【10月の雑学・豆知識】旧名からハロウィーンまで、あなたは「何の秋」を楽しむ?

食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、紅葉の秋。いろいろてんこもりの季節、10月にまつわる雑学をまとめてみました。

9月から秋という印象もありますが、やはり秋本番は10月。
ぐっと気温も下がり、山では紅葉が見られ、通常ならば運動会もあちこちで見られる季節です。

10月の月名は「神奈月」

 

「神奈月(かんなづき)」は、10月の旧名は?といってぱっと出てくる人が多いかもしれません。

神無月の由来は「出雲大社に神様が集まって、他の地域の空に神様がいなくなるから、神の無い月」と聞いたことはありませんか?
実はこれは中世以降の俗説といわれていて、実際の由来ではない可能性が高いんです。
でも、実際に出雲大社では10月を「神在月」と呼ぶんですよね。神様を迎える行事もありますし、決して「間違い」ではないようです。

ただ、あくまでそれは中世以降、後付で「神奈月」表記は当て字。
現在では、「神の月」の「の」を「無」と当てたという説が有力だそうです。

10月の祝日はひとつだけ

10月頃になると読書の秋、食欲の秋……などなど「◯◯の秋」をよく聞くようになります。
中でも「スポーツの秋」は学校行事ともあいまって、浸透しているのではないでしょうか。
そう、運動会(&体育祭)!

10月の唯一の祝日は第二月曜の「スポーツの日」。

「スポーツの日」は2019年前では「体育の日」という祝日でした。「体育の日」は1964年に開催された東京五輪の開会式を由来としており、2年後の1966年から10月10日を「体育の日」として祝日に定められました。10月10日は、日本で観測史上一番晴れの日が多い日としても知られていますよね。

さらに、2000年からは「体育の日」はハッピーマンデー法案の一環として第二月曜に制定され、2020年からは名称が「スポーツの日」に変わりました。

2021年は東京オリンピック・パラリンピックの影響で「スポーツの日」が7月23日(金)に移動。そのため2021年の祝日はゼロ日となりました。

何かと話題の多い10月の祝日「スポーツの日」ですが、自粛生活が続くこの頃、これを機に何か運動を始めるなんていうのもいいかもしれませんね。

▼関連記事:2020年には「スポーツの日」に。「体育の日」の由来って何?

運動会は春に?

ただ、お子さんがいる方や近くに学校の多い方はご存知かもしれませんが、近年、10月に運動会をする学校が減っているんだそうです。
変わって多くの学校が運動会を実施するのが春。
その理由は、一つは気候的なもの。9月~10月は最近の温暖化もありまだまだ暑くなる地域も多いため、熱中症などの危険も考えての判断になるようです。

また、もう一つ、春に新学期を迎えた子どもたちの団結力を高めるために、早い時期に運動会をする、という考えもあるそうです。
団結が高まる前の運動会、それはそれで大変そうな気もします(笑)。

ハロウィーンってそもそも何?

最近の10月といえば避けては通れないのが「ハロウィーン」ではないでしょうか。
「仮装して大騒ぎする日でしょ?」なんて思っている人もいるかもしれませんが、日本に入ってきたのは最近でも、ヨーロッパでは古くからある伝統行事の一つなんです。
10月31日がハロウィーンの本番とされていますが、これはキリスト教の祝日「万聖節」の前夜祭の日。

ではハロウィーンは元々キリスト教の行事なのかといえば、古くは古代ヨーロッパのケルト族の収穫感謝祭がキリスト教の文化に取り入れられることで、現在のような形になったものだそうです。

ケルト族にとっては10月31日が1年の終わり。この日の夜は死者の霊や魔女、精霊が現れると信じられていたんだそうです。
そして、そういった霊的なものから自らを守るために仮面をかぶったり、かぼちゃをくり抜いたランタン(ジャック・オ・ランタンといいます)に火を灯して焚き火にしたりしたんだとか。

日本では宗教色のないままイベントとして浸透して、今は子どもにとっても、大人にとっても楽しいイベントの一つになりました。
どんちゃん騒ぎが苦手な人にとっては、憂鬱なイベントかもしれませんけれど(笑)。

林さやか

フリーの編集者兼ライター。「本が好き」の一心で編集者になったものの、スポーツ、文学、手芸、東洋医学など興味はとことん「広く浅く」。父親のやっていたパソコン通信から中学生でインターネットにハマった1983年生まれ。