Twitter(ツイッター)を眺めていると、よくこんな言葉を見かけることがあります。
「FF外から失礼します」
大抵、AさんからBさんへツイートされる「リプライ」の冒頭に登場することが多いこの言葉。ツイッターを始めたばかりの方には、「FF外」って? 何が失礼なの? とよくわからないと思います。
そこで今日はこの独特な文化について解説しましょう。
そもそも「FF外」とは?
Web業界に長く身を置く自分としては、FFという文字を見るとどうしてもブラウザのFirefoxを思い浮かべてしまうのですが、「Firefox外から失礼します」なんて、そんなわけありません。
では「FF外」とはなんなのでしょう。
明確に定義がなされているわけではありませんが、ツイッターにおける「FF外」には、フォロー/フォロワーの「関係外」の意味が含まれており、「FF外から失礼します」は、「フォローしても、されてもいないあなたに話しかけることを失礼します」、というお断りとして用いられていると考えてよいでしょう。
フォロー関係にないと、話しかけちゃいけないの?
ここでひとつの疑問が浮かびます。
フォロー関係にない人に話しかけてはいけないのでしょうか。
いいえ、決してそんなことはありません。
ツイッターにそのようなルールは存在しませんし、そもそもオープンな場に発言を投稿する時点で、フォロ―関係にない人からもリアクションがくるかもしれない、ということをだれもが認識しておく必要はあると思います。
しかしながら、実情はそうではなく、FF外からのリアクションを失礼だと感じる人も一定層いる、ということを知っておかなくてはなりません。
その証拠にツイッター上で「FF外」と検索してみると、ほんの1分の間に何件もこの言葉がつぶやかれていることが挙げられます。部分的に受け入れられている「お作法」とも言えるでしょう。
比較:あなただったら、AさんとBさんどちらの肩を持ちますか?
個人的にはこのツイッター上の「お断り」文化はなくてもよいのでは……と思っています。
ですが、前述したようにそう思わない方もいらっしゃいますよね。
そこで大切になってくるのは、その価値観を他の人に押し付けないこと、ではないでしょうか。
たとえば、こんな比較を考えてみました。
(場面としては、Aさんが、フォロー関係にないBさんに話しかける想定です)
Aさん:
オープンな場でたまたま見つけた知らない人(=Bさん)のツイートに対して、フォロー関係を気にせず話しかけた
Bさん:
オープンな場にツイートしたもののフォロー外の人(=Aさん)から返信がきたので「失礼じゃないか」と主張した
みなさんだったら、どちらがマナー違反だと感じるでしょうか。
ツイッターというオープンな特性上、どうしても私にはAさんに非がないように感じてしまうのです。
しかし、おそらくこの比較においても、私と逆の感じ方をする方もいらっしゃると思います。
ですので、やはり先にも述べた通りですが、ルールでない以上、その「お作法」を人に押し付けない、のが一番の解決策だと思います。
会ったこともない人と互いの表情が見えないままでの文字でのやりとりは本当に気を遣うものです。「これを送ることで相手はどう感じるだろう」というひと呼吸を置いてみることで、案外うまくいくかもしれませんね。