1度は乗ってみたい豪華客船!体験者が船旅の疑問に答えます

人生で1度は乗ってみたい豪華客船。でも、あまり馴染みがないだけに、不安や疑問もいっぱいですよね。今回は、人生初の豪華客船で船旅をした筆者が、その体験をもとに疑問を解消していきます。

最近、日本でも徐々に認知されるようになった「豪華客船」での船旅。1隻の船に乗員・乗客合わせて数千人が乗っている。何てことも珍しくはなく、まさに海上に浮かぶホテル・商業施設です。
ただ、「人生で1度は乗ってみたい」と思いつつも、馴染みがなさすぎて不安や疑問のある方も多いはず。ここでは、実際に豪華客船での船旅をした筆者が、船旅の疑問に答えていきます!

船旅経験者に聞いてみたいQ&A

さて、皆さんは「豪華客船での船旅」と聞いてどんな不安や疑問がありますか? おそらく色々な疑問があると思いますので、準備編・船内編・寄港地編の3つに分けてそれぞれに答えていきましょう。

事前準備の疑問

1.何ヶ月前に予約するべき?

豪華客船は電車や飛行機とは違って、1航路に何隻もはありません。ですので、今日や明日ではもちろん予約は取れませんし、1ヶ月前でもすでに予約でいっぱい……なんてことは珍しくないのです。
では、何ヶ月前に予約するべきか? 筆者の場合は4ヶ月前に問い合わせたのですが、すでに9割以上の部屋が埋まっていました。余裕を持って予約するのなら半年以上前に問い合わせるのがいいでしょう。
2.パスポートって必要なの?

船の国籍、船旅の寄港地にもよりますが、基本的にパスポートは必要です。とくに、豪華客船の多くがイギリス船籍やアメリカ船籍のように外国籍の船なので、船上は「外国」として扱われます。
ちなみに、船旅ではパスポートの登録のため、出航日の数ヶ月前にパスポート情報を求められる場合があります。パスポートの申請には1週間以上かかるので、早めに取得しておくことをお忘れなく。
3.ドレスコードってあるの?

豪華客船と言えば豪華なディナーにパーティーの数々。当然ながらドレスコードが存在します。例えば、レストランではスマートカジュアル、パーティーではセミ・フォーマル、などのようにです。
筆者は男性なので普段はスラックスにシャツ。レストランではそこにジャケットを羽織っていましたし、パーティーではダークスーツを着ていました。女性であればワンピースやドレスですね。
4.荷物はどれくらいの量になる?
服装の話が出たところで、やはり気になるのが荷物の量でしょう。何泊も船内で生活するので、それだけ衣類や雑貨も増えてきます。さらにスーツやドレスまで……となれば荷物は相当な量です。
筆者の場合、妻と子どもを合わせて3人分、9日間の船旅でスーツケースは2個40kgほどになりました。ちなみに、事前に手続きすれば自宅から船室まで、荷物の送迎サービスがあることもあります。
5.子ども料金ってあるの?
豪華客船で船旅……と聞くと時間とお金に余裕のある年配の方のイメージがあると思います。しかし、実際に船旅を経験してみると、筆者と同様に小さな子ども連れの家族もちらほらといたのです。
では、船旅に子ども料金があるのかですが、船会社の規定によって差はあるものの、基本的に船旅には「子ども料金」はありません。何歳であっても、それこそ乳児でもしっかり大人料金がかかります。

船内での疑問

1.スマホはネットに繋がるの?

現代人の必須アイテム「スマホ」。お風呂やトイレにまでスマホを持ち込む方もいて、「一瞬でもスマホが手元にないと不安……」「メッセージにはすぐ返信しないと」という方も少なくないですよね。
でも、残念ながら海上にいる限り、スマホ単体ではまずネットに繋げられません。もちろん、豪華客船ですから「有料のネットサービス」はあります。1日千円以上とけっこう高額ですが……。
※豪華客船での船旅では、スマホの通信環境は必ずオフにしておきましょう。万が一、海外のキャリアに接続できてしてしまうと、帰国後に高額請求がされる場合もあるので要注意です。
2.船室の設備や寝心地は?
船旅の醍醐味と言えば、豪華客船を移動手段だけでなくホテルとしても利用できることにあります。荷物を部屋においたまま、そして眠っている間に次の目的地に到着できる……、なんとも快適です。
筆者が泊まったのは下から2番目のクラスなので、船室の広さはシングルベッド2つが収まるくらい。あとはデスクにクローゼット、シャワー(湯船なし)もあり、居心地としては申し分なかったです。
3.船酔いになったらどうすれば?
豪華客船であれば船室の設備はどのクラスでもある程度充実しています。でも、あくまで船上ですから普段の生活とは違った環境ですし、海上ですから波や風があれば揺れることもあります。
では、もし船酔いや風邪などちょっと体調を崩したらどうなるのか。どの船にも「医務室」があり、医師が常駐しているので診察を受けたり、酔い止めや風邪薬くらいなら処方してもらえます。
ただし、船内では国内の保険はまず適用されないので、海外旅行保険には必ず加入しておきましょう。
4.子どもは預かってくれたりする?
船会社にもよりますが、豪華客船ともなれば大抵は子どもを預かってくれる託児所があります。なので、子どもを預けて夫婦でディナーを楽しんだり、ショーを鑑賞したりもできるわけです。
ただ、筆者が乗った船では3歳未満は利用に制限がありましたので、基本的に子ども連れでまわっていました。それでも十分に楽しめましたが、2人の時間を作るなら子どもが3歳以上になってからがおすすめですね。
5.外国船籍だけど言葉は大丈夫?

