小学生にスマホはアリ?メリット・デメリットを比較してみた

「小学生からスマホを与えても大丈夫?」と不安視する声をよく耳にします。でも生活に欠かせないという場合もあります。そこで、小学生にスマホを持たせるメリット・デメリットを比較してまとめてみました。

小学生のスマホ保有率を調査すると、1年生ですでに3%、6年生にもなると22%という結果でした。(「出典: NTTドコモ モバイル社会研究所ホームページ」)自分専用でないスマホの利用率をみると、40~60%にもなり、小学生でもスマホは当たり前に使う時代と言えるわけですが、本当にもたせて大丈夫なのか迷うことも。そこで、この記事では小学生にスマホを持たせるメリット、デメリットをご紹介します。

スマホを持たせるメリット

「小学生からスマホは必要ないのでは?」と考える保護者も多いと思います。しかし、よく考えてみると小学生にスマホを持たせるメリットは意外と多いものです。

いつでもすぐに連絡がつく

塾にお稽古、と小学生でも夜遅くまで習い事するのは珍しくありません。いくら日本は治安がいいと言われていても、夜に子どもが出歩くのは危険。突発的な事故や、変質者に狙われることがあるかもしれないのです。
そんな時、スマホがあれば緊急時もすぐ連絡がつきます。塾の終わりに電話させる、これだけでも親としては安心です。また、GPSアプリを活用すれば、子どもの居場所をリアルタイムに把握できます。

子ども同士の交流になる

小学生のスマホ保有率が高まるほどに、子どもたちの間でスマホがコミュニケーションツールとして日常的に使用されるようになりました。いわゆるLINEやTwitter、TikTokなどのSNSアプリです。
これまで実際に会わないと話せなかったことが、スマホによっていつでも連絡できる状態に。自宅にいながらたわいもない会話をしたり、次の遊びを計画したり、とスマホは友達作りにも役立つわけです。

学習ツールとして使える

賛否はありますが、スマホは学習ツールとしても活用できます。日常で気になることがあればその場で検索できますし、漢字の意味を調べるのも簡単です。辞書アプリも多いので、それらを活用すれば分厚い辞書を持ち運ぶ必要もありません。
また、最近では漢字の書き方を学べるもの、計算力を高められるものなど、様々なジャンルの学習アプリが提供されています。その多くにゲーム要素が盛り込まれていて、楽しく学習できるのも魅力です。

スマホを持たせるデメリット

メリットがあるように、小学生にスマホを持たせるデメリットにも目を向ける必要があります。安全のために持たせたつもりが、使い方によっては危険に巻き込まれることもあるだけに要注意です。

有害サイトへのアクセス

ネット上には暴力的や性的、誹謗中傷やいじめなど、いわゆる有害サイトが数え切れないほどあります。こうした有害サイトに触れたために、非行や犯罪に走ってしまう子どもたちもいるわけです。
また、親の知らない間に、SNSを通じて悪意ある第三者と出会ってしまうケースもあとを絶ちません。子どもたちはことば巧みに誘導されて犯罪に……。スマホが事件の窓口になってしまいます。

スマホ依存のリスク

スマホは便利なツールであると同時に、その依存性の高さが危険視されています。これは小学生に限った話ではないものの、脳の発達がまだ未成熟な子どもの方が依存しやすいのもまた事実です。
SNSを開いていないと落ち着かない、一時もスマホを手放せない。中には、スマホ依存が原因で学力が著しく低下したり、不登校になる事例も。依存症は一度なると回復が困難なだけに深刻な問題です。

課金などによる高額請求

小学生にスマホを持たせるとやりたくなるのがスマホゲーム。無料の範囲でしてくれるならまだいいのですが、のめり込むとつい手を出したくなるのが内部課金(あとから追加できるサービス)です。
コインを買ったり武器を手に入れたり、1つずつは数十円、数百円の課金でも、積み重なれば何千円、何万円にも。数百万円の請求がきたケースも報告されており、安易にゲームさせるのは危険です。

持たせる前のルール作りが大切!

小学生にスマホを持たせるメリット・デメリットを考えてきましたが、大前提としてスマホそのものは便利なツールでしかありません。どう使うかによってメリットにも、デメリットにもなるわけです。
しかし、子どもたちはその判断ができないことも多いので、スマホを持たせる際にはルールをしっかり決めておくことが大切。ぜひ、親子でしっかり話し合って、安全・便利にスマホを活用してください。

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堀本一徳

世界24カ国を旅した自由人。現在はライター兼カメラマン兼ウェブデザイナーとして活動中。得意分野はIT(情報系学科出身)、旅行、教育(教員免許あり)