緊急地震速報が鳴ったとき、何をしてよいのかわからずそのまま固まっていませんか?
あるいはグラスやペットボトルに入っている水を見つめて揺れがくるか確認しようとしたり、大型液晶テレビが倒れないために支えに行くのが最優先になっていませんか?
小さな揺れならそれでもいいかもしれませんが、大災害につながるほどの大きな揺れがくる可能性もあります。
速報が鳴ってから実際に揺れを体感するまでに、数秒~数10秒しかありません。
地震が来るのをそのまま待ってしまうと、大きな揺れが来たときに巻き込まれて思わぬ怪我をしてしまうこともあります。
また、そのときにどんな場所にいるかで取るべき行動が変わってきます。
日頃から、緊急時には何をするべきかを確認して、いざというときにも慌てず行動できるように備えておきましょう。
自宅にいるときに緊急地震速報が鳴ったら…
自宅にいるときに緊急地震速報が鳴ったら、以下の行動を意識しましょう。
頭を保護し、机の下などに隠れる
まずは自分の身を守るのが最優先です。
揺れてものが倒れてきても身を守れる、テーブルや机の下など安全性の高いところに避難し
ましょう。
火を使っている場合は無理せずに消しに行く
昔から火事などの二次災害を防ぐために「地震が来たら火を消す」ことが必要だといわれてきました。
しかし最近のガスメーターは震度5以上の揺れを探知したら、自動的に火が消える構造になっているものが多い上に、キッチンには食器棚やお皿、ガラス、包丁など危険なものがいっぱい。
揺れが大きかったり、キッチンから遠い場所にいたりする場合は、揺れが収まるまでは近づかないほうが安全だといわれています。
窓ガラス、大きな家具などからできるだけ離れる
窓の近くにいると窓ガラスが割れたら危険ですし、大きな家具は倒れて下敷きになったり、挟まれたりして怪我をしたり、身動きが取れなくなる場合も。
玄関まわりは柱が太く強度があり、大型家具も置いていないことが多いので、比較的安全だといわれています。
慌てて外に飛び出さない
慌てて外に飛び出すと、建物の割れたガラスや、落下物が体に当たるなどの危険があります。屋内の状況にもよりますが、いったん揺れが収まるまでは、屋内で様子を見たほうがよいといわれています。
トイレやお風呂にいる場合は
トイレやお風呂にいる場合は、揺れでドアが歪んで閉じ込められる可能性があるため、ドアを開け、逃げ道を確保しましょう。
また入浴中の場合は、電球や鏡などが割れて飛散する危険もあるので、すみやかに廊下や別の部屋に移動します。
外出時に緊急地震速報が鳴ったら…
オフィスや商業施設などにいる場合は
オフィスで緊急地震速報が鳴った場合も、在宅時と同じく机などの下に隠れて身を守ります。隠れられる場所がない場合は、なるべくまわりにキャビネットや背の高い棚などがない場所に移動し、しゃがんで、バッグなどで頭を守ります。
商業施設などで係員がいる場合は、指示に従ってください。
エレベーターの中にいる場合は
エレベーターの中で緊急地震速報を受信した場合は、近くの階のボタンを押してすみやかに降ります。
大きな地震が起きた場合、停電や余震でエレベーターが止まってしまう恐れがあるので、避難するときは階段を使いましょう。
駅にいる、電車に乗っている場合は
駅にいる場合は、ホームから転落しないように柱の近くに移動し、バッグを頭にのせるなどして頭部を守ります。混雑して身動きが取れない場合は、しゃがんで揺れが収まるのを待ちます。
電車内では、強い揺れを感知すると電車が緊急停止します。立っている人は、人と衝突したり転ばないように、つり革につかまる、姿勢を低くするなどして揺れに備えましょう。
人が多いところでは、パニックになって人が出入り口に押し寄せると、命に関わる怪我になることも。冷静さを忘れないようにしましょう。
車の運転中に速報が鳴ったら?
車の運転中、緊急地震速報に慌てて、急ブレーキを踏んだりすると衝突の危険があるので、緩やかに速度を落とします。
その後、ハザードランプを点灯し、道路の左側に停車させ、揺れが収まるのを待ちます。
このように、シチュエーションが違えば取るべき行動も変わってきますが、大切なのは「身を守ること(特に頭部)」「慌てないこと」。
普段からもしものときに備えて、心の準備をしておきましょう。