昨今は、紙資源削減の動きを受けてWeb上で確認する「Web明細」が一般的になったこともあり、明細を見なくなった、と言う方も少なくないと思います。
本記事では、料金明細の中で特にチェックしておくべきポイントを、実際の料金明細を見ながら解説します。
例えば突然請求額に増減があっても、口座振替やクレジットカード払いをしていると惰性でそのまま引き落とし、なんてことも。特に、請求金額が増えているとなると、ムダな出費をし続けているということになります。
現在は端末購入時にオプションサービスを契約することで値引きすることも一般的で、オプションを外し忘れてしまうケースもあるようです。もうすぐ消費税が8%に上がるこのご時世、ムダはなるべく削りましょう。
真っ先にチェックするべきポイントは下記の3点です。
- 基本使用料
- 通話量
- オプション使用料(au)/その他ご利用料金等(NTTドコモ)
それでは具体的に確認していきましょう。
料金明細でチェックしておくべきポイント
ケース1:不要なオプションサービスを発見!- 20代のau 4G LTEユーザAさんの場合
まず、20代のauユーザAさんの料金明細を見てみましょう。筆者的に注目すべきポイントに赤囲みをしてみました。
1.誰でも割+家族割
通信事業者(キャリア)を問わず、携帯電話では2年契約を前提にして、料金を割り引くサービスを実施しています。
auの場合、4G LTE契約・WIN(3G)契約を問わず「誰でも割」として料金プランとは別のオプションサービスとして提供されています。これに加入すると、2年間に渡って基本使用料が半額となります。
「家族割」も料金プランとは別のオプションサービスで、誰でも割と併用すると家族間の通話が24時間無料になります。契約期間の長い回線だと、この割引に入っていない、というケースが思っている以上にあります。
解約や他のキャリアへの転出をまったく考えていないのであれば、誰でも割に加入することで、基本料を半額にできます。
2.au通話定額24
キャリア間の定額通話プランも、冷静にメリットを見極める必要があります。auの場合は、月額477円でau同士の通話が24時間無料でできます。
しかし、加入していなくても深夜1時から21時まではau携帯電話同士の通話は無料なのです。このau通話定額24は、21時から翌日1時までにする通話が月間約12分以上であればもとが取れますが、それ未満だとムダになってしまいます。
自分の通話がいつに集中しているのか確認した上で、継続して使うかどうか考えればよいですね。
3.テザリングオプション
「テザリング」(Tethering)は、USB、無線LAN(Wi-Fi)またはBluetooth接続を使ってほかのデバイスとネットワーク接続を共有する機能です。
auの場合、月額500円のオプションサービスとして提供しています。これは、新規契約・機種変更時に同時加入すると2年間の無料特典が付きます。
ですが、2年を経過すると無料ではなくなります。一見すると外すべきオプションのようにも思えますが、現在のところ、適用回数の制限がないので、オプションを一旦解除した後に機種変更をすれば再び無料特典が付きます。
もしも、パソコンやゲーム機でテザリングを使いたい、という場合は外さずにそのままにしておくとよいでしょう。
4.毎月割
以前も特集で紹介しましたが、現在、端末ごとに定められた金額を24ヶ月間にわたって請求料金から割り引くサービスが広く普及しています。auで言えば「毎月割」ですが、これが切れてしまうと、請求金額が大きく増えてしまうことがあります。
請求金額を下げるためには、24ヶ月経ったら機種変更すればよいのですが、端末の購入に別途費用がかかります。
各キャリアのオンラインショップでは、少し前のモデルであれば格安で機種変更できる場合があるので、チェックしておくといいかもしれません。
5.各種ダイヤルサービス通話料
今回は、LTEプランなので無料通話分がありませんが、WIN契約では一部を除いて無料通話分があります。
しかし、その無料通話分の対象外となる電話料金があります。それが、「各種ダイヤルサービス通話料」です。具体的には、0180で始まる電話番号(テレドームなど)と0570で始まる電話番号(ナビダイヤルなど)がそれに相当します。
後者については、通常の市外局番で始まる番号も別途同時に案内されている場合、そちらに電話することによって無料通話対象になることがあります。
