「ベジブロス」とは、野菜を切った時に出る野菜くずを使って作る「だし」のことです。栄養たっぷりでしかもおいしいベジブロス。この記事では、そんなベジブロスの作り方や使い方についてご紹介します。
※「ベジブロス」は株式会社タカコ・ナカムラOECが所有する登録商標です。食や暮らし、農業、環境をまるごと考えていくことを概念とする「ホールフード」の考え方に適応した調味料の一つです。
ベジブロスってどんなもの?
野菜を切った時にできる皮やヘタなどのくずは、そのまま捨ててしまいがちですよね。
でも、野菜くずには栄養がたくさん。「ファイトケミカル」と呼ばれる、体の酸化や癌化を防ぐ作用がある栄養素が含まれています。
ただ野菜の皮やヘタをそのまま食べることはできないので、鍋で煮て「だしを取る」ことで様々な料理に活用します。
ベジブロスの作り方
ベジブロスに使う野菜は、基本的にどんなものでも構いません。今回は以下の野菜を使ってみました。
- じゃがいもの皮
- にんじんの皮とヘタ
- たまねぎの皮
- オクラのヘタ
野菜くずの量は200グラム程度。1リットル強の水、小さじ1の酒とともに鍋で20~30分間弱火で煮ます。
▲たっぷりの水に小さじ1の酒を入れて煮ることで、野菜くずのくさみを飛ばしてくれる
煮出し終わったら、ボールとざるを使って野菜くずとだしを分けます。だしが取れた後の野菜くずは、今度こそ処分してOKです。
▲たまねぎの皮を入れるときれいな琥珀色に
ベジブロスを料理に使ってみた
出来上がったベジブロスは、煮出した野菜がすべて混じったような香りでした。まさに野菜の集合体!としか言いようのないような、食欲をそそる香りです。
ちなみに、冷蔵庫で三日程度は保存可能です。我が家では早速、みそ汁のだしとして使ってみることにしました。
▲野菜の旨味がギュギュっと入ったお味噌汁の出来上がり
ベジブロスの旨味を感じやすいようにと、具は豆腐と油揚げとワカメの三種類と少なめに。出来上がったお味噌汁は、いつもと全然違いました!
普段は市販の粉末だしを使っているので、やはり手間暇をかけた分の違いでしょうか。
まるで旅館の朝食に出てくるような濃厚な味わいと香り。具が少ないのにたくさん入れているかのような味わいだったのは、ベジブロスの野菜の旨味が出ていたからだと感じられました。
実は、たまねぎの皮を入れるとえぐみが出るという声もあります。味噌汁のだしとして使った場合、味噌の味が勝っていると感じたので個人的にはそれほど気になりませんでした。どうしても気になる場合は、他の野菜も試してみて好みの味を探すのもいいですね。
野菜くずで作るベジブロス。いつもの料理の際に出てきた野菜くずを使えば、より簡単にできます。ちなみに今回は、カレーに入れる野菜からできたくずで作りました。
メインのおかずを作るついでにできちゃう数日分のベジブロスを、ぜひ毎日の料理に活用しましょう!