日本船籍の船で、かつ寄港地がすべて国内であればいいのですが、船旅によっては外国船籍で、寄港地に海外が含まれることも珍しくありません。当然ながら乗員や乗客にも外国人が増えてきます。
でも、安心してください。国内で紹介されている船旅であれば、まず船内に日本語のわかる乗員がいます。筆者はあまり英語が得意ではないですが、船内でのやりとりに不自由な思いはなかったです。
6.食事はどんなものがあるの?

豪華客船の楽しみといえば、やはり「食事」。船の規模やプランによっても内容は異なりますが、船内にはブッフェやレストラン、フードコートなど様々な飲食スペースが設けられています。
朝食やランチはブッフェやフードコートで、ディナーはレストランでというのが一般的。しかも、大抵はプラン料金に食事が含まれているので、ブッフェやフードコートなどは食べ放題です。
ちなみに、筆者はレストランの硬い雰囲気が苦手でしたので、毎食をブッフェで食べていました。好きなものを好きなだけ……、と食べまくっていたら出発前と比べて体重が激増して後悔中です。
7.アクティビティは何があるの?

食事と対をなして、豪華客船で楽しみなのは「アクティビティ」の数々です。例えば、毎晩のように開かれる歌やダンス、ミュージカルやマジックなどのショーやイベント。暇なことはまずありません。
ちなみに、筆者はギャンブルと絵画が好きなので、毎晩のようにカジノやビンゴ、オークションに通っていました。日本ではまずできない、豪華客船だからこそできる体験の数々が船旅の魅力ですね。

寄港地での疑問

1.出入国にビザは必要ないの?
豪華客船に限らず、飛行機でも注意しないといけないのが、旅先の国に「ビザ」が必要なのか。ビザとはその国が旅行者に対して発行する「査証」のことで、国によってはこれがないと入国できません。
日本からの渡航では、旅行先になる国のほとんどでビザは不要です。ただ、インドやエジプトなど、一部国ではビザが必要なので忘れずに取得しましょう。
ビザの取得には数週間かかることもあるため、少なくとも1ヶ月前から手続きするのが安心です。
2.出入国の手続きってスムーズ?

一般的な海外旅行であれば、空港の窓口でパスポートを提出して出入国の手続きを毎回する必要があります。人気の旅先ともなれば窓口が混んでいて、手続きまでに何十分もかかることも……。
その点、船旅では船内で事前に手続きが済まされますし、グループごとに時間を分けて下船するので手続きはスムーズです。ただ、乗船は時間によって混むので20、30分程度待つこともあります。
3.外貨両替はどこですればいいの?
海外旅行ではその土地のグルメを堪能したり、お土産を買ったり。場所によっては博物館や劇場、レジャー施設を利用したりと楽しみが満載です。当然ながら、それらにはお金がかかります。
では、どこで外貨両替ができるのかですが、基本的に船内ではできません。なので、出発前に国内で両替しておくか、寄港地の港や街中で両替するか。ツアーガイドが両替してくれる場合もあります。
※レート的には寄港地の街中が比較的良いですが、手間を考えると事前にしておくのがおすすめです。

豪華客船で船旅でしかできない特別な体験を!

「豪華客船で船旅」と聞くと、何を準備して手続きして……と疑問や不安もたくさんあると思います。でも、大抵は旅行会社の窓口に問い合わせればわかりますし、一つずつ解消すれば大丈夫です。もし、迷っているのなら一歩踏み出して、船旅でしかできない特別な体験を満喫してみてください。

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堀本一徳

世界24カ国を旅した自由人。現在はライター兼カメラマン兼ウェブデザイナーとして活動中。得意分野はIT(情報系学科出身)、旅行、教育(教員免許あり)