他にも自宅のインターネット回線が「auスマートバリュー」の対象になる場合、毎月最大1,480円割り引きになるので、チェックしておくことをおすすめします。
「auスマートバリュー」について詳しくはこちら
ケース2:課金サービスは別途確認!- 30代のドコモ長期契約XiユーザBさんの場合
次に、30代のドコモユーザBさんの料金明細を見てみましょう。Bさんは長年にわたるドコモユーザで、契約期間は13年を超えています。Aさん同様、筆者的に注目すべきポイントに赤囲みをしてみました。
1.基本使用料(タイプXiにねん(10年超))
ドコモのXi音声プランは、プランそのものが「タイプXiにねん」として2年契約になっています。通常、Xi音声プランでは「タイプXiにねん」を推奨しているので滅多にないことだと思いますが、「タイプXi」になっていて、かつ2年以内に解約する予定がない場合はプラン変更をするだけで基本料金が半額になります。
ちなみに、Bさんはドコモとの契約継続期間が10年を超えているので、「タイプXiにねん(10年超)」というプラン名となっています。このプランは、「にねん」と付いていますが1年契約となっています。
契約解除料も、FOMA音声プランにおける「(新)いちねん割引」と同様、3,150円に引き下げられています。契約解除月以外でMNPを実行する場合、”痛手”がより少ないとも言えます。
2. Xi通話料とXiカケ・ホーダイ定額料
ドコモのXi音声通話プランでは無料通話分だけではなく、ドコモ同士の通話定額も用意されていません。その分基本使用料が他キャリアのLTE音声プランよりも安めではあるもののキャリア間の通話定額を実現するためには「Xiカケ・ホーダイ」への加入が必須です。
現在は税込み700円ですが、月間17分以上ドコモ同士で通話すると元が取れる計算です。通話時間をしっかり見極めて契約するかどうか決めましょう。
なお、Xi音声契約では「ファミリー割引」がありませんが、ファミリー割引のグループに組み入れることはできます。タイプXiにねんに加入していれば、グループ内の音声通話は無料になります。ドコモ同士≒家族内通話であれば、Xiカケ・ホーダイに加入する必要もないかもしれません。
3. Xiパケ・ホーダイ ライト定額料
パケット定額プランもよく見るべき項目です。「Xiパケ・ホーダイ ライト」は税込み4,835円と若干リーズナブルな一方、月間の通信量が3GBを超えるとそれ以降は上下128kbpsの通信速度制限がかかります。
一方で「Xiパケ・ホーダイ フラット」は1,050円高くなりますが、7GBまで通信速度制限がかかりません。いずれのプランも、通信速度制限解除には2GBあたり2,625円かかります。
通信量が3GBを超える場合は、ライトではなくフラットにしておくとむしろお得です。Bさんの場合は、わずか0.8GBの通信量なので、今のところ変える必要はなさそうです。
4. ドコモ ケータイ払い
意外と盲点になりやすいのが、キャリアによる決済代行システム利用分です。ドコモの場合、「ドコモ ケータイ払い」がそれに該当します。この決済の詳細は、ご覧の通り料金明細には出てきません。
パソコンやスマートフォンなどからMy docomoにアクセスして請求の詳細を確認して、解除すべき契約であれば、サービスサイトから解約を申し込みましょう。
5. 月々サポート適用額
これは、Aさんの「毎月割」と注意点は同じなので、解説は割愛します。
6. eビリング割引料
ドコモの場合、料金明細は郵送が標準設定となっています。これを発行せず、My docomoなどネット上や電子メールでのみ確認するようにするサービスが「eビリング」です。
料金を銀行口座振替払いしている場合は別途申し込み、クレジットカード払いしている場合は自動的に1回線あたり税込み21円引きとなります。紙の明細がどうしても欲しい、という場合は、プリンターの印刷でも代用可能です。
いかがでしたか?ケース1 のAさんは実際にオプションサービスを解約することで、毎月500円の節約に至りました。
他にも使用状況次第でプランの変更を検討するなど、料金明細にはムダを削る上で重要な要素がたくさん潜んでいることが分かったと思います。
皆さんも今一度しっかりチェックの上、料金の見直しを検討してはいかがでしょうか?
※記事の内容はすべて2014年3月時点の情報であり、現在と異なる場合があります。最新の情報は各公式サイトをご確認ください。
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