父の日の由来とは?バラを贈るのが定番?

6月の第3日曜日は、お父さんに日頃の感謝の気持ちを込めて何か贈り物をする「父の日」。今回は、「父の日」ができた由来と、なぜバラを贈るのが定番なのか理由を調査してみました。

「母の日」と比べて、なぜか忘れられがちな「父の日」。

「母の日」と同様に、日頃の感謝の気持ちを込めてお父さんに贈り物をする日ですが、どのようにしてできたのでしょうか。

ここでは「父の日」の由来、そして、父の日にバラの花を贈る習慣についても解説します。

「父の日」の始まりは一人の女性の嘆願

「母の日」の由来には神々へ感謝する春祭りや、イギリスの「マザーズ・サンデー」、アメリカのアンナさんが亡き母を追悼した話など、いくつかの説があります。

一方、「父の日」の由来はおおむね一つの説でまとまっているようです。

「父の日」ができたのは1900年代初頭のアメリカ。ソノラ・スマート・ドットという女性の嘆願が始まりとされています。ソノラのお父さんは南北戦争を生き抜いた退役軍人で、男手一人でソノラを含めた6人の兄弟たちを育てた立派な人です。

1909年5月、「母の日」のお祝いのため教会を訪れていたソノラは、ふと「お母さんの日はすでにあるのに、どうしてお父さんの日はないのだろうか?」と疑問に思います。そこでソノラは牧師教会に「父の日を作りたいです」と嘆願して、翌1910年の6月19日(第3日曜日)には世界で初めて「父の日」がお祝いされました。

しかし、残念なことに「父の日」はアメリカでもすぐには定着しません。

1916年に第29代アメリカ大統領ウッドロー・ウィルソンが式典で「父の日」について触れたのをきっかけに少しずつアメリカ全土に浸透していくも、6月の第3日曜日が「父の日」の祝日として正式に制定されたのは60年ほど後の1972年でした。

日本での始まりは昭和中期ごろ

では、日本での始まりがいつなのかというと、昭和中期ごろとされています。

ただ、実際に「父の日」が私たち日本人の間で広くお祝いされるようになったのは昭和末期、1981年に「日本ファーザーズ・デイ委員会」が発足してからです。

その後は、毎年6月になると委員会が著名人の中から「素敵なお父さん」を選定して「ベスト・ファーザー イエローリボン賞」を授与したり、商業施設が「父の日」を取り上げてプレゼント商戦を繰り広げたり、と日本でも浸透していきました。

「父の日」に主にバラを贈る理由

今回は、6月の第3日曜日の「父の日」の由来についてまとめてきました。

「父の日」は大切な父を想う娘の嘆願からできた、心温まる記念日です。

ちなみに、「母の日」にはカーネーションを贈るのが一般的ですが、「父の日」にはバラ(お父さんが存命なら赤、亡くなっていたら白)を贈る習慣があります。これは先述の女性ソノラが父の墓前に備えた花がバラだったことによると言われています。

赤と白、というバラの色は「母の日」に贈られるカーネーションに合わせたためとか。「母の日」の由来と、カーネーションの色に関してはこちらの記事もご覧ください。

ただ、最近は日本ファーザーズ・デイ委員会の「イエローリボンキャンペーン」の影響からか、日本では黄色のバラを贈るのが一般的となりつつあります。

黄色は「幸福」や「喜び」のシンボルとも言われます。感謝を伝えるのにぴったりですね。

しかし、「父の日」には必ずしもバラと決まっているわけではありません。感謝の気持ちが伝わればお酒やネクタイ、ハンカチ、お財布でもいいのです。

ぜひ、次の「父の日」には日頃の感謝を何かの形にしてみてくださいね!

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堀本一徳

世界24カ国を旅した自由人。現在はライター兼カメラマン兼ウェブデザイナーとして活動中。得意分野はIT(情報系学科出身)、旅行、教育(教員免許あり)