Googleフォトの「高画質」写真は劣化するのか、プリントしてチェックしてみた

無料から使える写真管理サービス「Google Photos」。「高画質」で利用する場合は「品質を保ちつつ」圧縮された写真が保存されます。そこで圧縮による劣化具合がどの程度か確認してみました。

スマートフォンやデジタルカメラで撮影した写真をクラウド上に保存できる写真管理サービス「Google Photos」。無料から使えるだけでなく、写真は「高画質」であれば容量無制限にアップロードできます。(※2021年5月末日までの保存分に限ります)
ただし「高画質」については”もとのまま”ではなく、あくまで”品質を保ちつつファイルサイズが削減(圧縮)”されたもの。となるとアップロードによって画質が荒くならないかは気になりますよね。
そこでGoogle Photosにアップロードする前の写真(以下、圧縮前の写真)とアップロード後の写真(以下、圧縮後の写真)を現像し、劣化の具合を確かめてみました。

ファイルサイズはどのくらい違う?

今回テストに使用するのは北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)を撮影した次の写真。

撮影にはSamsung製のスマートフォン「Galaxy Note8」を使用。2017年12月時点ではスマホの中でもかなり性能の高いカメラを搭載する機種です。カメラの記録画素数は1,200万画素に設定しています。
まず現像前に、圧縮前の写真と圧縮後の写真でファイルサイズがどの程度異なるのかをチェックしてみることに。
圧縮前の写真では、ファイルサイズは4.53MBでした。

一方で圧縮後の写真では、ファイルサイズは3.29MBまで削減。

単純にファイルサイズで比べると、Google Photosにアップロードする前後で1.24MBも容量が削減されています。数値で4分の1以上減っていると考えれば、正直「結構、画質も変わっているのでは」と心配になりますね。

プリントして違いをチェック

では現像して比べていきましょう。
写真の印刷は家電量販店などに設置された端末を使い、お店(業務用の機械)でお願いしました。

圧縮前の写真と圧縮後の写真それぞれを、L判(一般的な写真用紙)とA4サイズの2種類で現像。

余談ですが、筆者は両目とも裸眼での視力が1.5です。
今回は検証ですので、遠慮なく、細部までじっくり見比べてやろうと思います。
まずはL判の写真で見比べてみました……が、正直目では違いを全く感じません。
ちなみに上が圧縮前の写真、下が写真後の写真です。

続いてはより大きく引き伸ばしたL判で比較。左が圧縮前の写真、右が圧縮後の写真です。

「この大きさならさすがに違いが見てわかるだろう(フフフ)」と意気込んでいたのですが、実際にはA4サイズでも明確な違いを見つけることはできず。
下は圧縮前の写真をカメラでズーム撮影したもの。旗に描かれた図柄、青緑の屋根に見える模様、後ろにそびえるビルの窓枠もくっきり確認できます。

続いて同じ条件でズーム撮影した圧縮後の写真。細かな輪郭線がぼやけたり、消えたり、といった明らかな劣化はなし。

A4サイズで見比べた際に「なんとなく圧縮後の写真のほうが色の階調が少ない」ような気はするのですが、断言できるレベルではなく、明確な根拠もありません。

まとめ:違いはほとんど感じない

Google Photosにアップロードする前後での、圧縮前の写真と圧縮後の写真。ファイルサイズでは1.24MBという確かな差が生まれていましたが、現像した写真を見比べてみても、A4サイズ程の引き伸ばしだと見た目に明らかな違いは見つけることができませんでした。
「違いはほとんど感じない」といってよいでしょう。
ちなみにGoogle Photosのよいところは、アプリをスマホにインストールすれば、保存した写真がいつだって簡単に見返せること。
スマホのストレージ容量が不足してきたら、絶対にそのままで残しておきたい写真を除き「Google Photosにアップロードして端末からは削除する」という管理も、賢い方法としてオススメですよ。

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まきはら とよかず

1986年生まれ。仙台在住。スマートフォンをはじめとする「ガジェット」に関心を持つフリーランスのブロガー/ライター。中でも特に関心が強いのは海外向けのSIMフリー製品で個人輸入なども楽しんでいます。ややマニアックなガジェット系ブログ「そうすけブログ.com」もほぼ毎日更新中。