リモートワークを始めてから、運動不足で便秘ぎみになったとか、集中力がなくなって仕事の効率が下がった、なんて人も多いのでは? そこで注目したいのが、脳の活性化や便通改善、アンチエイジング効果などが期待できるという「高カカオチョコレート」だ。
「高カカオチョコレート」には、カカオポリフェノールやカカオプロテインなどが多く含まれていて、それが健康に寄与するというのだけれど、一般的なチョコレートに比べるとけっこう苦い。人によっては「ちょっと無理……」なんてケースも。
そこで高カカオチョコレートを「成分」や「健康効果」ではなく、「味わい」という視点からレビューしてみよう!
6種類の高カカオチョコレートを食べ比べ
今回はスーパーやコンビニで購入しやすい商品から複数をピックアップ。それらを食べ比べて「苦み」「甘み」「口溶け」「食べやすさ」について5段階で評価していくことにしよう。
ちなみに「食べやすさ」とは、大きさや形が食べやすいか、個包装が開けやすいかどうかというもの。味についてではないけれど、食べるときに気になったので入れてみた。
フルーティな味わいの「チョコレート効果カカオ72%」
1998年に発売が開始されたロングセラーで、高カカオチョコレート市場売上ナンバーワンを誇るのが、この明治「チョコレート効果」。
ボックス型のパッケージでフタは上開き。大きく開くので中身が見やすく、取り出しやすい。机の上に置いておいても、気軽に手に取れるパッケージだ。
チョコレートは1枚1枚が密封された個包装なので衛生的。家族や友人ともシェアしやすい。ちなみにこの個包装、幅を29mmから33mmに4mm広げることで、開けやすく改良しているのだそうだ。確かに不自由なく簡単に開けられた。
味は、カカオの持つ酸味がフルーティに感じられる。そんな華やかさがある半面、渋みが残って高カカオチョコレートらしいあと味も楽しめる。
明治 チョコレート効果カカオ72%
苦み★★★★☆
甘み★★☆☆☆
口溶け★★★☆☆
食べやすさ★★★★☆
これは上級者向け?「チョコレート効果カカオ95%」
こちらは「チョコレート効果」のなかで、もっともカカオの割合が多い商品。このパッケージにのみ「非常に苦いチョコレートです。」と注意書きがされている。
パッケージは「カカオ75%」同様、取り出しやすい上開きのフタ。チョコレートも密封された個包装だ。
味はパッケージに書かれていた通り。甘みがまったく感じられず、かなり苦くて渋みがある。なので第一印象は「食べていてあまり楽しくない」が本音。
ただ、数日食べ続けていると、舌に残る味わいにカカオ豆本来の味を感じられるようになり「慣れてきたらコレもありかな?」という印象に。やはり95%は上級者向けかも?
明治 チョコレート効果カカオ95%
苦み★★★★★
甘み☆☆☆☆☆
口溶け★★★☆☆
食べやすさ★★★★☆
独特のナッツ感「ザ・チョコレート ベネズエラ カカオ70%」
2014年に発売となった明治「ザ・チョコレート」は、カカオ豆から板チョコレートまでを一貫して手がける「BEAN to BAR」にこだわったブランドだ。
2020年のリニューアルでは、商品名が味の特徴からカカオの産地に変更。ナッティな「ベネズエラ」、フルーティな「ブラジル」、フローラルな「ペルー」、スパイシーな「ドミニカ共和国」の4種類となった。
薄い箱のサイドからフタを開けると、密封された個包装のチョコレートが3枚入っている。包装はかわいらしいデザインで、3枚とも違うデザインなのが楽しい。
チョコレートは「ミニブロック型」「ドーム型」「ギザギザ型」「スティック型」に分かれていて、形や大きさの違いで味わいや香り、口当たりの変化が楽しめるようになっている。
味はほかのチョコレートに比べると、キャッチコピー通りナッツ感がある独特な味わい。口溶けはなめらかで、最後に高カカオらしい渋みが残る。
ザ・チョコレート ベネズエラ カカオ70%
苦み★★★☆☆
甘み★★★☆☆
口溶け★★★★☆
食べやすさ★★★☆☆
苦さを抑えミルキーに「ザ・チョコレート ベネズエラ カカオ55%」
こちらは2021年1月に発売された「ザ・チョコレート ベネズエラ」のカカオ含有量55%タイプ。ミルクを加えて、香りと味わいをより引き立てているという。
同様の個包装となるが、75%タイプとは少し違ったカラー。パッケージと色を合わせているデザインだ。
チョコレートの形は75%と同じで、さまざまな形状が味わえる。色はミルクが入っていることで、少しだけ明るい色になっている。
味はとってもミルキー。それに加えて、あとからカカオの濃さが感じられるので、あと味は甘いココアを飲んだときのようだ。でも、高カカオ感を期待している人には、ちょっと物足りないかも?
