると考えておけばOKです。

携帯電話の通話・通信には、700MHzから2.5GHzあたりの周波数が使われています。それが細かい範囲(周波数帯)に分けられて、携帯電話各社は総務省から割り当てられた複数の周波数帯を用いてサービスを提供しています。

携帯電話各社が2015年9月現在、高速通信「LTE」や「4G」に利用している周波数帯をまとめてみました。


携帯電話各社がLTE・4Gに用いる周波数帯
キャリア NTTドコモ au(KDDI) ソフトバンク
バンド 周波数帯
Band1 2.1GHz ⚪︎ ⚪︎ ⚪︎
Band3 1.7GHz/
1.8GHz
⚪︎(東名阪エリアのみで提供) ⚪︎(ワイモバイルが利用)
Band8 900MHz ⚪︎
Band11 1.5GHz ⚪︎
Band18 800Mhz ⚪︎
Band19 800Mhz ⚪︎
Band21 1.5GHz ⚪︎
Band26 850Mhz ⚪︎
Band28 700MHz △(2016年以降に本格運用予定) △(2016年以降に本格運用予定) △(ワイモバイルが2016年以降に本格運用予定)
Band41 2.5GHz ⚪︎(UQコミュニケーションズが提供するWiMAX) ⚪︎(Wireless City Planningが提供するAXGP=SoftBank 4G)

周波数帯は、携帯電話業界では「Band(バンド)」とも呼ばれ、端末側に、その周波数帯に接続できるアンテナが内蔵されていないと通信できません。各社は、利用する周波数帯に対応する端末を開発・販売しているので、携帯電話会社が販売するスマホを購入する場合は、周波数帯を気にする必要はありません。

最近広まりつつある格安SIMを使う場合は注意が必要!?

例えば、NTTドコモは、Band1、Band3、Band19、Band21をLTEに利用しています。SIMフリーのスマホにドコモ回線を使う格安SIMを挿して使う場合、スマホがこの4つの周波数帯に対応していれば、原則として、ドコモのスマホと同じエリア・速度で利用できます。しかし、スマホ本体が対応していない周波数帯があれば、エリアによっては通信速度が遅くなったり、つながりにくくなったりする恐れがあります。

2015年5月から"SIMロック解除"が義務化されました。
5月以降に携帯電話会社が新たに販売したスマホは、6カ月以上使用するとSIMロックを解除することができ、格安SIMなど、その携帯電話会社以外のSIMでも利用できるようになりました。
その場合も、自分が使っているスマホの対応周波数を確認して、それをフルに利用できる格安SIMを選ぶ必要があります。

例えば、ドコモのスマホのSIMロックを解除して、au回線の格安SIMで使うと、LTEで接続できる周波数帯が減る恐れがあります。ドコモのSIMロックを解除したスマホはドコモ回線の格安SIM、auのSIMロックを解除したスマホはau回線の格安SIMで使うのが理想的です。

なお、最近は、複数の周波数帯を束ねて利用することで、より速い速度で通信できる「キャリアアグリケーション(CA)」というサービスも普及してきました。このCAは格安SIMでも利用することができます。ただし条件として、スマホ側がCAに対応していないと利用できず、また、端末の性能によって、CAで通信した場合の最高速度にも差があります。

見慣れない言葉が多く、難しく感じるかもしれませんが、スマホもSIMもより多くの周波数帯に対応しているほうが便利ということは覚えておきましょう。対応周波数帯が多いと、海外渡航時に現地で購入したSIMで高速通信を利用できる可能性も高まります。また、新しく高性能な端末ほどCAに対応している確率が高いということも覚えておきましょう。

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村元正剛(むらもとまさかた)

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し続けているITライター。編集プロダクション「ゴーズ」を率い、雑誌、Webなどにさまざまな記事を寄稿している。趣味は演劇鑑賞と中国ウォッチング。

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