日本で初めて札幌に上陸。世界標準のおしゃれシェアサイクル「Mobike(モバイク)」に乗ってみた

乗り心地は? スマホでのロック方法は? 札幌の一部の地域でしかまだ乗れない世界標準のおしゃれなシェアサイクル「Mobike」を体験してみました。

今年2017年の夏、世界で広がっているシェアサイクルサービス「Mobike(モバイク)」が、日本で初めて札幌に上陸しました。
スマホでの借りやすさや自転車本体のオシャレさ、そしてネーミングのよさなどから、このMobikeに興味深々になってしまい、この度、Mobikeを使ってみることにしました。

Mobikeってどんなもの?

自転車社会・中国発のスマートシェアサイクルサービス「Mobike」。
スマートフォンアプリからすぐに利用開始することができ、その手軽さが特徴です。
中国についでシンガポール、そしてイギリス・イタリアなどのヨーロッパへも展開し、この夏、日本初上陸の地として札幌でサービスインがなされました。
必ずしも乗車開始場所へ返す必要はなく、別のスタンドに返せばOKというワンウェイ的な乗り方も可能となっており、地元民だけでなく旅行者にも使い勝手のよいサービスになると期待できます。

アプリから利用登録。クレジットカードからチャージしてすぐに利用できる。

利用するために、まずは、スマホで簡単な利用登録を済ませます。
自分の携帯電話番号を打ち込み、SMS認証をしたら、あとはクレジットカードを登録するだけです。

「デポジット」と「チャージ」。

Mobikeはクレジットカード決済で支払いができますが、その際、「デポジット」と「チャージ」の2種類の料金が必要となります。
デポジットとは、預かり金のことで、Mobikeでは3,000円です。サービスを利用しなくなれば払い戻しをうけることができます。
チャージとは、実際の利用料を支払うために、事前にチャージしておく金額のことです。500円、1,000円、2,000円、5,000円の四つの選択肢から選択可能です。

デポジット 3,000円の預かり金。払い戻しが可能。
チャージ 事前にチャージしておく料金。500円、1,000円、2,000円、5,000円の四つの選択肢から選択可能。

ちょうど、SUICAの「デポジット」と「チャージ」と同じ考え方なので、わかりやすいですね。

利用料金は1ライド30分50円。鍵をロックするごとにそのライドは終了

Mobikeの利用料は、1ライド30分50円。ただし、これは1ライド内での金額となります。1ライドは、鍵をロックした時点で終了です。
例えば、1ライドめをスタートし、10分後に鍵をロックするとこの時点で1ライドが終了。再びすぐに解錠し、また10分乗ってから鍵をロックすると、2ライドめが終了します。
よって、この場合30分以内でも利用料は100円という計算になります(2ライドしているため)。
※料金は2017年10月時点のキャンペーン期間中の金額で、今後変動する可能性があります。キャンペーン終了後の料金は明示されていません。

アプリから近くのMobikeを探すことができる。市内中心部にはまだ配備されていない模様

アプリでの利用登録を済ませると、アプリ上で近場のMobikeを探すことができます。
サービス開始の日には、市内中心部でオープニングセレモニーを行っていたMobike。
さぞかし街中にたくさん配置されているのだろう、と思って探してみましたが、見つからず……。
地図内を行き来してようやく見つかったのは、中心部から2キロほど西へ離れた場所でした(琴似・桑園・円山公園付近など)。
まだ開始間際とあって、これから普及していくことに期待したいですね。

解錠の仕方:乗りたい自転車にあるQRコードをスマホアプリで読み取る

ということで、モノは試しに地図上のMobikeの場所へ実際に来てみました。
たどり着いた先は、北海道ローカルコンビニの「セイコーマート」の前です。
Mobike専用の駐輪場が配置されていました。
早速、ワクワクしながら解錠です。

スマホアプリを立ち上げ、車体にあるQRコードを読み込んでみると、見事ピピっとロックが開きました。

ロックの仕方:普通の自転車と方法は同じ。

ロックの仕方ですが、ロックは後輪のロックつまみを押し込んでロックをかけるだけです。
キーがないだけで、よくある自転車のロックと方法は同じですね。
これであれば、万が一利用中にスマホの充電がきれてもロックをかけられるので安心です。
ただし逆に考えると、一度ロックをして再度乗る必要がある場合に、スマホの充電が切れていては解錠することができなくなります。複数回ライドをするときはスマホの充電に余裕をもっておきましょう。

見た目がステキ。随所にMobikeロゴが散りばめられている

では、Mobikeのデザインをチェックしていってみましょう。

フロントホイールとフレーム。

QRコードはサドル下とハンドル部中央の2か所にあります。

ライトとカゴ。ライトは自動で点灯します。

クランク。ここにもMobikeのロゴが施されています。

リア周り。泥除けのデザインがなかなかにストイックです。

その泥除けには、利用方法が記載されています。

Mobikeの乗り心地は? 「重い……」

肝心の乗り心地について触れてみましょう。

Mobikeは4年間メンテナンス不要と言われていますが、その大きな特徴が「チェーンレス」と「チューブレス」です。チェーンがはずれたり切れたりする心配もなく、チューブレスによりパンク対策も万全。
そんな自転車の乗り心地とはいったいどんなものなのか、想像もつかないままいざまたがってみましたが……。
その第一印象はというと、「ぉお、重い……」の一言でした。
普段、ロードバイクで通勤している自分ですが、それと比較したせいでも何でもなく、普通の自転車として考えても、漕ぎ味が重かったのです。
せめて変速機はついていて欲しかったところです。
加えて車体そのものも重たく、駐輪時にすこし向きを変えようと持ち上げるだけでも一苦労でした。

少しでも快適に乗るために「サドル」の高さを調整しよう

サドルの高さ調節は容易にできるようになっています。シフトレバーをあげるだけで、サドルを簡単に上げることができました。
あまりに漕ぐのが重い場合、サドルの高さを調節することで、より踏み込みやすくなりますので、少しは漕ぎやすさを改善できるのでは、と思います。

札幌の「ポロクル」にどう「Mobike」が食い込むか

札幌市中心部には、ポロクルというシェアサイクルがあります。街中を歩いていると必ず見かけるくらいに、通勤や通学、買い物などの足として定着しているように感じます。
一方、Mobikeはいまだに一度も見たことがなく、現時点ではポロクルが完全に優勢といえるでしょう。
そんな中でも、Mobikeの強みは借りやすさ、にあると思います。
世界で普及しているサービスということなので、日本国内でのエリアをさらに展開することで、Mobikeを借りられる下地づくりが整えば、あるいはもっと便利なサービスになるのではないでしょうか。
(後日談:翌日バッチリ筋肉痛になりました。)

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うえやま

競馬カメラマンからWEB業界へ異色の転身後、WEB制作に加えて大手メールマガジンやツイッターキャラクターの中の人までこなす。三度の飯より件名を考えるのが好き。