ザ・チョコレート ベネズエラ カカオ55%
苦み★★☆☆☆
甘み★★★★☆
口溶け★★★★★
食べやすさ★★★☆☆
バランスのいい味わい「カレ・ド・ショコラ カカオ70」
森永が香り・口溶け・味わいにこだわり、試行錯誤の末に完成させたチョコレートが「カレ・ド・ショコラ」。“カレ”とは“四角”という意味で、そのネーミングからも形状にこだわったことがうかがえる。ちなみにパッケージのデザインは、期間限定の「Thank You フラワーパッケージ」。
フタを開けると紙で個包装されたチョコレートがキレイに21枚並んでいる。高級感を感じさせるビジュアルで、箱を開けるたびにちょっとうれしくなる。
チョコレートは薄い正方形。口の中でパリッと割れる感触や口溶けが独特でおいしく感じられる。味はカカオの香ばしさとほどよい酸味があり、比較的甘め。舌に残る渋みは少なめだ。
カレ・ド・ショコラ カカオ70
苦み★★★☆☆
甘み★★★★☆
口溶け★★★★☆
食べやすさ★★★★☆
甘酸っぱさが魅力「カレ・ド・ショコラ カカオ70&クランベリー」
2021年3月に発売されたのが、人気の「カカオ70」にクランベリーを加えた「カカオ70&クランベリー」。ブラックパッケージのカカオ70に比べると、白を基調にしたかわいらしいデザインだ。
個包装は赤とゴールドでより高級感を感じさせる。ただしカカオ70が21枚入りなのに対し、クランベリーは18枚と3枚少ない。
口溶けや食感はカカオ70と同じように、パリッと割れてなめらかに舌に広がる。でも味わいは、カカオ感よりもクランベリーの甘酸っぱさが強く感じられて爽やかな印象だ。あと味に渋みが少し残るので、高カカオ感も味わえる。
カレ・ド・ショコラ カカオ70&クランベリー
苦み★★★☆☆
甘み★★★★★
口溶け★★★★☆
食べやすさ★★★★☆
ブランドによって味わいに特徴があった
ひと言でチョコレートといっても、食べ比べてみると味わいはけっこう違う。そして、ブランドごとに「こんなチョコレートを作りたかったんです!」というコンセプトも見えてきた。
というわけで最後に、ブランド別の印象もまとめてみた。
チョコレート効果
カカオが十分に味わえている満足感があるけれど、嫌な渋みは残らず食べやすい。また、1枚をふたつに割れるので、小さいチョコレートを2回味わえるサイズ感もいい。1枚5gなので、割ると1個が2.5g。口寂しいときに食べるにはちょうどよい大きさだ。
ザ・チョコレート ベネズエラ
独特のナッツ感がほかのチョコレートと違う味わい。カカオの産地の違いでこれだけ味わいが違うということを知ると、ほかの種類と食べ比べをしたくなる。また4種類の形や大きさで味わえるのは楽しいけれど、1枚が16.7gと大きいので、もう少し小さいほうがよかったかなという印象だ。
カレ・ド・ショコラ
カカオの酸味と甘さがあって、渋みが少ない万人受けしそうな味わい。しかし、ほかのチョコレートに比べると、高カカオ感がちょっと控えめかも。また薄くて食感や口溶けがよく、1枚が4.8gと少し大振りなので、ひと口の満足感がある。
ここで紹介したチョコレートの評価は、もちろん個人的な主観。なので「食べたけど違ったぞ!」と思う人がいるかもしれないけれど、その点はご了承を。