取材やインタビュー、会議や打ち合わせが終わったあとに取り組む、「文字起こし」の作業。
必ずしも一字一句違わずに文章化することはなくても、同様の作業をしている人は多くいらっしゃるのではないかと思います。外注してお願いすることもできますが、それなりに費用がかかるのがネック。なるべく安く早く済ませたいですよね。
そんななか、文字起こし作業の選択肢のひとつとして、新たなサービスが登場しました。それが、Amazonが提供するAIサービス「Amazon Transcribe」。音声を自動でテキストに変換してくれる、文字起こしサービスです。
Amazon Transcribeとは
▲Amazon Transcribeの画面より
Amazon Transcribeが一般向けにリリースされたのは、2018年4月のこと。当初は限られた言語にしか対応していませんでしたが、2019年11月、日本語での利用も可能になりました。
その主な機能は、音声のテキスト変換。取材や会議のほか、カスタマーサービスの通話や動画などを対象として、音声を文章化して書き起こしてくれます。通話記録の書類化や、字幕生成にも役立てられそうですね。
自動音声認識の技術を用いたAmazon Transcribeは、「文字起こしの精度が高い!」とユーザーからも好評な様子。人間による聞き取りのレベルにはまだまだ達していないようですが、既存のサービスと比べても高い評価を得ているようです。
Amazon Transcribeを利用するには
Amazon Transcribeを利用するには、まずAWS(Amazon Web Services)に登録する必要があります。これは普段使いのAmazonアカウントとは別になるため、新しく作成しなければなりません。
AWSアカウントの作成方法は公式サイトで説明されておりますので、そちらを参照ください。
▼AWS公式サイトはコチラ
気になる料金は?
驚くべきは、その料金です。
日本語のテープ起こしを専門業者に頼んだ場合の相場は、内容にもよりますが1分あたり200~300円。1時間の会議ですと、12,000~18,000円ほどかかる計算になりますね。
一方のAmazon Transcribeの料金を確認してみると、「1秒あたり0.0004USDのレートで月ごとに課金される」と説明があります。ざっくりと計算すると、1時間あたり約155円。
つまり、Amazon Transcribeなら相場の1分に相当する料金で、1時間分の文字起こしができてしまうのです(※あくまでも”相場”ですので、中にはもっと安価で、または高価で請け負っている人もいます)。
さらに、利用開始から1年の間は、毎月最大60分の無料利用枠が提供されます。気になっている人は「手元の音声ファイルを変換してみる」ということもできますので、まずは試しに利用してみるのもありかもしれません。
まとめ
以上、簡単な内容となりますが、「Amazon Transcribe」の紹介でした。
今後、テレワークが普及すれば、文字起こしサービスの需要もますます高まっていくことでしょう。たとえば、Web会議での発言を即座に文章化してチーム内で共有できれば、業務の効率化につながります。
そんなとき、動画ファイルからの文字起こしも可能で、しかも安く短時間で文章化してくれるAmazon Transcribeの存在は、有力な選択肢として挙がってくるはず。すぐに利用する機会はなくても、覚えておいて損はないサービスです。
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