石見銀山など観光地のVRツアーが続々登場
2018年4月、島根県石見銀山を360°VR動画で楽しめるコーナーが石見銀山世界遺産センターでオープンしました。過去には2017年11月、長崎県軍艦島の疑似ツアー体験ができるスマホアプリ「VR長崎360°」がリリースされました。その他、JapanVRツアーなどVRによってその場所に行かなくても観光地を体験できるサービスが続々と登場しています。
▼参考サイト:JapanVRツアー
また「ポケモンGO」に代表されるARを駆使したゲームも、今では当たり前のようにプレイされるようになりましたね。
気づかない間に私たちの生活の一部になりつつあるVRやAR。でも具体的にどういったものなのか説明できますか?
定番になってきたVR、ARに加えて最近では仮想現実と現実世界を融合させる技術であるMRといったものも登場し、さらに複雑になっています。
そこで今回はVR、AR、MRとは何なのか、そしてそれぞれ何が違うのかについてご説明します!
VR、AR、MRって何?
ではまず簡単にVR、AR、MR、それぞれの機能、特徴についてご説明します。
VR=「仮想」現実
VRとはVirtual Reality(バーチャルリアリティー)の略で、日本語では「仮想現実」と訳されています。コンピューターでつくられた三次元空間を視覚、聴覚などの感覚を通して疑似的に体験できるようにしたものです。
ゴーグル型のディスプレイを装着して行うゲームなどが身近なVRの代表的なもの。すでに体験されたことがある方も多いのでは?
AR=「拡張」現実
ARとはAugmented Reality(オーグメンテッドリアリティー)の略で、日本語では「拡張現実」と訳されています。現実の世界にデジタルの情報を付与し、バーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、目の前にある現実世界を仮想的に拡張するものです。
ARを使ったもので一番有名なものといえば、2016年に世界中で大ヒットしたスマホゲーム「ポケモンGO」でしょう。自分たちの暮らす世界の中でポケモンを捕まえて楽しむ人が至る所で見受けられましたね。
MR=「複合」現実
MRとはMixed Reality(ミックスドリアリティー)の略で、日本語では「複合現実」と訳されています。CGやバーチャルな視覚情報といった人工的な仮想世界と現実世界の情報を組み合わせ、融合させたものです。
VRやARに比べると聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、すでに商品化もされています。
MRを使った商品の代表的なものがマイクロソフトが販売しているMicrosoft HoloLensです。見た目はVRでおなじみなゴーグル型ですが、このHoloLensにはWindows10が搭載されていて、現実世界に現れる3D映像をマウスやキーボードを使わずジェスチャーや音声、視線で操作が可能です。
MRもVRやAR同様、ゲームだけではなくビジネスの分野においても今後さらなる進化が期待されています。
VR、AR、MRって何が違うの?
VR、AR、MRの機能がわかったところで、最後にそれぞれの違いについてご説明しますね。
VRは現実世界とは別にもう一つの空間、世界をつくる技術です。
これに対し、ARは現実の世界ありきで、そこにバーチャルな世界を重ねる技術です。
VRとARの違いはわかりやすいですが、MRとの違いが少しわかりづらいですよね。具体的にはVRやARをさらに発展させたものと考えるとわかりやすいと思います。
例えばポケモンGOは現実世界の中に視覚的にポケモンを登場させることはできますが、ポケモンに近づいたり、別の角度から見たりといったことはできません。でももし仮にMRを使ってポケモンGOをつくったとすると、登場させたポケモンに近づいたり、いろいろな角度から見たりといったことも可能になるのです。
ゲーム、観光などエンターテインメント分野で取りざたされることの多い、VR、AR、MRですが、さまざまなビジネス分野においての活用も期待されています。私たちの生活を今以上に楽しく、便利にしてくれるVR、AR、MR、今後の進化に目が離せませんね。
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